グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

広報委員の撮影術2【室内編】

2020-10-19 10:12:20 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
ある座談会の撮影に行ってきました。室内での座談会やインタビューなどの撮影は、屋外撮影とはちょっと勝手が違うな、と思いました。
そんなときは広報委員の撮影術に加え、こんな方法も取り入れてみてください。

・自然光の入る部屋で日中に撮る
・フラッシュをたかない
・連写や動画も活用する
・三脚を活用
・動き回れるスペースを確保する


自然光の入る部屋で日中に撮る
周囲が明るい方がいいのは説明するまでもありませんね。でも「室内なら照明をつければ夜でも大丈夫」というわけではありません。照明と自然光を比べれば、だんぜん自然光のほうがきれいに撮れます。そのためには日中、自然光の入る明るい部屋で撮影するのがオススメです。でも天候や時間帯が必ずしもベストな状態とは限りません。照明は必要に応じて使用しましょう。

フラッシュをたかない
理想的な時間や場所が困難で、どうしても室内が暗い場合もあります。でもできるだけフラッシュは使わない方が良いでしょう。人物の撮影にフラッシュを使うと顔の凹凸で黒い影が出てしまいがち。これはあとからの補正がやっかいです。全体が暗い方がまだ補正がしやすいのです。
どうしても暗さが気になる場合はフラッシュ無しとフラッシュありの両方で撮っておくと安心です。

連写や動画も活用する
人の顔を撮影する場合も連写や動画は強い味方です。
座談会やインタビューでは、話しているときのほうが表情が豊かで良い写真が撮れます。でも話に熱が入って身振り手振りをしたり、まばたきの瞬間に目をつむったり…人間はけっこう動いているものです。そんなときも連写や動画で撮影しておくと選択肢が広がりより良い写真を選ぶことができます。
動画を静止画として使うにはスクリーンショットなどで切り取ります。

三脚を活用
三脚を用意しておくのもオススメです(私はスマホ用カメラスタンドでなく普通の三脚を使用しました)。
今回は座談会だったので後から話の内容を書き起こす必要もあり、三脚にスマホをセットしてずっと動画を撮っていました。三脚にセットしておくことで手ブレのない映像も撮れましたし、途中で三脚ごと持ち上げて上から見下ろすようにして全員を撮ることもできました。自分が背伸びをして撮るよりも高いところから撮ることができ、一味違った写真になりました(自画自賛)!

おまけ:動き回れるスペースを確保する
普通これは問題ないと思いますが…今回の座談会は部屋が狭いうえにいろいろなモノが所狭しと置いてありました。座談会用のテーブルの上はモノをどかしていただいたのですが、床にもモノが置かれていたのが盲点でした。カメラマンが動きにくく同じ方向からの写真になりがちでした。そして背景にも関係のないモノが写ってしまったり。
撮影する位置をイメージして、動きやすいスペースを確保しておくことが必要だと思いました。


そのほか、「広報委員の撮影術」にも書いた以下も参考にしていただければと思います。
・ズームし過ぎない
・被写体の周囲に余白を取って撮影する
・縦、横両方の写真を撮る
・後ろ姿や「雰囲気もの」も撮影しておく

室内でもできるだけきれいな、明るい写真を撮影したいですね。
*プロのカメラマンさんの撮影術とは異なります。PTA広報誌や社内報など用にシロウトさんがスマホで撮影する場合のポイントを、デザイナーの立場としてご提案するものです。

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PTA広報委員の撮影術

2020-09-21 16:42:38 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
今年はコロナ禍のため、学校行事も軒並み中止となっていましたが、ようやく人数を制限しながらのイベントやスポーツ大会が行われるようになってきました。例年なら見学に行けるはずなのに今年は見られない…。そんな保護者に代わって取材し紹介するPTA広報誌、今年は例年以上に責任重大ですね。
取材には撮影がつきものですが、望遠レンズ付きの一眼レフカメラを持っている人ばかりではありません。「持ってるけど使いこなせない〜」という声もよく耳にします。
だったらスマホで大丈夫!ちょっとしたことに気をつければ十分広報誌に使える写真が撮れますよ♪

