医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

喫煙によるガンへのビタミンCの作用と宿主抵抗性、ホルモンバランスについて 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-06-22 14:03:33 | 健康・病気
身近でも喫煙により、食道ガン、喉頭ガン、それに肺がんなどを発症し、早死にした人を多く聞きます。これらの喫煙による発がんとビタミンCの関係では、非喫煙者に比べて、喫煙者は、全血ビタミンC値、血清ビタミンC値、それに白血球ビタミンC値が低値で、喫煙がビタミンC貯蔵を枯渇させる証拠が研究報告されています。これらの研究結果から、喫煙者は、ビタミンC摂取を増やすことが賢明な用心となります。

ガンに対する宿主抵抗性に関しては、あらゆるガン患者において、最高値まで宿主抵抗力を強める能力は、ガン治療を改善さすに違いありません。ここで、ビタミンC代謝が、これら宿主抵抗性機構すべてに関わり合い、ビタミンCの適正量の摂取は、これら宿主抵抗性機構を最高の状態にするのに、単純、かつ安全な方法であります。

Stone博士によると、ビタミンCとホルモンバランスに関しては、ビタミンCの最高濃度は、副腎と脳下垂体中で見いだされ、壊血病の末期では、副腎のビタミンCの完全な枯渇が先行し、副腎皮質の失調から"壊血病死”に導かれることが、報告されています。そして、これらの事実から、ビタミンCー脱水素ビタミンC系は、副腎ー脳下垂体軸ホルモンの合成と遊離に重要な役割を演ずることが、示唆されます。個人個人のホルモン状態の変化、および、特に副腎ー脳下垂体軸での変化は、宿主抵抗性に著しい効果を高められることが、知られています。ホルモンオーケストラのメンバー間の相互作用に影響することによるビタミンCの可能性は、個人個人が望ましいステロイドホルモン環境、もしくは望ましくないステロイドホルモン環境を有するかどうかに、ビタミンCが関係し、ビタミンCが不足した場合、望ましくないステロイド環境に移行することが、ガンの発症や悪化に関係してると、示唆されます。更なる研究の積み重ねが待たれます。
References
Pauling,L.Cancer Research. 39, 663-681, March, 1979