グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

地域共生社会促進助成事業 活用のススメ

2024-09-04 18:05:58 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」をなくしたいデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。その一環として音声コード Uni-Voice(ユニボイス)も導入。音声コード作成も承ります。

世田谷区では「商店等における地域共生社会促進助成事業」として、障害のある方が商店や事業所等を利用しやすくなるための物品購入や物品作成する経費を助成する事業が行われています。

●物品の購入
上限は7万円。「段差解消用簡易スロープ」「筆談ボード」などの購入が対象です。

●物品の作成
上限は5万円。「点字メニュー」「写真付き音声コード入りメニュー」「コミュニケーションボード」などが対象です。


▲世田谷区の「商店等における地域共生社会促進助成事業」のリーフレット


世田谷区のWebサイトには、本事業の実績一覧も掲載されています。
それによると平成30年度の助成対象物品は、「簡易筆談器」と「段差解消用簡易スロープ」が圧倒的に多くなっています。
令和元年度になると「点字メニュー」がちらほら出てきて、令和2年度以降、実績の公表されている年度では半数以上が点字メニューです。令和5年度の実績に至っては80%以上!

いくつか推測されることはありますが、ドラマの影響もあるかもしれません。

『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール』 2021年(令和3年)10月〜放送
『ラストマンー全盲の捜査官ー』    2023年(令和5年)4月〜放送

案外『ラストマン』効果かもしれませんね〜。時期的にも。

事実はわかりませんが、ここで気になるのは「点字」の識字率。
点字の識字率は視覚障がい者の10%程度と言われています。子どもの頃から全盲で盲学校に行かれた方は点字も難なく読めるようですが、中途失明の方が点字を習得するのはなかなか難しいそうです。特に高齢になってから点字を覚えるのは困難であるにもかかわらず、高齢になってから失明する方が多いのが現実。ロービジョン(弱視)の方も点字を使える方は少ないと聞きました。

ということは「点字メニュー」より、「写真付き音声コード入りメニュー」のほうがより多くの方に有効だと思うのです。
音声コードがあれば、全盲の方もロービジョンの方も音声でメニューを聞くことができます。また学習障がいの一つである読字障害の方にも有効です。

本助成金は、「メニュー」という言葉のせいか飲食店や理美容店の利用が多いようですが、福祉作業所や不動産業、アパレル関係の事業者さんも利用されています。柔軟に幅広く考えて良いのではないでしょうか。
多様なお客様をお迎えする小売店の皆さん、「写真付き音声コード入りメニュー」もぜひご活用ください。

グラフィックメイトでは、音声コードの作成や音声コード付き印刷物の制作を承っています。お気軽にご相談ください。

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異業種との出会い エンディング産業

2024-08-29 23:08:16 | 小さな会社のひとりごと
東京都港区六本木の【「見えにくい」をなくしたいデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、企業様の社史・年史のほか、「お仕事ブックレット」なども制作しています。

8月28日〜29日に東京ビッグサイトで開催された「エンディング産業展」。
お友達の納棺師さんがパネルディスカッションに登壇すると聞き、あまり馴染みのない業界ながら行ってみることにしました。



パネルディスカッションの演題は「エンバーミングってホントに必要なの?」
「エンバーマー」という聞き馴染みのないお仕事の方と、「納棺師」さんが登壇、主に葬儀業界の方に向けてのお話でした。
納棺師というお仕事は、映画「おくりびと」についての本木さんのインタビュー記事を読んだことがあったので(映画は観てないです)、なんとなくイメージがありました。一方のエンバーミングというのは、ドラマなどでは聞いたことがありましたが具体的にはどんなことをするのか知りませんでした。

今回それぞれのお仕事や役割について聞くことができ、一般の人でも知っておいた方がいいお話だと思いました。

それにしても驚いたのは、「エンディング産業」には思いのほか色々な業種が関わっているということ。これまで葬儀屋さんと仏具屋さん、あとは墓石屋さんくらいかな、と思っていました。何十年も前はそんな感じだったのかもしれませんが、今は不動産、相続、ペットの葬儀、霊柩車、棺、さらには葬儀屋さんのための集客サポートなどもありました。
そしてなんとデザイン会社の方も出展されてました!