・ズームし過ぎない
・被写体の周囲に余白を取って撮影する
・縦、横両方の写真を撮る
・連写や動画も活用する
・後ろ姿や「雰囲気もの」も撮影しておく


ズームし過ぎない
最近のスマホは5倍、10倍のズームができるものもありますが、ズームしすぎは画質が落ちるとのこと(Apple Store スタッフ談)。印刷用ならズームはせいぜい2倍まで。被写体に近づいて撮るのがベターですが、それが難しい状況ならそのまま撮ってください。画質が良ければ後から画像加工ソフトでアップにすることも可能です。

被写体の周囲に余白を取って撮影する
近づいて撮るのばベターといっても、被写体が見切れるほどアップで撮影するのは考えもの。後からのアレンジがしにくくなります。被写体だけでなく周りも入れて撮影しておくと、後からのトリミングでアップにすることも可能なうえ、他の写真とのバランスも見ながらアレンジしやすくなります。

縦、横両方の写真を撮る
複数写真を同じように並べたいとき、逆に動きを付けたいとき。縦写真、横写真があるとレイアウトの選択肢が広がります。

連写や動画も活用する
運動会やダンスなど、動きの速いもの(人)を撮影する場合は、普通に撮影したのではブレブレになりがち。連写モードや動画での撮影もお試しください。動画を静止画として使うにはスクリーンショットなどで切り取ることになります。画質の良いPCなどで切り取ればかなり使えます。



後ろ姿や「雰囲気もの」も撮影しておく
PTA広報誌だと掲載不可の生徒・児童がいたりします。企業広報誌でも一般のお客さんの顔を出してはマズい、ということもしばしば。そんなときのために後ろからの写真を撮っておくと重宝します。
また「雰囲気もの」ともいうべき小物などを撮っておくのもおすすめです。例えば運動会なら入場門や看板、得点表など。人が写っていなくても大いに雰囲気を伝えてくれます。


最後に!
こうして撮影した写真は「サイズを落とさず写真を送る 」方法で集めたりデザイナーに提供したりしてくださいね!

*これはあくまでも広報誌制作のデザイナーの立場としてご提案する撮影術です。

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サイズを落とさず写真を送る

2020-08-24 14:32:26 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
一般的な印刷物に使用する画像は、通常300〜350dpiが推奨されています。最近のスマートフォンは解像度など気にしなくてもかなり高画質で撮影できるので、印刷物に使用することも十分に可能です。ただそれを送信するときには注意が必要です。

1、メールに添付では「実際のサイズ」で送る。
2、LINEで送ると画像サイズが小さくなるので注意。
3、画像の枚数が多い時は、画像転送サービスやクラウドサービスを利用する。



1、メール添付では「実際のサイズ」で送る

撮影した写真をスマートフォンからメール添付で送信しようとすると、
「このメッセージのサイズは●MBです。イメージのサイズを以下のいずれかに変更すると、メッセージのサイズを小さくできます」
と出てきます。このときは「実際のサイズ」のままで送ってください。


▲メール添付で送信するときにはサイズ変更できるが「実際のサイズ」のままで送る

大きな画像は後から小さくすることができますが、小さな画像は後から実際のサイズに戻すことはできません。表紙で大きく使う、本文で小さく使う、など用途によって必要な画像サイズは異なりますが、まずは「実際のサイズ」で送ることをおすすめします。あまりに重い画像の時は、送信するお相手にご相談を。


2、LINEで送ると画像サイズが小さくなるので注意

PTA広報誌制作をしていると広報部員同士LINEで連絡を取り合うことが多く、画像もLINEでやり取りする方がいます。これもちょっと待った!
LINEは本人がサイズ変更をしなくても、自動的に画像サイズを小さくしてしまうのです。せっかくいい写真なのに印刷したらボヤッとしてしまってはなんとも残念。LINEで送られてきた場合は、元画像をメールで送り直してもらいましょう。


3、画像の枚数が多い時は、画像転送サービスやクラウドサービスを利用する。
送る枚数が多い時は、データ便やギガファイル便などを利用すると画像サイズを保持したまま送れます。Google driveや OneDrive などのサービスも画像サイズを損なうことはありません。ただ慣れていないとちょっと使いづらいかもしれません。
その辺りは改めて記事にしたいと思います。


せっかく撮った写真、クリアな状態で掲載したいですね!

