矛盾がなければ世界は成立しない、と言った人がいたが、全くその通りだろう。
年金の受給年齢を引き上げることがニュースになって、街頭インタビューが報道された。
回答する人々は、落ち着いて、だれも「怒らない」。
もしかしたら、怒りをあらわにして回答した人もいたかもしれないが、そんなひとは流れず、
どこか遠い国の話のような感じで、当事者ではないような、そんな応じ方だった。
いいように「飼いならされたペット」のようだった。
一瞬悲しくなった。
中国の、見て見ぬふりの風潮が今朝報道された。
善意で助けると、助けてくれた人に責任を負わせ、あげくは慰謝料や損害まで要求するという。
こんな社会だから行き倒れでもだれも助けないらしい。
ペルーに赴任した当時の最初の忠告が同じだった。
倒れている人に遭遇しても絶対に助けてはいけない。理由は同じだったが、当時の僕にはまさかと、信じられなかったが、長く生活すると、なるほどと、身にしみてわかるようになる。
すきあらば、なんでも利用してお金をせしめようとする。それだけ厳しい社会環境が長く続いたのだろうと想像する。
マヒの感覚だろうか。
日本は、それを為政者が平気で行う。