面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

天満繁昌亭特番

2006年09月25日 | 落語
23日の土曜日、午前中に天満繁昌亭の特番があった。
前に番宣を見てビデオに録画せねば!と思っていたのだが、連日の午前様残業ですっかり忘れていた。
朝寝しまくって目覚めたときには始まっていたのである。
仕方なくそのままテレビを見ていたが、オープンの日の様子がよくわかった。

柿落とし公演における口上で、三枝師が感極まって泣いたのは新聞記事で読んでいたが、同じく口上に並んだ鶴瓶師も、感極まって涙ぐんでいたのは知らなかった。
やはり師匠・六代目松鶴師が悲願にしていた落語の定席ができたことに、亡き師匠を思い出して高ぶったようである。
また、父親の代理参加となった小米朝師が、口上でも“いつものように”噛んでいたのには笑ってしまった。
これはもう決して抜けない癖なのか!?

しかし口上の最後を締めた春団治師は素晴らしかった。
実は口上のセリフではなく、その居住まいの美しさである。
舞台下手から文珍、小米朝、春団治、三枝、鶴瓶と各師居並ぶ中、一番小さい体躯の、キレイなナデ肩で華奢な姿であるが、シャンと伸びた背筋に挨拶時の手の所作の優美なこと、日本舞踊の素養だけでない、何十年もかけて舞台で磨き上げてきた気品が漂い、口上が引き締まった。

今、上方落語界で最も美しい“カタチ”を演じられるのは春団治である。
ぜひこのブログに立ち寄られた皆さんも、天満天神繁昌亭でナマで、春団治の凛とした所作の美しさを、ご自身の目で確かめてほしい。

彼の弟子達の中で、何人が継ぐことができているか、また彼の弟子以外にその美しさを継ぐ者がいるか、それを確かめるのも定席ならではの楽しみである♪
野球のオフシーズンは落語だ!


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