H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

30年ぶりの再会 Dr.Yudell

2019-11-10 | 日記

今から32年前,私が研修していた茅ヶ崎徳洲会病院では,年に数名の内科指導医を研修医教育のために米国から招聘していました。のちに言われるところの「大リーガー医」ですね。どういった経緯でおいで頂くことになったのか,詳しい経緯は知りませんが,お一人あたり大体2〜3週間程度の滞在でTeaching roundとレクチャーをやっていただいていました。当時,私はチーフ・レジデントをやっていたので,教育セッションの内容を相談したり,時間をアレンジするのは自分の役目でした。

この一連の visiting professor の第一号として来日されたのがAllan Yudell先生でした。神経内科医である先生は,いろんな不随意運動のモノマネを正確に見せて下さったり,俳優としても登録されておりユーモアを交えた話がとてもお上手な多才な先生でした。そして朝お目にかかったときに「では今日の午後は,頭痛のお話を・・」とお願いすると,きっちり1時間くらいの内容を,病態生理から始まって鑑別診断,そして実際の患者のマネジメントまで,ほとんど流れるようにわかりやすく話してくださるのでした。それが,どんな項目であっても専門分野であれば直ちにその場でやっていただくことができました。現在の自分なら,自分の専門分野ならほぼ似たようなことはできるかもしれません。でも当時は本当に驚いたものでした。話には聞いていたけれど米国の内科専門医の実力を見せられて,目から鱗が落ちる思いでした。

Yudell先生を皮切りに,その後何人もの内科専門医が数ヶ月ごとに指導医として来られてました。今から考えると本当に多くの刺激を受けました。そしてほぼ2年後,当時来られた先生方が関係しておられたArizona,Phoenixの病院に,今度は自分が半年間の臨床留学をすることになったのでした。サンクスギビングの日などには家族のようにYudell先生の家に招いていただきました。半年の留学生活を終えてアパートを引き払った帰国直前には,ホテル代わりにご自宅に滞在させていただいたりもしました。

今回,何と30年ぶりに茅ヶ崎に来られることになって再会が実現したのでした。10年前にリタイアしてからは,photographerの奥様と世界中を旅して写真を撮っておられるとのことでした。当日は,現在の茅ヶ崎徳洲会病院の方にもご協力いただいて,当時滞在したアパートを見に行ったり海岸をご案内したりしました。当日は私自身に別の予定があり,予定された夕食会には参加できず慌ただしい再会になりましたが,30年と時を経ての再会には感慨深いものがありました。

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