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素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)
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速報:小泉首相が靖国神社参拝。
中国観察
/
2005-10-17 14:07:23
とりあえず速報しておきますね。小泉首相がきょう(10月17日)午前、靖国神社を参拝しました。
今回は普通のスーツ姿で昇殿することもせず、一般の参拝者と同じような形をとりました。ただし事前に手を浄めてはいませんし、二拝二拍一拝ではなく、一礼したあとお賽銭を投じて、しばらく黙然と手を合わせていました。
「私的参拝」を強調するためだろうとテレビでは解説していましたが、私的であれ公的であれ騒ぐところは騒ぐ訳ですし、私的なら私的で神社のルールに従うべきじゃないのかなあ……と思いました。
――――
個人的感想として、「第二幕」という言葉が浮かびました。
昨年の四中全会が序曲。
4月の上海における反日デモが第一幕のピーク。
そしてここからが第二幕です。
いや、呉儀事件あたりが第二幕で、ここからが第三幕と言うべきかも知れません。では第三幕ということで。
――――
小泉首相の靖国神社参拝については国営通信社・新華社のウェブサイト「新華網」でもすでに速報し(11:39)、駐日中国大使館の報道官を通じて出された王毅大使の声明を掲載しています(11:41)。
●第一報
http://news.xinhuanet.com/world/2005-10/17/content_3624700.htm
●王毅声明
http://news.xinhuanet.com/world/2005-10/17/content_3624704.htm
「17日は中国の有人宇宙船・神船六号が勝利の帰還を果たした日であり、中国人民がまさにそれを慶賀しているというその日に小泉首相が靖国神社を参拝するとは、中国人民全体に対する重大な挑発である」(王毅声明)
だからお前は自意識過剰なんだよ王毅。中国の有人宇宙船がどうしたなんて知らないってそんなこと。そもそも中国国内のことだから日本に関係ないし。靖国参拝も日本国内のことだから中国には関係ないし。あと眉毛ちゃんと手入れしとけよ。
「小泉首相は中日関係を破壊した歴史的責任を負わなければならない」(王毅声明)
おお、とうとう「中日関係を破壊」ときましたか。本当に破壊されるのなら嬉しいのですけど(笑)。物々しいようでもありますが、月並みな解説をすれば、この一句で「敵」を「小泉首相」ないしは「小泉首相を支援する右翼勢力」に限定し、
鉾先が日本及び日本国民全体、あるいは日中間の経済関係へと向かわぬよう配慮した
ともいえます。
しかしまあ「日中間で取り交わされた3つの政治的文書」に違反したとか3つの政治的文書の精神に反したという言辞は今回も出てきませんから(つまり現時点の認識として靖国参拝はそれに違反するものではないのでしょう)、
昨年末の李登輝氏来日に比べるとソフトな扱い
といえます。
あとは出先ではなく北京からどういう声明が出て来るのかに期待しましょう。ネット世論の動向も要チェックですよ。日本批判と同時に「胡錦涛政権は弱腰だ」という声がどういう形でどれだけ出てくるか。それとも削除職人がサクサク仕事してしまうのでしょうか。
――――
お芝居の話に戻りますけど、これで五中全会も有人宇宙船も吹っ飛びますね(笑)。せっかくカネかけての国威発揚イベントだったのに(笑)。
とりあえず、日本の国内問題である靖国参拝に口を出してしまったために、中国の政情は日本の内政問題で動揺することになるでしょう。
胡錦涛も温家宝も昨年の首脳会談で小泉首相に
「参拝するな」
と言っています。それは中国国内でもちゃんと報じられました。
それなのに結局また参拝されてしまった。当時、日本側が首脳会談開催前に「来年も参拝するよ」という予告を中国側に対して行っていたという説があります。中国側はその予告を踏まえた上で首脳会談に臨んだということですが、そんなものは内々のことであって表には出てきません。逆に出てきちゃったらネット世論はいよいよ大騒ぎですけど(笑)。
ともかく「参拝するな」が無視されてしまったので、表向きは胡錦涛と温家宝の面子丸潰れです。政治的失点ですね。
アンチ胡錦涛勢力には反撃の好機
となります。
反撃の方法として懐かしき糞青(自称愛国者の反日教徒)や珍獣(プロ化した糞青)を手足に使うこともあるかも知れません。反日デモ(なんちゃってデモではなく)まで事態が進むかどうかはまだわかりません。ただ、党中央は反日デモを「政治的に悪」と位置付けていない、つまり善悪の判断を留保したままなので、成り行きによっては再燃の可能性もあることは覚えておいて損はないと思います。まあ、ここで好きにデモをやらせたら政権が崩壊しかねませんけど(笑)。
ただし、糞青どもの数少ない屋外活動(笑)のひとつ、尖閣諸島へ船を出すことはないと思います。今度尖閣諸島に船を出すなら、世論からして海軍艦艇ないしは巡視船の護衛をつけて公開処刑にならないようにするでしょうし、あるいは軍による奪回作戦ということになると思います。現時点ではさすがにそこまでは踏み切れないでしょう。
――――
こうしたアンチ胡錦涛勢力の蠢動とは別に、中国指導部における軍主流派の台頭も懸念されるところです。連中は9月末から胡錦涛礼讃記事をどんどん発表しています。でも五中全会の結果からみて、胡錦涛が軍主流派を掌握したというより、軍主流派が胡錦涛を操り人形にした観があります。胡錦涛が軍主流派に魂を売り渡したというところでしょうか。
主流派とはいえ軍人です。強硬姿勢を言葉ではなく武断的なアクションで示したいところでしょう。例えば東シナ海ガス田付近の海軍艦艇航行とか、空軍機の悪戯で航空自衛隊にスクランブルをかけさせるとか、まあそういう示威的なものです。
今後、指導部内でそういう意見がいよいよ力を持つようになると思います。
五中全会が示したのは胡錦涛政権の支配力低下です。公報を読んでも、胡錦涛は今回も「核心」をつけてもらえませんでした。
「胡錦涛総書記を核心とする……」
ではなく
「胡錦涛同志を総書記とする……」
でしたね。
言うまでもなく、これは胡錦涛が「核心」と称されるにふさわしい権力固めが未だできていない証拠です。最低でも江沢民が「核心」と呼ばれていた時期に比べれば統制力がまだまだ足りない、ということでしょう。
要するに第一幕、第二幕を経てはみたものの、中国の政情はまだ落ち着いておらず、胡錦涛政権は磐石とはいえません。そこへ靖国パンチですから、事態が流動的になり、しばらく先が読めない展開になるのではないかと思います。暴動頻発という社会状況もありますし。
――――
日本は日本のやるべきことを着実にやっていけばいいでしょう。
個人的には強硬論が力を持つのではとみていますから、自衛隊や海上保安庁がちゃんと仕事をできるような環境を一刻も早く整備してほしいところです。
以上、とりあえずの速報です。一本調子で馬鹿騒ぎするマスコミは放置して、きめ細かに事態の動きを眺めていきたいと思います。
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