グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

色を言葉で

2014-09-19 13:14:23 | 日本の色いろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
遅まきながら三浦しをんさんの「舟を編む」を読みました。映画にもなっているのでご存じの方も多いことでしょう。辞書の編纂をする人々の想いが伝わってくるお話ですが、映画のサイトもありますので、あらすじなどはそちらにゆずります。

辞書を編纂するということは、言葉について考えるわけです。冒頭から「“右”という言葉を説明できるか」と一見簡単なようで大変難しい質問を主人公は受けます。これはなかなか答えられません。「左の反対」なんて答えても「では左とは?」となるわけですから。
そこでふと「色を言葉で説明できるか?」と考えてしまいました。
たとえば赤。ただ「赤」と言っても人によって、あるいは場面によって考える赤は同じだろうか?

  
左から「茜色」「赤」「金赤」(JIS慣用色名より)

デザインにおいては色はCMYKの数値で表現されます。印刷会社さんに色を伝えるときもCMYKで伝えれば、違う色になってしまうことはありません(数値を間違えると大変ですけど)。
でもクライアントさんと話をしているときにCMYKの数値を言ってもピンときませんよね。近くに相応しい色のものがあれば「こんな感じ」で伝わるでしょうが、「これよりもう少し濃く…」「もうちょっと黄色みを…」といったことも多々あります。

「夕焼けのような赤」「血のような赤」「紫がかった赤」「落ち着いた赤」…。クライアントさんのお考えになっている色を、どう言葉で表現するか。イメージを共有するためにも「色を言葉で説明する」ことは大切なんじゃないか。読後にそんなことを思ったのでした。



「赤く色づいたほおずき」と言ったらこんな色をイメージしていただけるかな?




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