デザイン会社の方は故人のパネルやポスター、アクリルスタンドなどを制作するという事業を展開されいました。「親族でもないと、故人と写真を撮ったりしにくいのでパネルと一緒にお写真を撮れるように」というお話に、なるほど!と思いました。

大手の葬儀屋さんはお墓や墓地の販売などをメインとしながらも、最近は終活にも力を入れてるとか。「終活で、自分史的なものを作るなんていうことは…」と伺うと「そういうご希望もあります。今後はそういったサービスも考えています」とのこと。
納棺師のお友達も「生前葬で自分史を作った方がいた」と言ってましたっけ。
それはもしかすると当社の「年史」や「お仕事ブックレット」のノウハウが活かせるのでは⁉︎

案外、デザイン会社も「エンディング産業」に関われそうだと思いました。
今後の展開としてしっかり考えていきたいと思います。

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『北三 創業100周年小史』刊行 其の弐

2024-08-27 16:53:39 | 記念誌・年史のあれこれ
東京港区の編集もできるデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
年史制作をお手伝いさせていただいた「北三株式会社」様。制作のきっかけなどは【『北三 創業100周年小史』刊行 其の壱】をご覧いただくとして、社長室長の尾山様にご感想をいただいたので紹介いたします。

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創業100周年社史制作に当たり、大きくて分厚く本棚を飾るものではなく、会社の歴史がわかるのに加えて、鞄に入れも荷物にならず、写真が多くて読み易く、誰にでも上げ易い本にすることとしました。編集は当社創業時からお世話になっている印刷屋さんに相談したところグラフィックメイト様をご紹介いただきました。

社史の大きさはB5版、凡そ100頁としてスタートし、当社が提供する記録や写真をDTPで割付されるのですが、作業が進むにつれて変更が多くなりさぞかしご苦労なされたことと思います。それでもプロとしての助言、例えば子会社の社名の由来はと尋ねられるなど、細かなところまで配慮してのご指摘を頂き、グラフィックメイト様とはクライアントとベンダーから一緒に良い作品を作る「仲間」になっていったように感じています。

精力的に対応して頂いて完成した社史は期待していた以上の仕上がりで大変感謝しております。お取引先の中には15冊欲しいと言って頂くところもあり好評です。
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「仲間になっていった…」とは本当に嬉しいお言葉です。ありがとうございます。
年史のように何ヶ月も、ときには何年も制作期間のかかるものは、「チーム」「仲間」のような関係になれたら間違いなく良いものができる、と実感しています。


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グラフィックメイトでは「仕事を語り、託すブックレット」や社史・年史・記念誌制作についてのご相談を受け付けています。
オンライン相談は初回無料(30分程度)/メール相談無料。まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

●こんなこともご相談にのります。
・社史年史ってそもそもどうやって進めれば良いかわからない
・○○周年までに制作したいけれど、間に合う?
・社員はあまり関われないけどどこまでやってもらえる?
・社史年史の有効な使い方は?
・他社さんの見積額や進行について適切か知りたい
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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【『北三 創業100周年小史』刊行】其の壱

2024-08-26 13:18:26 | デザインいろいろ
東京港区の編集もできるデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
新木場にある北三株式会社さんは、ツキ板加工を中心に世界中の銘木を取り扱い、各種製品として製造・加工・販売を行なっている総合メーカーです。2024年5月に創立100周年を迎えるにあたり刊行された100周年史の編集・制作を、当社が担当させていただきました。

創業は1924年。50年前に『創業五十周年小史』が刊行されていたので、それ以後の50年間を中心にまとめた100年史、という方針で経営陣の方々で原稿執筆を進められていました。
全体の編集や誌面レイアウトについては長年お付き合いのあった印刷会社さんにご相談されたそうで、その印刷会社さんが当社をご紹介くださいました。
制作に参加してからは、編集や誌面レイアウトだけでなく、史実確認や文章校正、専門用語使用の確認などもさせていただきました。


