「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

死刑制度を持たない社会

2006年04月01日 08時46分35秒 | 死刑制度と癒し
 
 一人の子供をその生育環境において疎外し、長じて犯罪者へと育ててしまう社会のあり方。

 また、犯罪者を甦生させようとするのではなく、死刑によって抹殺しようとする社会のあり方。

 そのふたつは、人間の尊厳というものを貴ぶことなく、その場限りの秩序を守ろうとする点で、同じだと言えはしないでしょうか。

 反対に、犯罪者に対しても甦生する可能性を見出して、努力していこうとする姿勢があるならば、

 不幸な境遇にある子供たちにも愛情を注ぎ、健全に育っていくために援助の手を差し伸べようとするはずでしょう。

 そのような社会では、愛情の欠乏や人格形成の歪みから引き起こされる、反社会的な犯罪は抑制されるだろうと思います。

 それに対して、死刑制度を正当とする社会は、人間に対する不信を助長させ、犯罪の温床になると言うこともできるのかもしれません。

 犯罪者を抹殺して決着するのでは、犯罪を生んだ社会の問題は何も解決されず、また次の犯罪者,被害者を生んでしまうでしょう。
 
 

(アメリカの犯罪者甦生プログラム「アミティ」についての記事を、引き続き数日後から掲載しますので、どうぞまたご覧になってください。)
 


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