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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
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# 534 清原ドラフト ②

2018年06月06日 | 1985 年 



横浜大洋ホエールズ:本当は投手が欲しいのだが対抗上清原に…
10月24日の最終戦に勝利して何とか4位を確保した近藤監督は試合後の会見で1年間の総括をこう締めくくった。「遠藤投手のリタイアが痛かった。何が何でも投手陣の補強、若手投手の成長、これらが来季のウチの最重要課題である」と。今ドラフトはこの近藤監督の発言に全てが集約されており、即戦力投手の獲得が至上命令であろう。ただし例外はどの世界にも付き物であり、1位指名は恐らく清原になる筈である。補強すべき投手ではなく野手を指名するという矛盾は大洋球団にとって伝統に近いものであるからだ。

同じ関東圏に本拠地を置く巨人を常に意識し叩く(本来ならは優勝を目指すのが王道だが哀しいかなそれは夢のまた夢)ことで自らの存在意義を示すしかない体質は例えドラフトでも巨人に負ける訳にはいかないのだ。その為の清原指名なのである。だが2位以下の指名はチーム事情を優先する。長冨投手(NTT関東)、中山投手(高知商)、江坂投手(平安)、斎藤投手(青学大)がその候補である。一方で大洋は横浜の市民球団的な色合いも濃いこともあり地元選手志向も強い。その点では荒井選手(日本石油)も外せない候補である。


中日ドラゴンズ:喉から手が出るほど欲しい即戦力の内野手
中日の1位指名は今シーズンの早い段階で既に決定している。「10年いや30年に一度出るか出ないかの超大物選手」と田村スカウト部長が絶賛する清原だ。11月6日、田村部長と担当スカウトがPL学園を訪れて高木野球部長、中村監督、更には清原の父親・洋文氏も同席した面会で清原の1位指名を確約している。なので中日のドラフト戦略は2位以降の話となるが補強ポイントは順に①内野手②捕手③投手④外野手であるが特に「ウチは内野手が絶対的に足りない」と山内監督も明言しており、即戦力内野手の獲得が至上命令で今のところ「守りだけなら一軍レベル(田村スカウト部長)」と評価が高い広瀬選手(本田技研)が2位指名の最有力候補である。


ヤクルトスワローズ:1位は清原だが伊東の逆指名にも期待
補強ポイントは投手。長冨投手(NTT関東)、伊東投手(本田技研)らをリストアップしているが1位指名は間違いなく清原。「そりゃ文句なし。パンチ力は広沢より上だし意外と器用な選手」と片岡チーフスカウトも絶賛する。10月30日の清原サイドとの初接触も12球団一番乗りの熱意を見せた。ヤクルト球団に対しては選手側からの逆指名も多い。今ドラフト四天王の伊東投手もその一人。片岡チーフスカウトは「伊東投手は変化球の切れ味鋭い投手で即戦力。また中山投手(高知商)は高校の先輩の中西投手(現阪神)、津野投手(現日ハム)より数段上」と高評価。清原を抽選で外したら伊東投手か中山投手を指名する腹づもりだ。

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