ふわり、ふわりと風のふくままに・・日記

感性がキラリと輝くような毎日を過ごしたいけれど、現実はなかなか思うようにはいかない。小さな喜びに敏感でありたい。

やっと、秋 松茸の土瓶蒸し

2009-10-20 22:11:54 | 料理
 今日はカルチャーセンターでの懐石料理。参加者の年代は30代から50代でしょうか。今まで主婦されていた方ですから、料理全くの素人ではないのに、ここで懐石料理との出会いをとても楽しみにして下さっているのが分かって、毎回こちらもやりがいがある。

 先月から土瓶蒸しをしたくて、国産松茸を探していたが、今年は雨が少なくて大凶作。とうとう松茸山の季節限定の食事どころが閉店してしまったそうな。何回も八百屋さんに聞くも、「10万積まれても無い!」とそっけない。土瓶蒸しで無ければならないわけではないが、今の時期しかできない。という訳で今日はカナダ産の小ぶりの松茸を使うことにした。香りが余り立たなかったけれど、でもちゃんとだしをとって、松茸にえび、とり胸肉、銀杏、みつばにすだち、材料がそろって器から頂くと「美味し~い」(*^_^*)と言う声が上がった。

 後は春菊の胡麻和え、こんにゃくの辛煮、里芋ごはんという献立。

 きっと、どこでも出会う素材だったので「こんなものを習うのが懐石?」と思う人もいるだろうけれど、むき胡麻を色よく煎って、すり鉢で脂が出るまで当たるとこんなにこくがあるのだと分かっていただける。この頃スーパーではむき胡麻は愚か、洗い胡麻も消えて煎り胡麻、すり胡麻ばかり。すり胡麻は簡単に和え物ができるかもしれないけれど香りもなく、舌触りもざらついてわたしは好きではない。煎り胡麻は封を開けたてはいいのだが、もう一度煎りなおして使う。胡麻を煎っていると香りが立って豊かな気分になる。もっともっと当たると胡麻がねっとりと練り胡麻状になって胡麻豆腐づくりもできる。来年は献立の中に入れることができるだろうか。

 こんにゃくを小ぶりの千切りこんにゃくにして、照りよく色よく香りよく仕上げた。から煎りしてから、調味料の入れ方、煎り煮していく順番などきちっと覚えると応用が利いて次へのステップアップに繋がる。お正月のお節の片隅にきっと小さな手綱こんにゃくが美味しく納まるかな。

 八百屋さんもびっくり、里芋のご飯は先月の別のクラスと同じに献立の中に入れた。栗ごはん、サツマイモご飯と一緒に秋のご飯ものの定番に加えていただきたい。

 自分は一口味見をして、家族にも味わってもらうと容器にいれて変えられる姿はやはり料理は食べてくれる人が居てこそと思う。今晩の夕食はいつもより話が弾んでいれば、わたしの役目も充分果たせたと嬉しい。