H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

第13回田坂メモリアル・レクチャーに伺います

2019-12-03 | 臨床研修

 

まだ少し先のことですが,2020年2月2日に広島で行われる「第13回田坂メモリアルレクチャー」に伺うことが決まりました。およそ10年ぶりの訪問です。

 

 初めて広島に伺ったのは,田坂佳千先生が急逝されたわずか1ヶ月後のことでした。田坂先生が主宰されていたTFCというメーリングリストに入れていただいたのは東海大学の総合内科立ち上げに関わり始めたばかりの頃で,周りとの軋轢にもがいていた時期でした。MLで配信されるメールの最後に必ずつけられていた田坂先生の温かいコメントを読むにつけ,そしてML全体に流れる穏やかな雰囲気に,いつもほっとさせられていました。どこかで私の「SpPinな身体所見」の話について知った田坂先生が興味を持って下さり,広島大学の溝岡先生のお計らいもあって広島訪問が実現したのでした。私にとってはMLと通して読むコメントだけが田坂先生との唯一の接点でした。だからこそ田坂先生に直接お目にかかってお話できることを,本当に楽しみにしていました。自分が興味を持ってやってきたことを,田坂先生に見ていただける・・・何やら発表会を迎える子供のような気持ちで,その日を待ち望んでいた覚えがあります。そんな矢先,広島訪問の直前に田坂先生が急逝されて言葉を失いました。直接面識がない方が亡くなったことに対して,これほど自分が打ちのめされるとは思いもよらないことでした。勉強会は中止になるかと思われましたが「田坂先生ならそのままやれというに決まっている」との中西先生のご判断で,予定通り私の広島訪問が実現しました。

講演会場に向かう前に,ご遺族と中西先生の取り計らいで田坂医院に特別に訪問させていただきました。そして田坂先生の御霊前に花を手向けてご挨拶させていただきました。患者さんを日々診察し,TFCのコメントを入力されていた診察室も見せていただくことができました。短い間でしたが,田坂先生のお母様からもお話を伺うことができました。その後,中西先生のお車で講演会場に向かったのでした。会場ではどこかで田坂先生は聞いていてくださっているだろうか・・と想いながらお話をさせていただきました。講演会の後には,田坂先生と親しかった広島の先生方とお話する機会があり,田坂先生のお話を沢山伺うことができました。直接お目にかかることは叶いませんでしたが,中西重清先生を始めとする広島の先生方とのつながりを得ることになり,一生忘れられない広島訪問となりました。

前回「第2回田坂メモリアルレクチャー」にお招きいただいたのが2009年ですから,約10年ぶりの広島訪問になります。このレクチャーに講師として招かれるのは自分にとって光栄なことで感慨深いものがあります。前回以来,ずっと変わらないでいること,そして10年経って自分が変わったこと(少しは進歩したこと?)を含めてお話させていただくつもりです。

 

※初めての広島訪問のことは,今年5月に中西重清先生が田坂賞を受賞されたときにも書きました。ほとんど重複になりますが(自分の覚え書きだしまあいいか・・)と思ってそのままアップします。

 

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