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退職給付債務③・・・原則法

2008-04-15 06:30:28 | 企業年金・退職金制度

退職給付債務の計算には、原則法と簡便法があります。
簡便法は、従業員300人未満の会社で使うことができます。また、従業員が
300人以上でも、年齢や勤務期間に偏りがある等の理由により、原則法での
計算の結果に高い水準での信頼が得られないと判断される場合には、費用
対効果の観点から、簡便法を使うことができます。
それ以外は、基本的に原則法で計算します。

原則法は、以下のように計算します。
 
 従業員ごとの退職時給付見積額の総額×退職給付の発生確率×

 (入社から期末までの勤務年数/入社から退職までの勤務年数)×
            n
 {1/(1+割引率)}   nは、残存勤務年数


・退職時給付見積額の総額は、現在給与×昇給率×退職時給付率
 現在給与は、退職金を計算する時に使う給与(基準給与等)
・退職給付の発生確率は退職率と死亡率
 退職率は、過去の企業の実績を基に計算します。生命保険会社の経験予定
 脱退率(小規模の会社の適格退職年金の計算において使用する。5万社の
 実績を基に計算されている。)を修正して使うこともあります。
 死亡率は、全人口の生命統計表(国民生命表)を使います。
・割引率は、安全性の高い長期債権の利回りで、通常は、長期国債の利回り
 を使います。
              →簡便法については、次回のブログでご案内します。