▲『北三 創業100周年小史』の表紙。50年前の『創業五十周年小史』を踏襲しシンプルなデザイン



▲『北三 創業100周年小史』(B5版・124ページ)写真をふんだんに使用して各年ごとの出来事を掲載。特別なエピソードはコラムとして紹介しています。


表紙は、50年前に刊行された『創業五十周年小史』に敬意を払い、シンプルなデザインを踏襲。誌面は全体がひとつの年表のような作りでありながら、写真をふんだんに掲載して当時の様子を伝えています。
こんなところにもツキ板が使われているという驚きに満ち、「北三株式会社」の100年の歩みと社会に求められる製品の数々を、業界内外の方、新入社員の方などにも分かりやすく伝える一冊になったものと思います。

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グラフィックメイトでは「仕事を語り、託すブックレット」や社史・年史・記念誌制作についてのご相談を受け付けています。
オンライン相談は初回無料(30分程度)/メール相談無料。まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

●こんなこともご相談にのります。
・社史年史ってそもそもどうやって進めれば良いかわからない
・○○周年までに制作したいけれど、間に合う?
・社員はあまり関われないけどどこまでやってもらえる?
・社史年史の有効な使い方は?
・他社さんの見積額や進行について適切か知りたい
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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言葉で色を伝える 「色楽会」でユニボイス

2024-06-10 16:08:00 | デザインいろいろ
東京都港区六本木の【「見えにくい」をなくしたいデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、印刷物やWebサイトなどのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。音声コード Uni-Voice(ユニボイス)へのご対応もしています。

一般社団法人日本カラープランニング協会 代表理事であり、九州産業大学ほかで色彩学などの講師をされている桑野先生が開催する「色楽会」。定期的に開催されている「色」をテーマとしたオンライン勉強会です。

先生から伺う色にまつわるお話は、ビジネスに直結したり、歴史や伝統に関するものだったり、幅が広くかつ奥が深く…とにかく興味がつきません。
そんな色の専門家・桑野先生が、当社が推進する「音声コード Uni-Voice(ユニボイスコード)」に興味を持ってくださいました。

ユニボイスコードとは、JAVIS(特定非営利活動法人 日本視覚障がい情報普及支援協会)さんが開発した JAVISアプリで作成する二次元コード。印刷物の内容を、アプリを使って音声で聞くことができます。
この音声は情報発信側が「音声用の原稿」を作成してコード化するので、伝えたいことを言語化さえすれば、グラフや表、写真などについても伝えることができます。

そこで桑野先生が興味を持ってくださったのは、「色が正確に捉えづらい方へどんな言葉で “色” を伝えれば伝わるか」ということ。
見えにく方、視覚に障がいをお持ちの方にも色を伝えたい。でもどんな言葉で伝えたらいいのか。

例えば「赤」。いろんな赤があります。トマトのような赤? 夕焼けのような赤? 紅葉のような赤?
微妙な色の違いをどんな言葉なら伝えられるのか。参加の皆さんはどんな表現をされるのか…。


▲赤く染まった夕焼け。それとも朱色? オレンジ?


…というあたりは桑野先生にお任せするとして、私は「音声コード Uni-Voice(ユニボイスコード)」についてご紹介する時間をいただきました。ありがとうございます!
見えにくい方に音声で印刷物の情報を、さらには色もお伝えするユニボイスコード。ますます活用の場が広がりそうです。

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グラフィックメイトでは、音声コード ユニボイス(Uni-Voice)を掲載した名刺、パンフレット、DMなどの制作に対応しています。
協力会社との連携で切り欠き加工付きの印刷までサポート!
お気軽にお問い合わせください。

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紙のメニューとタッチパネル

2024-03-12 15:49:21 | 小さな会社のひとりごと
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。音声コード Uni-Voice(ユニボイス)への対応もしています。

チェーン店の回転寿司に入ったときのことです。
入り口で「空いてるお席にどうぞー」と言われ、空いている席に座りました。回転寿司の店なので、テーブルに粉末のお茶や給湯器があり、棚に湯呑みが用意されています。テーブルの端には固定されたタッチパネル。
でもタッチパネルの操作がわからない人、そもそもタッチパネルの存在に気づかない人、見えにくくて注文できない人…。そんな人もいるはずです。

