これまでの企業年金・退職金制度のコンサルティングについてです。
が、ご紹介するのは内容は、実際のものとは違います。そのものをそのまま
書くわけにはいきませんので、多少脚色してあります。
事業主の満足度が高いのは、負担が減ったものです。
これは、給付減額とは違います。
①適格退職年金の移行を、適年委託先の生命保険会社に相談したところ、
中退共と養老保険のプランを提案された。移行後の中退共と養老保険の
掛金の合計額が、適年の場合の2倍近い金額となっていた。
これは、中退共を使うのを小さくして、養老保険の部分を大きくしていま
した。利益の出ている会社だったので、払える金額でしたが、事業主から
したら、とんでもないということです。
弊社に相談があり、適年の移行先を中退共としました。
確定拠出年金も提案しましたが、企業風土、事業主のご意向もあり、中退
共を採用しました。適年には積立不足がありましたので、適年の積立金を
中退共に移すと退職金規程の金額に届きません。よって、中退共の手続き
が終わって年金手帳がきた後、掛金の増額を行いました。
掛金の増額は、中退共の掛金で作った掛金テーブルによる金額です。
掛金テーブルは、退職金規程の自己都合要支給額を満たすことができる
ように作成しました。シミュレーションを繰り返し、どの従業員に適用しても、
自己都合要支給額を上回らないようにした掛金テーブルです。(※)
定年退職時の退職金額と自己都合退職金には差があるのですが、それは
その都度手出しできる金額だから、大丈夫ということでした。
制度設計の結果は、事業主に満足していただくことができました。
理由は、中退共の掛金合計額は適年のそれよりも多くなりましたが、保険
会社の中退共と養老保険のプランより、はるかに安い金額だったことが大き
いです。
つまり、事業主の負担をおさえることができたわけです。
また、保険会社の提案は、中退共と養老保険の掛金一覧表だけでしたが、
弊社の場合は、負担額の比較や、掛金の将来シミュレーション、個人別の
新旧退職金のシミュレーション等を行い、グラフで分かりやすく説明したこと
も良かったようです。
コンサルティング費用はかかったけれど、保険会社の言いなりで進めるより
も、負担が大きく減ったことで、トータルでは弊社に依頼した方が、コスト減
だったのです。
(※)事業主は、掛金や保険料が自己都合要支給額以上になるということを
嫌います。最終額が一致すればいいということはありません。
生命保険会社の提案(中退共+養老保険)は、途中の事業主負担が
自己都合要支給額を上回る内容でした。
→続く
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