重度障害者のために考案された球技「ボッチャ」の競技大会「第1回福岡ボッチャフェスタ」が南区の障がい者スポーツセンターであり、県内外の25人が日ごろの練習成果を競った。福岡市内で初の本格的な競技大会で、昨夏設立された市内のチーム「博多ボッチャクラブ」の選手11人も出場し、刺激を受けていた。
ボッチャは、白い目標球「ジャックボール」めがけてカラーボールを投げ、どれだけ近づけるかを競う競技。1992年のバルセロナ・パラリンピックから正式種目になった。
これまでレクリエーションを目的とした大会は開かれてきたが、今回は初めて正式なルールに従って実施された。昨年10月に韓国・仁川であったアジアパラ大会で5位になった木谷隆行さん(45)=大分県別府市=も出場し「同じ障害者がプレーする姿を通じてボッチャの楽しさを伝えたい。福岡からもパラリンピックを目指す選手が増えたら」と話した。
博多ボッチャクラブの鳥山幸男監督は「厳しい雰囲気の中で勝負の悔しさやうれしさを味わい、勝利を目指すアグレッシブさを身につけてほしい」と期待を寄せた。選手の広田優さん(18)、渓さん(14)兄弟も出場し、渓さんは「ハラハラするし緊張したけど、良い経験だった。さらに練習を積みたい」と話した。優勝は、徳原啓次選手(山口県ボッチャ協会)、準優勝は鴨粕雅俊選手(博多ボッチャクラブ)だった。
〔福岡都市圏版〕 毎日新聞 2015年02月15日