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色校正のチェックポイント【初心者向け】

2020-08-12 11:00:25 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
紙媒体の印刷物では、多くの場合「色校正」を行います。社内報の担当になったばかりの方やPTA広報委員の方など、印刷物制作経験の浅い方向けの「重要チェクポイント」をご紹介します。



「色校正ってどこをチェックすればいいの?」とクエスチョンマークが浮かぶ方は、まずは以下の3点をチェックしましよう。

1、 正しい色になっているか。
2、 読みやすい色になっているか。
3、 きちんと表示されているか。

写真の明るさや用紙による刷り色の変化など、他にもチェックポイントはありますが、この3つを押さえておけばひとまず安心です。

1、正しい色になっているか。
企業や学校のロゴやマークの色、製品パッケージの色など、色そのものが重要なものがあります。それらの色が正しく再現されていますか。
色校正で、赤が青になってしまうようなことはまずありませんが、赤が茶になってしまうようなことはあり得ます。データが誤ってRGBで作成されていたためにCMYK変換をしたら色が変わっちゃった〜はありがちです。

2、読みやすい色になっているか。
文字の色が薄すぎたり、背景との色の差がなさすぎたりして読みにくいところはありませんか。
PDFデータで確認していると、読みやすいサイズに拡大することができるので、少々読みにくい色やサイズでも読めてしまいます。しかし実際の印刷物になるとそうはいきません。原寸でもきちんと読めますか。

3、きちんと表示されているか。
データでは表示されていても印刷すると消えてしまうことがあります。よくあるのは、データが「オーバープリント」の設定になっていたために印刷されない、あるいは色ムラになるという症状です。これはデータ作成の問題ですが、パソコン画面では見えているのでデータでは見落とすことがあり、色校正での確認が重要です。

文章や内容は入稿までにしっかり確認し、色校正では「どう印刷されるか」を確認しましょう。

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印刷物ツールの力

2020-07-21 12:09:50 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の学校のPTA広報委員をしています。先ごろ今年度最初の広報誌を発行しました。
コロナ禍による3月からの休校、そして様々な学校行事が中止となるなか、広報誌として何を発信していくのか模索しながらの制作でした。zoomミーティングをしたり、SNSでアンケートを集めたり、オンラインを使ってなんとか形にすることができました。

そして出来上がった広報誌。保護者の方々から内容に対してのご意見とともに、「子どもと一緒に見ながら話ができた」「置いてあるのを弟妹が見て学校に関心を持った」などのご意見もいただきました。

そうなんです!
印刷物だとデバイスもアカウントも不要で、高齢の方でもお子さんでも、スキルに関わらず誰でも気軽に手にとって見られるんです!

オンラインにはオンラインの良さや強みがありますが、印刷物には印刷物の良さや強みがあります。
大量の広告メールが来るとタイトルや発信者だけで判断してさっさと削除してしまいますが、印刷広告だと「何の広告?」ととりあえず目を通します。デザインに惹かれてじっくり見ることもあります。冊子になっていると「他にはどんな情報があるかな?」と興味も湧きます。
学校や企業の広報誌なら、家族も気軽に手にとって学校や職場への理解も深まることでしょう。


▲年齢やスキルに関わらず、誰でも手に取れるのが印刷物の良さです


デジタル化が加速される世の中ですが、だからこそ溢れかえる情報の中に埋もれないための「印刷物ツール」の力が発揮されるのかもしれません。注意を惹きつけるデザインがあれば、目に留まる可能性も大いに高まります!
皆さんも、上手に印刷物ツールを取り入れてみてはいかがですか。

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全体を見てみよう

2020-07-15 12:08:48 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
広報誌の制作中は、PDFをお送りしてデザインを確認していただきます。
PDFだとパソコンやタブレットの画面で確認してそれでOKとなることが多々あります。でもちょっと待ってください!
文字が小さくて読みにくいところはありませんか?画面上で拡大して読めていても、実際の冊子サイズでも読めますか?同じであるべきなのに違っている箇所はありませんか?部分的に拡大して見ていると全体のバランスに不具合があっても気づかないことがあります。原寸で全体を見ることで「こことここは同じであるべきなのに違っている」ということに気づくこともあります。

娘の学校のPTA広報誌制作の中でも、PDFでのやりとりで制作が進んでいきます。でも出力してみたら「校長先生より副校長先生のお名前の方が大きい」「こことここは同じ色だと思ってたけどちょっと色が違う」といったことがありました。