もちろんタッチパネルにはタッチパネルのメリットがあります。
人手不足や人件費の高騰のなか、効率化してコストを抑えることができるでしょう。
店員さんを待たずに注文できる、会話に困難のある方でも話をしないで注文ができる、などは利用者にとってのメリットでもあります。



先日、数人の知人と入った飲食店は「両方あります」のお店でした。
店員さんが席まで案内してくれて、「タッチパネルでご注文できます。普通のメニューもあるのでお持ちしましょうか?」と聞いてくれました。
紙のメニューをもらうと美味しそうな写真が大きく掲載されていたり、おすすめポイントが書かれていたり、視覚から食欲をそそられます。それを見ながら食べたいものを選び、タッチパネルで注文しました。

この「両方あります」は、いいなぁと思いました。
欲を言えば、紙のメニューに音声コード ユニボイス(Uni-Voice)がついていたら見えにくい方でも音声を聞いてメニューを選びやすいと思います。

紙のメニューにもタッチパネルにもメリット・デメリットがあります。それを理解して必要に応じて店員さんがサポートしてくれると、より多くの方が利用しやすくなると思いました。

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世田谷パン祭り 音声コード導入を期待しています

2023-10-31 17:03:19 | デザインいろいろ
東京都港区六本木の【「見えにくい」をなくしたいデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、印刷物やWebサイトなどのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。音声コード Uni-Voice(ユニボイス)へのご対応もしています。

去る10月28日、29日に世田谷区の世田谷公園で開催された「世田谷パン祭り」に行ってきました。


▲世田谷パン祭りの横断幕


「世田谷パン祭り」は2011年に手探りで始めたパン祭りだそうですが、今ではパンに関するイベントでは日本最大級とか。日本各地のパン屋さんも出店していて、地方の素朴なパンがあったりグルテンフリーのパンがあったり、中華風やらインド風やら見ているだけでも楽しくて、あれもこれもと欲しくなります。
そうは言っても賞味期限のこともあるし、別の機会に購入できるなら今度買おう…と思い紙メディアのお店情報を入手。


▲Webサイトに誘導するのもInstagramで映え写真を魅せるのもなど紙メディアは情報の入り口として健在


各店とも工夫を凝らしたリーフレットやショップカードを用意してあり、しっかりファンを惹きつける仕組みを作っていました。
でも残念なことに、音声コードを掲載しているものはひとつもありませんでした…。

2024年4月1日から障害者差別解消法が変わり、「合理的配慮の提供」が義務化されます。
「配慮」とか「義務」という言葉はあまり好きではないけれど、誰もが同じように楽しめるようにする、ということは大賛成。
せめて「世田谷パン祭り実行委員会」からの発行物は誰にでも情報をお届けするものにしてほしい。

とても楽しいイベントだからこそ、全ての方が楽しめるように。
来年に期待しています。

内閣府発行「合理的配慮の提供が義務化されます!」のリーフレットはこちら

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音声コード Uni-Voice(ユニボイス)の無料トライアルを実施しています。当社webサイト「お問い合わせ」から「音声コードのご相談、無料トライアルの申込み」にチェックを入れてお申し込みください。XSサイズ、または Sサイズ の音声コードを無料で作成いたします。
詳細は当社Webサイトの「無料トライアル 実施中」をご覧ください。

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仕事を語り、託すブックレット

2023-07-25 14:21:19 | 記念誌・年史のあれこれ
東京港区の編集もできるデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
『田んぼで未来を創る 遠藤直道とエンドウファーム』が完成しました。


『田んぼで未来を創る 遠藤直道とエンドウファーム』


茨城県つくば市の農業生産法人エンドウファームさんの記録の制作をさせていただきました。
代表の遠藤さんが生まれ育った場所でいかに米作りを始め、その経験の中から地域の未来を考えるようになった経緯を次の世代に伝えたいという想いの詰まったブックレットになりました。
会社登記から10年目の社史のようになる予定でしたが、遠藤さんの語りは、農業の未来、地域の未来、ご自身の未来へと広がり、当初の目論見など軽くひっくり返っています。


