面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

新井良太という選手。

2017年10月14日 | 野球
阪神・新井良引退で兄弟選手は4組に…広島・田中の弟のドラフト指名は…


甲子園の最終戦、今季限りの引退を表明していた安藤の引退記念試合とされていたが、その日に同じく引退を表明した新井良太も、安藤と共にチームメイトとファンから送り出されることとなった。
もっと早よ言えよ!というのが正直なところだが、この辺の間の悪さもまた何やら新井良太らしいとも思う。

真面目で、見るからに人の良さがにじみ出ている新井良太は、チーム内でもファンからも可愛がられた選手だったのではないだろうか。
安藤の後にチームメイトから胴上げされ、そのままマイクで挨拶しろとけしかけられ、それを必死で断っているような様子が、スコアボードのディスプレイにも映し出されていた。
これが嫌われているような選手だったら、
「安藤の引退試合やったのに、間の悪いヤツ」
となって、胴上げはされたとしても、そのあとにこやかにみんなが祝福するような笑顔を見せることはなかったはずだ。

また、ファンからの人気が高かったことも、この試合で改めて思い知らされた。
スタンドには安藤の「16」のユニフォームを着たファンよりも、新井良太の「32」のユニフォームの方が多かったように見えたし、梅野の代打として新井良太の名前がアナウンスされたときのトラキチたちの大声援は、この試合で最もボルテージが高かった。
そして数えきれないほどのプラカードが掲げられ、これまた安藤の名前よりも多いようだった。
選手としての記録は、本当に大したことはない。
典型的な「記録よりも記憶」に残る選手だった。
そしてそんな選手が多いのが、タイガースの特長のようにも思う。
二千本安打を達成した選手は藤田平と鳥谷しかいないが、酒の肴に困らないほど、どのトラキチの記憶にもいろんな選手がインプットされている。
選手の実績と人気とがこれほど一致しないチームもタイガースくらいではないだろうか。
それだけチーム自体にファンが多いとも言えるのだが、反面、ちょっと実績を残せば一気にスター気取りができるところに、タイガースの選手たちの“精神的な弱さ”の要因が隠れているようにも思う。

そしてトラキチたちに愛された新井良太のキャラクターは、在阪の放送局からの引き合いにつながるかどうか。
トラキチたちの間でも、「朝日放送ちゃうか」「毎日かなぁ」などと、今夜も酒の肴と化している(だろう、いや、はず)


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