▲全体を見ることで気づくこともあります

データだけでなく、ぜひ出力して「原寸で」「全体を」見てみてください。


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使い勝手のよい原稿

2020-06-16 15:05:35 | 記念誌・年史のあれこれ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の高校のPTA広報部に参加し、今学期の広報誌制作をしています。今年度最初の広報誌、メインテーマは「先生紹介」。先生と過ごす時間の少ない1年生や、保護者会もひらけず担任の先生のお顔もわからない!という保護者に向けて、例年以上に大役を担う号となることでしょう。
デザインは外部のデザイナーさんにお願いするので、掲載事項の収集・整理とデザインラフの作成が主な仕事です。先生方の受け持ちのクラス、指導教科、担当の部活動などを、デザイナーさんが使いやすいようにExcelにまとめていきます。
Excelデータは入力する人や引継ぎデータによって、英数字や記号が全角だったり半角だったり、姓名の間のスペースがまちまちだったり、と不統一な箇所があります。名前のふりがなを関数で指定されているところもあり、デザイン用の原稿としては使いにくい状態だったので修正していきます。

広報誌だけでなく、社史や年史制作においてもこういったデータ整理が欠かせません。歴代の経営陣を掲載するような場合など、掲載事項を明確にして、それぞれをどういう形式で入力していくのか。関数などアプリケーションの機能に頼りすぎていると、データの使い勝手が悪くなることもあります。
使い勝手のよい原稿だとデザイナーはデザインに集中できるので、よりよいデザインをご提案できるはずです。




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広報誌発行します!

2020-04-22 13:30:15 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため学校も休校となっていますが、学校としては新年度が始まっています。PTA活動もオンラインを使用して新役員が決まりました。私も昨年度に引き続き、広報委員をお引き受けしました。
役員は決まったものの、1学期のイベントは軒並み中止。広報誌に何を掲載すればいいのか…そんな話も出ていました。
しかし先生から「生徒、保護者、教員を励ます意味でもできるだけ7月に発行してほしい」というお言葉をいただきました。
一保護者としても、学校の様子、生徒たちの様子をぜひ知りたい、共有したい…ということで1学期中の発行を目指すことになりました。

今回のような外出自粛のとき、ITは本当に便利です。人と直接接することなくビデオ会議で物事は決定され、データも簡単に共有できます。
一方で、送り手がどれだけ働きかけても受け手に興味がなければ受け取ってもらえない。受け取るノウハウやツールがなければ受け取れない、という側面もあります。実際オンライン会議では「やり方がわからない」「インターネットは苦手」という方もいらっしゃったようです。
印刷物としての「広報誌」はアナログ的ではありますが、送り手が発信すれば受け手の興味やスキルに関わらず受け取ってもらえます。家族みんなが手に取れます。

ITにはITの、印刷物には印刷物のメリットがあります。企業様の広報誌においても「入社式ができないから社長からのメッセージを掲載する」という会社さんもあります。最終的に読む読まないは受け手に委ねられますが、それでも広報誌という形になったものを手にとればきっと開いてくれるはず。
グラフィックメイトは「開いてみよう」と思わせるものをご提案します。






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色校正と印刷

2020-02-17 10:06:51 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の学校でPTAの広報委員をしています。広報部で「色校正と実際の色が違う」という話が出ました。
色校正とは、印刷の前にデータの不具合や色の調子を確認するためのものです。色校正は大きく分けると、本印刷と同じ印刷機で出力する「本機校正」、校正用の出力機で出力する「簡易校正」の2つがあります。「本機校正」のほうが精度も高いですが、費用も高くなるので、PTA広報誌などでは簡易校正のことが多いと思います。


▲出力方法が違うので、出力結果も違ってきます

そもそも印刷とはなかなか繊細なもので、同じ印刷機で同じデータを印刷したとしても、その時の湿度や温度によって色が変わってしまうことがあります。時折、1刷と2刷で微妙に色が違う書籍がありますが、それは印刷時の条件の違いなどで生じるのです。
同じ機械で印刷しても色が違ってしまうことがあるのですから、違う機械、違う印刷方式で印刷したら色が違ってしまうのも止むを得ないことでしょう。

最近は「本機校正」に近い出力が可能な簡易校正の機械もありますが、やはり「まったく同じ」とはいきません。
本来は本印刷の見本となる色味を色校正に期待しますが、現実にはあくまでも別のもの。全体の色味のバランスをみる、くらいに考えた方が良いでしょう。