目を引く見出し、地図や写真などで読みやすさも工夫した本文


エンドウファームさんは代表と専務お二人の会社です。
これまで当社が社史・年史制作で携わった会社や組織としては小さい会社ですが、語られることの厚みは負けていませんでした。
遠藤氏が「自分の頭の中だけにあったことをベラベラ喋ったけれど、こんなふうにまとめてくれて。『ああ、わかってくれたんだ!』と思いました」とおっしゃってくれたことが何よりの賛辞です。

これからも、小さな会社や個人事業主の方の想いが詰まったブックレットの制作をさせていただきます。

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グラフィックメイトでは「仕事を語り、託すブックレット」や社史・年史・記念誌制作についてのご相談を受け付けています。
オンライン相談は初回無料(30分程度)/メール相談無料。まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

●こんなこともご相談にのります。
 社史年史ってそもそもどうやって進めれば良いかわからない
 ○周年までに制作したいけれど、間に合う?
 社員みんなで作る方法はある?
 社員はあまり関われないけどどこまでやってもらえる?
 社史年史の有効な使い方は?
 他社さんの見積額や進行について適切か知りたい
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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【あったらいいかも⁉︎ ユニボイス】カプセルコーヒー

2023-05-08 15:40:03 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」をなくしたいデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、印刷物やWebサイトなどのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。音声コード Uni-Voice(ユニボイス)へのご対応もしています。

「Be My Eyes(ビーマイアイズ)」アプリで「見る」のお手伝い依頼がありました。
「Be My Eyes(ビーマイアイズ)」についてはこちら→【Be My Eyes 視覚を提供する スマホアプリ

今回のご依頼は「コーヒーの種類を見てほしい」というもの。
スマホ画面に映されたものは細い箱が5つ。それぞれ別のカプセルコーヒーが入っています。でもご依頼者さんにはそれぞれの区別がつかず、どれがエスプレッソでどれがコーヒーなのかわからない、とお困りでした。


▲同じ形のカプセルコーヒーは触っても区別がつきません(写真はイメージ)


スマホに映った箱には細かい文字がたくさん書いてあるけれど、画面越しでは文字情報が良く見えません。箱を回転させてもらってあちこち見ても、暗いこともあって細かい文字は読めません。老眼のせいかと思って娘にも見てもらったけどやっぱり判読できず。
パソコンで検索して、「パッケージデザインから判断するとこれはスクーロ、ってことはエスプレッソですね。その右隣のはコロンビアだからブレンドかな?」と2人がかりで奮闘しましたが分からないものもあって、十分お役に立てたとは言えませんでした。

でも今回のお手伝いで今日のところは種類がわかったとしても、また区別がつかなくなってしまうのではないでしょうか?

できればカプセルひとつひとつに、せめて箱に、触って区別ができる印(しるし)のようなものがあるといいんじゃないかな、と思いました。
触ってわかるものとしては点字が有効かもしれません。でも視覚に障がいのある方でも点字がわからない方も多い。であればやはりユニボイスは有効なはず!と思いました。
カプセルだとちょっと困難な面もあると思いますけど、箱なら紙だから切り欠きも可能でしょうし、音声コードの印刷も簡単。
種類だけでなく飲み方の紹介もお伝えできます。「これは〇〇、エスプレッソがおすすめです」とかね!

カプセルコーヒーのメーカーさん、いかがでしょうか。

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音声コード Uni-Voice(ユニボイス)の無料トライアルを実施しています。当社webサイト「お問い合わせ」から「音声コードのご相談、無料トライアルの申込み」にチェックを入れてお申し込みください。XSサイズ、または Sサイズ の音声コードを無料で作成いたします。
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音声コード Uni-Voice

2023-02-13 14:31:44 | ユニバーサルデザイン
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グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。メディアのユニバーサルデザインとは、さまざまな情報が誰にでも見やすく伝わりやすくするための配慮方法です。その一環として音声コード Uni-Voice(ユニボイス)も導入しました。

