涼しい札幌から,午前中の飛行機で東京に戻り,午後から全日本病院協会の総合医育成プログラムの臨床実践コースでレクチャー。午後に3コマ使って,プライマリ・ケアにおいて必要な腎臓内科の知識と実践のお話をしました。
対象は,昨日と打って変わってベテランの先生方が主体です。ある程度の「経験を積んだ先生たちがプライマリ・ケアの現場に出ようとする際に必要な知識や技能を再度勉強しなおす」というコンセプトの研修会です。いわば,専門医として経験を積んできた先生たちにとっての「後付けGeneral」の研修です。これも非常に重要なことだと思って,お引き受けしました。3時間で腎臓に関するすべてを網羅することなど不可能ですので,ある程度実践的な内容に絞ってお話しました。
1)検診異常で見る尿異常で,どんな時にただちに送るべきか
2)腎機能障害がある患者さんでの薬剤の使い方,腎障害に注意した薬剤の使い方
3)慢性腎臓病,糖尿病性腎症と糖尿病性腎臓病,そして腎代替療法の基本
いずれのお話にも,プライマリ・ケアの現場で腎疾患・腎機能障害をいつ疑うか,腎機能を悪化させない,腎機能悪化を予測して対処するということを重点的にお話しました。参加者の先生方の真剣な様子がとても印象的でした。