医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

二型糖尿病による睡眠障害について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2015-03-19 20:02:00 | 健康・病気

境界型糖尿病や二型糖尿病では、よく眠れないと訴える患者が大変多く、糖尿病には睡眠障害が診断の目安になっているようです。そのため、睡眠は生存に必須であるので、その質を高め、適切な睡眠時間の確保が望まれます。

体のシステムは、その適切な機能のためには、睡眠は重要なファクターとなっています。体内のグルコース代謝は、いろんな睡眠障害により悪い影響を受けます。睡眠時無呼吸症候群は、グルコース代謝を含む系統的影響を有する重要な障害の一つです。老化のプロセスはグルコース代謝に影響を及ぼします。睡眠、老化とメタボリック症候群の間には密接な関係があります。睡眠時無呼吸症候群と二型糖尿病は、いくつかの特徴を共有しています。睡眠不足の中で、特にREM睡眠不足は、肥満の発症において認識されています。

インスリン抵抗性と睡眠時無呼吸症候群の密接な関係は、二型糖尿病による脂肪肝や多嚢性卵巣症候群での睡眠時無呼吸症候群と認識されています。持続的に気道内圧を高めることによる睡眠時無呼吸症候群の治療は、インスリン感受性を高めます。二型糖尿病患者での、隠れた睡眠障害に対する強い疑念があることは、内科医や登録栄養士(米国)にとっての重要な診断事項です。睡眠障害を管理して、良好な睡眠を得ることは、二型糖尿病や動脈硬化症で睡眠障害のある人にとって重要です。二型糖尿病や動脈硬化症の食事療法や栄養療法で改善することは、睡眠導入剤よりはるかに安全で、体に優しい療法で、それらは、以前のこのブログで紹介しています。

Reference
Iyer SR: Sleep and type 2 diabetes mellitus-clinical implications. J Assoc Physician. 2012 OCT; 60:42-7