H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

大阪医大第一内科同門会に

2010-11-21 | 臨床研修

大阪医科大学第一内科の同門会(紫水会)の年次総会での講演に招かれて大阪へ。
SpPinな身体所見のお話を75分させていただいた。

質疑応答や,その後の懇親会の場でとても興味深いお話を沢山伺うことができた。
経験ある専門領域の先生方から,日々の診療から感じた知恵を沢山教えていただけてとても幸せな時間になった。

以下,その覚書き

某ウイスキーメーカーの健診を担当されていた循環器の先生から
・胸毛とHDLコレステロール低値の関連,earlobe creaseだけでなく,胸毛が生えている男性は,虚血性心疾患のリスクが高いような印象がある。(研究費が使えなかったので検証はできなかったが,とのこと)

甲状腺を専門にしている先生から
・甲状腺機能亢進症と甲状腺機能低下症のどちらでも全身倦怠感を訴えるが,症状のおきかたが違う
・甲状腺機能亢進症では「朝は調子よいが疲れやすく,夕方に倦怠感が強い」
・甲状腺機能低下症では「朝から調子悪い。朝,起きるのがつらい」
  (これは知らなかった!使えそうである)

・甲状腺機能低下症での,腱反射弛緩相の遅延は,治療開始しても回復するのに1年位かかる。アキレス腱にムコ多糖類が沈着するから
・甲状腺機能亢進症での,腱反射が早いのはこれに対して,治療開始後すぐにもとにもどるとのこと。

呼吸器内科専門のある先生から
・MAC症の患者は,なぜか中年の痩せた女性に多い。太ったMAC症の患者はみたことがないとのこと。食べても太れないのが悩みであると
 糖尿病患者では,免疫機能が落ちているので,MAC症がいてもおかしくないように思うが,まず太った患者のMAC症はみたことがないそうである。
・睡眠時無呼吸症の患者では,太っていて痩せたいとの悩みあり。両極端の人生の悩みを聞いているようである

神経内科の先生から伺った患者の言葉で興味深い表現
・片頭痛の患者さんが,痛い方の頭を指して「頭の中に心臓があるみたい」と表現したとのこと。

経験豊かな専門医の先生方が,日常診療で感じた経験からの教科書に書いていない生きたclinical pearlsは本当に参考になる。
今日はそんなことを沢山伺えて本当にシアワセな時間を過すことができた。

花房先生を始めとして大阪医大第一内科の先生方,本当にありがとうございました。
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