医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

糖尿病とビタミン・ミネラルについて 栄養医学ブログ  

2011-02-14 18:25:48 | 健康・病気

 高血糖症はインスリン依存性糖尿病(IDDM) の慢性合併症の予兆となり、実際の利点は、しっかり血糖値をコントロールすることにより、もたらされます。いろんな微量栄養素はインスリンの作用を強めたり、高血糖症を望ましくない結果と違う方向に導いてくれます。VB3(ナイアシンアミド)、VC、VE,それに亜鉛、クロム、バナジウムを含む微量栄養素が研究され、合併症の予防のため、食事推薦摂取量(RDA)の2~10倍をサプリメントで与えられています。そしてその量では、作用メカ二ズムから利点がもたらされています。食事療法、運動療法に加え、VCを200~600mgとVEを100国際単位を摂取する食事計画は、IDDM患者の栄養調整役として重要な価値を有します。また、VCとVEは蛋白質の糖化を減少させます。VB3は一型糖尿病においてβー細胞への悪影響を緩和し、さらなる障害を防ぐ可能性を有します。VB3(二コチン酸アミド)と違うニコチン酸は、二型糖尿病の特徴である、インスリン抵抗性とその結果起こる問題点の解決の一助となる可能性を有します。また、ミネラル(たとえばMg)類とマルチビタミンを補うことも価値があります。αーリポ酸、Q10,カル二チン、タウリン、オメガ3脂肪酸もRDAの数倍を補うことも、血糖管理を含め、合併症予防に良いと考えられます。米ぬかに含まれているイノシトールはインスリン抵抗性と関連した不調の治療に有用です。

Reference:Journal of the American  College of Nutrition,Vol.17.No.1,7-10(1998). Diabetes Educ.1992 Sep-Oct;18 (5):420-7

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