私もひとつの章を担当させてもらった『疾患軌道図で学ぶ継続外来』が南山堂さんから送られてきました。慢性疾患の継続外来の全体像を「疾患軌道図」で図示し,その後に補足的な解説が続くという体裁になっています。
私が担当したCKDでは,腎機能が低下してゆく時期(Stage分類)にあわせて,考えるべき注意点などについて図示しています。手前味噌ですが,CKDの全体像をイメージしやすくまとまっているのではと思います。
この「疾患軌道図」を他の多くの疾患にも応用して一冊の本に仕上げてあります。どの章も非常によく考えてあり,著者ごとの工夫が見て取れます。特に素晴らしいと思ったのは冒頭の「心不全」の項目でした。心不全を虚血性心疾患,大動脈弁狭窄症,心房細動の3つのパターンに分け,それぞれについて実践的な解説をしてあるのは素晴らしいと思いました。自分などはこの分野は完全にOut of dateなので,しっかり読んで勉強し直そうと思います。それともう一つ,陶山恭博先生の「関節リウマチ」もさすが期待を裏切らない内容です。
いずれにせよ,これまでに例のないかなり野心的といって良い本です。自分も参加してるからではなく,ホントにオススメです。私も勉強させていただきます。