ジオベスト

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土壌のアルカリ化

2023-03-21 04:38:47 | うんちく・小ネタ
一般的なコンクリートやアスファルト舗装はその耐久性の観点から空隙率が小さい舗装で、ほとんど水を通さない表面排水です。しかし、最近では多孔質構造の材料を使用し、表層の中に雨水が浸透、表層や路盤の上を雨水が流れて排水溝に流れる排水性舗装もあります。
ジオベストの土系舗装は、雨水が表層内部を通過して地中に浸透する透水性舗装です。雨水を地中に浸透させるためには、路床や路盤も透水性を持たせ、空隙率を高くする必要があります。

透水性のある土系舗装はあえて土の粒子と粒子の間に空隙をもたせ、雨水を通し易い構造となっています。
透水性・保水性があるため、舗装表面温度がアスファルト舗装に比べ約8℃下がります。
そのため、空隙に水や土、固化材から溶出した重金属類、強アルカリ排水が溜まり易く、その溶けた水が田や畑、河川・下水道などに流れ込み、環境への影響が大きくなるため、土系舗装は、水質汚濁対策が欠かせません。
水素イオン濃度はpHとして知られており、汚染度を示すものではありませんが、水棲生物の生活などに影響を与え、地盤改良剤やコンクリートを含んだ高アルカリの排水が原因で魚類を死なせた事例が多くあります。
よって、基準値を超えるアルカリ性の排出が検出されると、水質汚濁防止法や河川法などの違反となります。
土系舗装に使用する真砂土は、花崗岩が風化してできた砂ですが、地域によって黒っぽかったり、黄色っぽい色をしていたりします。これは元になる花崗岩の種類によって有色鉱物に富むかどうかによるものです。また、風化程度によって組成に変化が起きるので粒径や透水性なども異なります。風化の進んだものほどpHが低くなる傾向を示しています。
そのような真砂土ですが、混合する固化材によって、pH値が大きく異なります。
強アルカリでないと固めることが出来ない固化材もありますが、ジオベストは、水素イオン濃度の調整が可能であり、弱アルカリ性域で固化させることが出来る固化材です。
ジオベスト土系舗装では周辺環境にあたえる影響予測について、PH値をもって調査をしています。
試験は、土質試験法「土質工学会基準」土のPH試験法(JSF T 7)によって、ガラス電極式で行い、試料は、出来るだけ原位置状態のものを用い、蒸留水を使って解きほぐし、懸濁液を作っています。
その結果として、上澄水のPH値は、8.5~9.4の範囲で弱アルカリ性域に落ち着いていることを示しています。固化処理土が強アルカリ性を予想される場合は、酸性剤添加量の調整によって、pH5.8~8.6が可能としています。
同時にセメント系固化材や石灰系固化材についても調べると、PH値は11~12の範囲を示しました。これは植物や生物の生育限界を超えた値です。土壌がアルカリ化すると植物は養分を吸収できず、やがて活力を失い、枯死に至ることがあります。
ジオベスト舗装は、弱アルカリ性なので、人体・植物・昆虫への負荷が少ない酸化マグネシウムが主成分の土系舗装用の固化材です。
もう1つ重要なのは、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、セメント系固化材、石灰系固化材等のセメントを含有している固化材で土壌改良を行う場合は、条件によって六価クロムが土壌環境基準を超える濃度で溶出する可能性があるので、事前に六価クロム溶出試験の実施が必要になります。よって、ため池、農地、お堀、河川等での利用は特に取り扱いに気を付けなければなりませんが、マグネシウム系の固化材の場合はそういった環境問題をクリアできており、安心して使用できます。





成分、pH値についてヒメダカ急性毒性試験やラット試験でも安全性が確認されています。
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