医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

糖尿病対策とビタミンB1について 栄養医学ブログ

2012-04-27 22:43:27 | 健康・病気

最近、糖尿病による腎臓障害が増え、透析する人が多くなっています。このブログでは、その対策を栄養医学的に考えたいと、思います。

糖尿病は慢性的に血糖値が高くなる疾患です。また、心臓血管系のトラブルと腎臓病を含む、いろんな合併症をもたらすので、危険です。さらに、うつ症状、心臓衰弱、筋肉の衰え、血行不良などももたらします。これらの問題のいくつかは、ビタミンB1(チアミン)のようなある種のビタミンの欠乏と関係している可能性があります。ビタミンB1の補給は、糖尿病と関係した合併症のいくらかを治療したり、予防したりする新しい方法を提供すると考えられます。なお、ビタミンB1は糠、小麦胚芽、ビ―ル酵母などに含まれ、ビール酵母サプリメントで簡単に摂取できます。錠剤でも摂取できますが、ビール酵母の方がより安全です。なぜなら、天然物質ですから。

ビタミンB1の欠乏は、糖尿病に伴った健康上の問題のいくらかの原因になる可能性があります。2007年の"Diabetologia(糖尿病学)"誌によると、一型糖尿病とニ型糖尿病の患者に於いて、血中ビタミンB1値を調べ、糖尿病患者は健常人に比べ25%低く、大変急速に血中から排泄されました。これらのことは、多くの糖尿病患者がビタミンB1欠乏症が進む、リスクの増大を有することを示唆しています。

ビタミンB1と腎臓機能について、多くの糖尿病では腎臓機能を害する血糖値の上昇により、もたらされる腎臓障害を進行させます。ビタミンB1の大量投与は、糖尿病腎症として知られている、合併症を防ぐのに役立つ可能性があります。

Diabetes誌の2003年の論文によると、ビタミンB1の大量投与をbenfotiamine(ビタミンB1誘導体)と併用した場合、糖尿病による腎臓病と腎障害をもたらす疾患のいくらかを阻害しました。

糖尿病は、ビタミンB1欠乏が進行するリスクを高め、また、ビタミンB1(VB1)は腎臓病を防ぐのに有益で、VB1の大量投与は安全ですが、他のビタミン類を破壊する場合があります。したがって、他のビタミン類を併用する必要があります。腎臓疾患を抱えている人達は大量投与は向かないかもしれません。また、運動療法や食事療法の基礎療法に加え、ビタミンB1療法を併用するのも一法です。なお、ヒトはいろいろな体質があるので、ビタミンに詳しい医師に相談して下さい。

Reference

Thiamine for Diabetes: Adam Cloe. May 4,2011. Livestrong.com