H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

慶應義塾大学医学部4年生「症候学」の講義

2019-10-01 | 臨床研修

医学部医学教育統轄センター教授の門川俊明先生にお声をかけていただき,医学部4年生の「症候学」の講義に伺いました。「写真でみる身体所見」というお題で90分,スライド120枚近く。まだ病棟実習に出る前の学生さん達なので,一つ一つの所見を覚えてもらうという意図はまったくありません。むしろ,これから実際の臨床の現場で出てゆく学生さん達に,「いかに多彩で興味深い世界が広がっているのか」その面白さの一端でも伝わればそれで十分という気持ちでお話ししました。

定番の手から始める診察,頸静脈の所見や甲状腺疾患,そして腹痛や腹膜刺激症状を示す所見,そして最後は究極の身体診察といえるかもしれない病歴の重要性について,やや駆け足でしたが,なるべく現場の雰囲気が伝わるように話したつもりです。多くの学生さん達が目を輝かせて興味を持って話を聞いてくれたので,話している自分の方も楽しくなりました。講義なのに最後は拍手までしてもらえてホント嬉しかったですね。臨床の現場にこれから分け入ってゆく彼らに,一つでも心に残るものがあればお話した甲斐があったというものです。

今回私がお手伝いした「症候学」シリーズの講義では,臨床実習前の4年生のために主要な症候について理解し,鑑別診断を行うための臨床推論の能力を身につけるために,門川先生が渾身の力を込めてプランされたようです。模擬患者まで来ていただいて,問診をグループワークで考えるセッションまで行われたと伺いました(なんと贅沢な!)。こんな素晴らしい講義を受けることができる慶應の学生さん達は幸せだと思いました。

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