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祝辞のお名前にご注意

2020-01-27 11:41:29 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の高校のPTAで広報委員をしています。3学期発行の広報誌は、やはり卒業についての話題が主となります。校長先生やPTA関係など、さまざまな方からの御祝辞も掲載しますが、注意しなければいけないのは肩書きやお名前です。
学校の場合は4月以降に肩書きが変わることはまずありませんが、お名前の表記などは十分気をつける必要があります。たかはし先生のたかは「高」か「髙」か。わたなべ先生のなべは「邉」「邊」「辺」?
手書き原稿をいただいて入力するときはもちろん注意が必要ですが、データで原稿をいただいても、OSや使用ソフトのバージョンによっては文字化けすることもあります。

確認時にも注意が必要です。ひとりが何度も確認するだけでなく、別の人が確認することも重要です。特に担当者は頭のどこかで「これで正しいはず」と思いがちなので、別の人が学校発行の職員リストなどと照合してみましょう。
生徒たちには馴染みのある先生方。広報誌を制作する保護者として、間違いのない祝辞を掲載したいものです。







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スキャンは原本で!

2020-01-14 11:21:45 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の高校のPTAで広報委員をしています。3学期に入り「卒業生へ贈る言葉」の掲載準備を進めています。
今回は先生方からの一言を寄せ書き風に掲載しようということになり、先生方から直筆の原稿をいただいています。これらをスキャンしてデータ化し掲載するわけですが、ここで思わぬ失敗。
万一の紛失に備えて原本をコピーしておいたのですが、スキャンのときにうっかりコピーのほうを使用してしまいました。


▲拡大するとコピーは劣化が見られます。画数の多い漢字では文字が潰れてしまうことも。

紙の状態では原本とコピーでほとんど違いが見られませんでしたが、スキャンデータを見ると明らかに違います。特に小さな字で書かれている原稿だと、画数の多い漢字など潰れてしまっていました。
先生方から卒業生への贈る言葉。少しでもクリアに読みやすく掲載したい。先生の見慣れた文字で伝えたい…。あらためてスキャンをし直しました。

社史・年史を制作する場合などにも古い書類をスキャンすることがありますが、可能な限り【原本】からスキャンすることをお勧めします。




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PTA広報誌 作って楽しく

2019-07-31 11:55:01 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の高校のPTA広報委員をしています。1学期に発行した広報誌の反省会が先日行われ、全体のデザインをお願いしている外部デザイナーのTさんも参加されました。

自分がクライアントの立場でほかのデザイナーさんとお話しすることはまず無いことなので、伺いたいことはいろいろありますが、そこは抑えめにしておきました(笑)。
ただ今回、トータルデザインについて気になっていました。学校では学年カラーが決まっていますが、それがページによって微妙に濃度が違ったりしていました。色校正は担当したページのみを確認するので、他のページと学年カラーが違っていることも、完成品を見るまでわかりませんでした。

Tさんによるとカラーについては「前年からの踏襲」と「ページ担当者の意向」という場合があるとか。「前年がこうだったからなんとなく、というものについては変更・ブラッシュアップしていって良いと思います」とのこと。また、トータルデザインを重視すると、全体に対するディレクターという立場の人が必要になり、ボランティアで活動するPTA広報誌では大変だろう、ということでした。



当社が業務として広報誌やパンフレットを制作する場合、基本的に当社がトータルデザインをディレクションし、担当の方と方向性を決めていきます。しかし娘の学校のPTA広報誌の場合、あえてそこまではしない、というスタンスであることがわかりました。「作って楽しく、読んでおもしろく。」ということでみなさんが参加しているのですから、それでいいのでしょう。

早くも次号の原稿集めが始まりました。無理せず楽しく参加していきたいと思います。

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PTA広報誌 こだわりもほどほどに

2019-06-27 11:52:33 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の高校のPTA広報委員になって担当した、最初の広報誌がまもなく校了となります。
この間、運動会や球技大会などの大きなイベントがあり、取材や原稿作成に奔走していました。学年ごと、あるいは学年をまたぐ連絡や打ち合わせを通じて、高校のことをそれなりに把握できるようになったのは大きな収穫です。


中学でもPTA広報委員を経験しましたが、毎年引き継ぐ「制作方針」「編集方針」のようなものはなく、その年の広報委員たちがその年ごとに方針を考えて進めていました。一方、高校の広報委員会では「制作方針」「編集方針」がきちんと決まっていて、毎年引き継がれていました。今回私はデザイナーとしてではなく、あくまでも制作の立場で関わっているので、広報委員会の方針にそって制作をすすめデザイナーさんにお願いをすることになります。

