医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

アルコール依存症(中毒症)対策としてのプロバイオティクス・ビタミンCについて 栄養医学ブログ

2012-06-20 18:25:55 | 健康・病気

アルコール中毒患者において、プロバイオティクスを補給すると、白血球細胞の免疫機能を回復させ、肝機能を改善し、腸管の健康を回復さす可能性があると、最近の研究は示唆しています。

ロンドン大学の研究によると、アルコール性肝硬変に罹った患者にプロバイオティクスのサプリメントを摂取してもらい、好中球(白血球細胞)機能が4週間後、回復することを、報告しています。さらに、米国とロシアの研究によると、プロバイオティクスのサプリメントは、アルコール中毒患者の消化管機能と肝臓の健康を改善することを、確認しています。

善玉菌(乳酸菌、酪酸菌など)が不足した場合、消化管の不調、頭痛、不活発さ、被刺激性、それにカンジダ症(Candida albicansの増殖)などが起こります。

最強のプロバイオティクスは、たぶんLactobacillus acidophilusで、体の中に天然の抗生物質を産生します。このプロバイオティクスは、人が食べる食物や呼吸する空気中の病原体に対し、抗微生物作用をもたらす人の能力を高めます。また、環境性毒素、ストレス、不健康なライフスタイル、そして不健康な酸性の食事(野菜不足、肉食など)が体内のプロバイオティクスを減らします。

アルコール中毒症は、免疫システムを損ない、カンジダ酵母菌(ビール酵母とは異なる)の過剰な産生をもたらします。アルコール中毒患者のうつ症状は、一般的に多いようですが、カンジダ菌が関係した化合物により生じた中枢神経系の毒性物質により、発症します。生化学的回復によるアルコール中毒症の治療は、カンジダ菌などの悪玉菌をプロバイオティクスにより減らすことです。

アルコールとカンジダ症の間のその他の結び付きは、ミネアポリスにある回復センターにおいて、213名のアルコール中毒患者の研究で発見されました。アルコール飲料の高い糖分に対し、栄養素を同化する能力がアルコール中毒患者にはない事により、カンジダ症が悪化すると、考えられます。

アルコール中毒症に一般的な多くの症状は、不眠症、うつ症状、性欲の減退、頭痛、副鼻腔炎と鼻汁、消化管からの排泄物などカンジダ症の増殖で見られた症状と重なっています。体内糖分の増加は、アルコール中毒患者によく見られますが、カンジダ菌による問題点の一因となっています。喫煙、コーヒーなどの愛飲者のアルコール中毒患者は、それらがカンジダ菌の増殖の原因になります。

アルコール中毒患者は、ビタミン、ミネラルの豊富な食事をすべきで、特に、ビタミンCは多く摂取しなければいけません。アルコールはビタミンを破壊しますので、非飲酒者に比べて多く摂取しなければいけないし、さらに、ビタミンやミネラル、アミノ酸などがアルコールの毒性を減少させます。また、ビタミンCは、アルコールによる毒性代謝産物を解毒し、大量摂取の場合、アルコール摂取による毒性に対し、強力な抗毒性を示します。よって、ビタミンCは、プロバイオティクスと共に、アルコール摂取による肝炎、脂肪肝、それに肝硬変の予防、治療に有益です。

Refrences

Probiotics for Alcoholics: August 19,2009. healthin Recovery. com`s Blog

Can Probiotics Help in the Battle with Hepatitis C?: 05/22/2012, immune-support-news.