医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

シャクター博士のガン予防研究について 栄養医学ブログ

2011-03-01 21:41:44 | 健康・病気

 第10回国際統合医学会学術集会でお会いしたシャクター博士の講演のポイントを、お伝えします。うまくまとまっていませんが、お許しください。*IVCは化学療法剤と違って、生物学的応答調整剤です。*インスリンはいろんな働きをしますが、悪さもします。*メタボリック症候群はインスリン抵抗性の異常をもたらし、ガン、高血圧の原因になります。*インスリンは老化に影響をもたらします。*カロリー摂取制限は寿命を延長します。*インスリンは寿命を決める重要な因子です。*体のインスリン感受性の低下とインスリン抵抗性の増大は、老化をもたらし、ガン、認知症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、等をもたらします。これは糖代謝異常が原因です。また、高血糖は脳の海馬の機能障害をもたらします。インスリンシグナルは、アミロイドべータの神経細胞への結合を、抑制します。

 ガン予防のため次のことをお勧めします。1、インスリン感受性を改善さす。2、インスリン抵抗性を予防するため、朝食を抜かず、規則正しく食べる。3、生野菜、生果実、ナッツや豆を多く食べる。4、生の食品を食べる。5、ゆでたり、煮込んだりするのが最も良い、揚げる、焼くのは止める。6、電子レンジは栄養素を破壊するので、できるだけ使わない。7、複環式アミン、酸化コレステロ―ルは発がん性があるので、古い油、焦げた食品は使わない。新しいオリ―ブ油を適量使う。8、より多くのビタミン、必須ミネラル、食物繊維を含む食品を摂取する。9、加工されていないall foodを食べる。10、糖尿病を菜食主義や栄養医学で治す。11、植物性栄養素は抗ガン、抗糖尿病作用があるので、出来るだけ菜食にする。12、乳製品、肉類は少なくする。魚も工場廃液等の影響で水銀汚染されているので、適量摂取する。キレーションすれば、取り除ける。13、カゼインは発がん性があるので、できるだけ摂取しないようにする。14、なお、菜食は健康になる遺伝子をonにする。

 Q10,VT因子,NADHらのビタミンは細胞のミトコンドリア機能の最適化に必要で、VDは免疫調節性ホルモン様ビタミンで、ガンのアポトーシスを誘導し、脈管形成を阻害し、転移を阻害します。セレンもガン予防作用が有り、ガン発生を45%抑えます。発酵性wheat germ抽出物であるAvemar(小麦胚芽製品)は水と一緒に摂取し、他のサプリメントと一緒に摂取しない。その他にガン予防サプリメントはD-フラクション、ハ―ブ、ハ―ブ抽出物、キレート化剤、ニンニク、αーリポ酸、亜麻仁油、魚油、VB17(静注のみ)、等です。食生活と栄養サプリメントで、ガンの大幅な改善が可能、と博士は報告しています。

Reference: Michael B Schachter,The 10th International Congress of Integrative Medicine

なお、当方の、別の栄養医学ブログ記事は、nutr-blog.blogspot.comでも発信しています。