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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 830 週間リポート・南海ホークス

2024年02月07日 | 1977 年 



真夏の夜のビアガーデン
大阪球場のグラウンドを使って真夏の夜に風変わりな催し物が行われた。選手とファンが一堂に集まってビールパーティーを開いたのである。名付けて「南海ホークス選手とファン交歓ビアナイター」である。参加したのはオールスター戦出場組以外の選手・コーチ陣。ブレイザーヘッドコーチ、穴吹二軍監督、江夏投手や藤原選手なども顔を揃えた。グラウンドの中央にビールを積んだトラックがデンと停車し、周りには串カツなどの屋台がズラリと並びビアホールそのまま。その日はちょうどオールスター戦期間中の移動日でテレビ観戦もなく、ファンの出足も早く午後6時半の開始予定を繰り上げたほどの盛況ぶりだった。

昼間には中モズの猛練習でしごかれてクタクタになっていた選手たちも大喜びでビアナイターに参加した。このユニークな " 夢の酒宴 " は昭和38年に一度開催されたことがあり15年ぶりに復活した。ホークス球友会が音頭をとり入場料1人1000円で実現した。それだけに集まった連中は鷹キチばかり。選手とグラスを傾けながら野球談議に泡を飛ばすモノ、選手に注文をつけるモノなど続出した。ビール500リットル・1600人分を用意していたが、1時間も過ぎると品切れとなる盛会ぶりだった。ファンの多くは「選手にサインはもらえたしビールもたらふく飲んだ。会費1000円は安いねぇ」と大好評だった。

もちろん選手の方でも好評だった。「時にはこういう形でファンの皆さんと語らうのもいいもんですね。普段はグラウンドとスタンドに分かれていますが、たまには同じ場所で飲みながら話をするのも新鮮な気分です」と広瀬選手。また陽気な外人勢も大歓迎だそうだ。大リーグ時代にいろいろな催しに出席した経験があるブレイザーヘッドコーチやホプキンス選手は「ベリーナイス。この企画は最高よ」と手放しで、若い女性やチビッ子ファンにサインをせがまれると快く引き受け、また次の屋台に移動するなど大忙しだった。


運び屋
パ・リーグの一員としてオールスター戦出場を果たした金城投手。かつての同僚だったカープ勢をはじめセ・リーグ各球団の打者を相手に健在ぶりを示したかったが、あいにく出番は少なかった。もっぱらベンチで声出し応援をしたり野村監督や門田選手の表彰式に立ち会って賞品や記念盾の運び役ばかりさせられた。「オールスター戦出場は賞品の運び屋をやることだったんですかねぇ。僕も一つくらい何かもらいたいけどムリかなぁ(苦笑)」と少々ひがみ気味。「まぁ来年これを励みに出直します」と気分を切り替えた。

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