功夫電影専科

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『新精武門』

2007-09-29 20:26:50 | バッタもん李小龍
新精武門
Return of Fist of Fury
19??(1978以降?)

●(※…上記画像は本作を収録したDVDパックです)
このまえ私は『Fists Of Fury Legacy Pack』というDVDを購入した。このDVDにはバッタもん李小龍作品が4つも収められており、内容は以前レビューした呂小龍の『達魔鐵指功』と『火燒少林門』、何宗道の『截拳鷹爪功』ともう一本という、かなりクラクラするラインナップだ(爆
で、問題なのが最後に収録されている『Return of Fist of Fury』という作品だ。実は『Return of Fist of Fury』というタイトルは『達魔鐵指功』の英題でもあり、蓋を開けてみるまでダブリ収録しているのかと思っていた。だが、実際に見てみるとこの作品はまったく正体不明の映画であることが解った。
というのも、ネットでどんなに検索しようが主演:ブルース・パクと監督:ジョセフ・ヴァルサコということ以外は全然引っ掛からず、出てくるのは『達魔鐵指功』の事ばかり。内容からして韓国映画のようだが、これまた知っている顔はほとんどいないという有様だ。こうなってくるともうお手上げ状態であるが、とにかく解らないなりに話を追ってみることにした。
寒そうな韓国の山奥(『地獄十二関門』のオープニングに出てくるあの岩場)から物語が始まる。岩をも一撃で砕く拳法の達人であるパクさんは、いきなり「ブラザー!」と叫ぶ。チラチラと回想シーンが挿入されているが、ここで写っている滝の前で演舞をしてるのがブラザーか?…ってこのブラザー、良く見たら呂小龍じゃないか!?
話を追っていくうちに、どうやらこの映画は先に紹介した『達魔鐵指功』『火燒少林門』の続編(!)だという事が解った。龍八さんの情報によると、本作の主演は白虎という人で、作品自体もれっきとした韓国映画だという。しかし李小龍作品で勝手に作った続編とかならよくあるが、よりによって呂小龍作品の続編を作るなんて何を考えているんだ!しかもご丁寧に李康助まで出てるし!
特に理由は不明だが、本作はブラザーの呂小龍を殺されたパクさんと日本軍&日本人武術家(服装はおもいっきり韓国系だが、下着はふんどし…ただし普通のふんどしではなく、相撲取りがしているようなふんどし)との戦いを主軸として進んでいく。
解らない事だらけの本作で唯一救いがあったとすれば、それは劇中のアクションが意外に悪くなかった事だろう。韓国作品なのでテコンドーアクション一辺倒かと思いきや、香港映画系に近い立ち回りでなかなか見せてくれる。繋ぎのアクションの弱さが目に付くが、この手の作品でここまでできていれば十分だろう。
さて、こうして幕を閉じた呂小龍の精武門物語だが、李小龍はどれぐらい兄弟がいたのだろうか?『截拳鷹爪功』では何宗道と韓國材、このシリーズでは呂小龍と白虎が李小龍の弟という設定だった。同門の兄弟弟子ならいざしらず、陳真の家系はいったいどうなっているんだと言いたくなるような兄弟ばかりだ。巨龍も『最後の精武門』なんて作品を制作していることだし、これからもまた李小龍の弟たちと出会っていくことになるかと思われます(爆

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