障害者の作業所で製造された商品の販路拡大に向け、兵庫県が開設しているサイト「+NUKUMORI(ぷらすぬくもり)」の掲載商品の売り上げが好調だ。通信販売とバザーなどでの販売を合わせると、2014年度は13年度の倍以上で推移。作業所の技術向上により掲載商品も増えており、県はさらなる認知度向上を目指す。
県は13年9月に同サイトを開設。商品は、パティシエや販売促進コンサルタント、商品デザイナーら専門家でつくるプロジェクトチームが選び、掲載している。
14年度は県が社会福祉法人などに委託し、技術向上指導員8人を雇用。県内各地の作業所に派遣し、商品の質やデザイン性の向上に向けたアドバイスを行っている。また県単独で設備投資への助成も開始。こうした取り組みもあり、サイト開設時に50点だった商品掲載数は114点に増えた。
一方、13年度の月平均が約20万円だった売り上げは14年度、55万円以上に増加。掲載商品の一部が、兵庫など5府県が作業所の品質向上に向けて開く「スウィーツ甲子園」で上位入賞したりしていることなどが効果を上げているという。
障害者の工賃底上げまでの道のりはまだまだ険しいというが、県障害者支援課は「障害者が一般販売できる商品を作っていることをネットを通じて広げ、少しでも購入を増やしたい」としている。
兵庫県の販売サイトに掲載されている「木工おもちゃ」(県提供)
2015/2/5 神戸新聞