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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

初歩きは『赤ダレ』へ!

2017年01月05日 | 火山・ジオパーク
元旦に友人と『赤ダレ』に行って来ました.

元旦らしい晴れやかな「真っ赤な渓谷」を見ることと同時に、3年前の1日雨量600mmと言われる大雨で大きく削られた所が、今はどうなっているか見るのが目的でした。

三原山の西側斜面の裾野あたり、2年半前にはまだ人の背丈の2倍以上深く削られた地面は…
(写真は2014年5月16日)


3分の1ぐらいが埋め立てられた感じでした。

写真を撮る位置が違っているので大きさが比べにくいですが、上の写真の左から4分の1ぐらいの場所に、黒い服を着た人が立っているので、深さを比べてみてください。

きっと雨が降っては新たな地面を削り、強風が火山灰を舞いあげて凹地を埋める…という作業を繰り返して、今の景色になっているはずです。

おや…

一番上の層が凹んでいるのは、新たな水の道ができたのでしょうか?

約3年前は、地表面は平らだったのに…(写真は2013年12月16日)

雨水は微妙な高低差を見つけて、新たな水の通り道を作るのですね。

岩でブロックされたちょっとしたくぼみをベースに、植物が密集して生えていました。

ススキ、カジイチゴ、サクユリ(ヤマユリかも)…

ユリは昨年花を咲かせたらしく、もうタネができていました。

昨年の夏には、ここで白いユリの花が凜として咲いていたのでしょう。
植物たちのたくましさに、毎度のことながらビックリ(°0°)です。

絡み合った植物の根が地面を固定し、土壌が流れにくくなることを実感できる風景です。


こりゃスゴイ(°0°)


凹地の一番奥には、腕が入るぐらいの大きさの穴が開いていました。

雨の日は、ここから水が流れ出ているのでしょう。
地下にはいったいどれぐらいの数の、こういう水の道があるのでしょうか?

そして穴の出口に、溶岩の粒を突き刺した細い根が、『すだれ』のように垂れ下がるのを見ると…

植物の根が溶岩を砕いて土を作っていることが、これまた実感できます。

さて、ゆっくり地面を観察した後はいつものように、丸い形がカワイイ火山弾や…


美しい真っ赤な渓谷や…


「プッ!」という感じのカワイイ雲や…


青空の下のゴリラや…


「何かに見えるよね」「うん、何かだよね」と話題になった『岩』との出会いや…


ポカポカ太陽の日差しを浴びてのティータイムを楽しみました。


このコースに来ると必ず立ち寄る、既に友達のような存在となっている『岩』にも会ってきました。
その『岩』は、約2年前(正確には2014年11月30日)はこんな姿でした。


約1年前(正確には2015年12月29日)はこの姿。

来る度に『次来るときは、グレーの石は転がり落ちているのではないか?」と思うのですが…

今年の元旦は、この状態でした。

風雨に耐えて、頑張っていてくれるのが嬉しかったです。

火山の噴火が広大な景色を作り、雨や風や植物が関わり合ってその景色を塗り替えていきます。

今年も広い景色を楽しみながら、その中に小さな物語を発見して、お客様と一緒に楽しみたいと思います。

伊豆大島万歳!(^▽^)

(カナ)
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