日頃デザイナーの立場で原稿を受け取るときは、「あとから直さなくていいように、ちゃんと編集方針にそった原稿をいただきたい」と思っていましたが、これはなかなか難しいことだとあらためて実感しました。敬称の付け方、記名原稿の場合の取り扱い、全体を通しての表記の統一…。あとから修正しなくて済むよう、完璧な原稿をデザイナーさんに渡すぞ!という意気込みとは裏腹に、初稿を出してもらってから細かい直しがポロポロ出てきました。
きっと当社のクライアントさんたちも、できるだけ直しが無いように努力をしてくださっているんだな、と改めて思いました。

またPTA広報誌などの場合は「なんでもかんでも絶対に間違えてはいけない」と思う必要はない、むしろ思わない方がいい、ということも新たな発見でした。今回は「ドッチボールかドッジボールか」といったことが出ましたが、それこそどっちでも意味は伝わります(「朝日新聞の用語の手引」ではドッジボール)。スポーツ雑誌だったら競技名の表記間違いは問題かもしれませんが、PTA広報誌で表記が少々違っていてもどなたかを傷つけるわけでもなく、失礼にあたるわけでもありません。学校の発表と生徒の作ったプログラムが違っていたら「○○に準じました」ということで良いのでしょう。PTAなどはボランティアで参加しているのですから、こだわりすぎて参加している方々が不快な思いをすることがあってはいけませんね(自戒の念をこめて)。

こだわりもほどほどに。制作側の事情も理解しながら仕事も進めていきたいと思います。

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広報委員になりました

2019-05-27 12:12:17 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
この春、娘が高校生になりました。そしてお約束どおりPTAの委員決めが。親が子どもの学校生活に関わるなんて高校時代が最後だろう…と思い、広報委員をお引き受けしました。
中学のPTAでも広報委員をやらせていただきましたが、デザイン会社に発注することもなく親ができる範囲で制作しました。制作についての引き継ぎ事項はたいしてなく、毎年、一からやり方を模索するような感じでした。
今回は、制作の手順などがしっかり資料としてまとまっているうえ、外部のデザイナーさんも入っています。もちろん原稿手配やデザインイメージの作成は必要ですし、使いたい写真の指定はしなければなりません。それでも広報委員の人数も多く、自分で入稿データを作らなくて良いのは携わる保護者としては助かります。
そしてデザイナーさんができるだけ作業がしやすくなるためのノウハウも、先輩委員の方からしっかり伝授いただきました。日ごろデザインする側としてわかっていることでも、きちんと発注側の方が認識してくださっていると本当に助かります。

その一つは切り抜き写真のための撮影方法です。
高校生ともなるとイベントごとにそろいのTシャツを作ったりしますが、それを切り抜きで掲載するのであれば、次のようなことに気をつけて撮影します。
・Tシャツとは異なる色の、できれば無地を背景に。
・なるべく水平に、Tシャツの周囲に余白をとる。
・フラッシュを使用せず、なるべく明るい自然光で。


▲被写体であるTシャツとは異なる色を背景に、周囲に余白をとって撮影する


撮影した画像を提供してもらう場合は、学年やクラス名、あるいは部活動名など、掲載するときに区別しやすいファイル名にしてもらうと管理がしやすいです。

「広報委員になちゃった」というPTAの皆さん、あるいは企業のご担当者さま。ちょっとしたコツをつかんで負担を軽減しつつ、喜んでもらえる広報誌を作りましょう。

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中綴じ製本は4の倍数

2019-01-15 13:09:38 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
PTA広報誌の見積のご相談がありました。
「年4回の発行でA4サイズなんですが」
「ページ数はどのくらいですか?」とお尋ねすると、
「そうですね…号によって変わるんですが、とりあえず10ページで見積もってください」とのお返事。

PTA広報誌などは通常「中綴じ」という製本方法になります。ページ数の少ないものに向いているうえ安価です。開いた状態の紙を重ねていくので、ページ数は4ページずつ増えることになります。


▲中綴じ製本は4の倍数でページが増えます


そういう事情をご説明し、今回は12ページでのお見積もりをさせていただくことになりました。
中綴じの場合、「あと1ページ増やしたい」と思っても4ページを増やさねばならず、印刷・製本コストにも関わってくるのでご注意ください。


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「見えにくい」をなくしたいグラフィックメイト


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