H's monologue

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ANP (All Nippon Physical) 無事終了!

2019-07-13 | 臨床研修

うちの若手スタッフ&研修医の中野&石井コンビが仕掛け人のフィジカル勉強会が無事終了しました。

 

 

平島先生がこれまで行われてきたJapan Physical Club(JPC)が”紅組”だったので,それに対抗して”青組”のANPという図ですね。チラシからこだわりのデザインです。開始にあたって会場に入ると,機内に搭乗すると聴こえるおなじみの葉加瀬太郎の音楽が流れています。芸が細かい(笑)。自宅から持ってきたBoseの巨大ラジカセが外部スピーカーとして早速活躍です。

 プログラムの最初は,今回の仕掛け人であるPGY1石井先生による呼吸音の話。彼は古い聴診器のヘッドと外部マイクをiPhoneにつないで録音機を自作しています。それで使って心音や呼吸音を沢山記録しています。今回のレクチャーでは,その中から肺炎の時にみられる呼吸音のegophony (E to A change:ヤギ音)を提示してくれました。素晴らしかったです。お〜っ,これがそうなんだ!とちょっとした感動モノでした。そして興が乗ってくると,声と身振り手振りがほとんど「徳田安春先生成分80%超」になるのが最高でした。レクチャーに続いて,参加者みんなで,気管支音,肺胞呼吸音などをお互いに確認しました。

 続いて中野先生による「視診で切った腹痛診察の極意」これもレクチャーに引き続いて,肝臓の診察でのscrach testや,sucussion splash(振水音)などの実演。皆さん,熱心に練習です。今回デモに使用した無線聴診器は,もともとは呼吸音,心音のために開発されたものですが,外部スピーカーとの組み合わせで肝濁音界など打診のデモンストレーションにもかなり応用できることがわかりました。

こちらは膀胱の聴性打診のデモです。研修医のO先生はこのために,長い時間尿意を我慢してくれました。

 

各グループで一人の方が,頑張って500mlのコーラを飲んでもらってsucusson splash(振水音)の実演です。げっぷを我慢するのはかなり苦行のようですが,おかげでちゃんと振水音が聴こえました。 

 

プログラム最後は,私が担当の心臓聴診の基本的な内容のお話。まず聴診器の正しい使い方,そしてI音とII音の区別をどのようにするか,口まね心音や疑似心音などいくつかの学び方を紹介。そしてまた,グループごとに実習です。

 

次に,II音に注目して聴診する練習です。目標はII音の生理的分裂を聴き分けること。参加者の中で,特にS2 splitがよく聴こえた方にボランティアになってもらい,無線聴診器からの音をスピーカーを使って皆さんで共有です。このとき,II音の分裂を聞く練習に必要な「3つのR」を紹介。聴きました。その後,各自聴診器でグループごとに聴いてもらうようにしました。開始直後は,皆さんちょっと緊張気味でしたが,プログラムが進むに従って終始楽しい雰囲気で行うことができました。

 


最後は,参加者全員で音声振盪の空手チョップのポーズで記念写真。 

 

 

そして有志によるお約束の打ち上げ懇親会! 充実の一日でした。総じて,無線聴診器とBoseの巨大ラジカセが,実際の勉強会でとても役に立つことがわかったのが収穫でした。そして準備から始まって,当日の受付,オーディオの準備,そして片付けまで,すべての運営で頑張ってくれた研修医達,本当にお疲れさま,そしてありがとう!! すでに2回めの構想はあるようです。楽しみ!!

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