「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

アサーションの要素 (2)

2017年04月28日 22時29分40秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
2. 「~と感じる」
 
 親しい人に使う可能性はありますが、
 
 親しくない人には 使わないほうがいい要素です。
 
 目的は、 感情についての 簡潔で、 軽蔑的でない表現をすることです。
 
 「 『私』 を主語にした発言」 と呼んでいます。
 
 「私」 で始めるのが適切です。
 
・ 「私は 孤独を感じている」
 
・ 「私は 私達のことについて 悲しく感じている」
 
・ 「私は 傷つき、 諦めることに胸を痛めている」
 
・ 「私は 相手にされていないように感じ、 孤独になっている」
 
・ 「私は 拒否されているように感じる」
 
・ 「私は 神経質になっている」
 
 これらは、 相手が悪いとか、 間違っているとは言っていません。
 
 そうすると 人は防衛的になったり、 何かをしたくなくなります。
 
 言いがかりや非難は、 しばしば 「あなた」 で始まるため、
 
 「 『あなた』 を主語とした発言」 と呼ばれます。
 
・ 「あなたは 私の感情を傷つけている」
 
・ 「あなたは 私のことなどどうでもいいと思っている」
 
・ 「あなたは ビジネスを台無しにしている」
 
 「あなた」 を主語とした発言を 着飾らせて、
 
 「私」 を主語にした発言のように 見えることもあります。
 
・ 「私は、 あなたが自分勝手だと感じる」
 
・ 「私は、 あなたが家にいないと感じる」
 
・ 「私は、 あなたが操作的だと感じる」
 
 このようなコミュニケーションの中心は、
 
 感情ではなく、 価値判断であることに注意しましょう。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

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