歯科医院に行ったら「障害者対応の歯科医院をお探しの方へ」というパンフレットがありました。


▲「障害者対応の歯科医院をお探しの方へ」パンフレット


右下に音声コード Uni-Voice(ユニボイス)が入っています。「音声コード」という記述がないので、「QRコード」と思う方が多いかも知れません。
でも右側に切り欠きが入っていることで「音声コード」であることがわかります。

音声コード Uni-Voice Blind(ユニボイス ブラインド)または Uni-Voice(ユニボイス)は、2次元コードをスマホで読み取ることで、コードに格納された内容を音声で聞くことができます。文字で記載されている内容は簡単に音声になりますが、イラストや写真、グラフなどは発信側が言語化して音声コードを作成しないと音声で聞くことができません。
このパンフレットは、文字で記載されている内容はもちろん、各イラストも丁寧に言葉で説明されています。
読み取った内容はスマホにテキストとして保存されます。そのため毎回読み取りをしなくても、後から何度でも聞くことができます。
WebサイトにアクセスするためのURLは、アルファベットとして「エイチティーティーピーコロンスラッシュスラッシュ…」と読みあげる方法と、「リンクを開く」と読む方法があります。


▲アルファベットを読みあげる方法(左)と「リンクを開く」と読む方法(右)

「リンクを開く」と読む方法だと、スマホにテキストとして保存された「リンクを開く」の青い文字をタップすることでリンク先に飛ぶことができます。当社ではこちらの方法をおすすめしていますが、見えにくい方にとって利用しやすいのはどちらでしょうか。

そのほか特殊な読み方の固有名詞を誤読する、句読点がないために区切りが変になり意味が通らなくなる、ということもあります。
ビジュアルの言語化と共に、耳で聞いてわかりやすい文章にすることが必要になってきます。
それでも安価で取り組みやすいユニバーサルデザインなので、どんな印刷物にも掲載されるようになってほしいと考えています。

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ユニバーサルデザインの視点から「見え方シミュレーション」をいたします。当社グラフィックメイトのwebサイト「お問い合わせ」から「色覚多様性・高齢者の見え方シミュレーション、ご相談」にチェックを入れてお申し込みください。A4サイズ4ページ分まで無料です。
またオンライン相談、メール相談も受け付けています(1案件無料)。
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「切り欠き」で定形外? 音声コードを利用しやすく

2023-01-20 17:14:05 | ユニバーサルデザイン
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グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。メディアのユニバーサルデザインとは、さまざまな情報が誰にでも見やすく伝わりやすくするための配慮方法です。当社ではその一環として音声コード Uni-Voice(ユニボイス)も導入しました。

当社の今年の年賀状は、音声コード入りの大判はがきにしました。
大判はがきは 長辺が235mm、短編が120mmで長三封筒と同じサイズです。


▲大判はがき。通常の郵便はがきより大きく、長三封筒と同じサイズ。


長三封筒は定形サイズなので、25g以内なら84円、50g以内なら94円で送れます(2023年1月現在)。そして定形サイズなら「年賀郵便」として、12月20日くらいに投函したとしてもきちんと年明けに届けてくれます。
という前提で大判はがきを「料金別納」で作成しA郵便局に持ち込んだところ、「定形外なので120円。年賀郵便扱いにならないから今投函すると年内(2022年中)の配達になる」と言われました。
理由は「切り欠きがあるから」。

切り欠きとは音声コードを入れるときに必要な加工です。見えにくい方が手で触ってコードの位置がわかるように、印刷物の隅に半円の切り込みを入れるのです。
音声コードが入っているのが片面なら切り欠きを1つ。両面なら2つ。他にもいくつかルールはありますが、それに則って切り欠きを入れます。


▲音声コードの位置がわかるよう切り欠きを入れます。写真は2つ入れた場合の例。


切り欠き加工をしても、235mm×120mmのサイズからはみ出す訳ではありません。でも「長方形ではない」というのがA郵便局の窓口の見解。
釈然としないけれど、とにかく「今投函すると年内(2022年中)の配達」では困るので、一旦持ち帰りました。
そして日本郵便株式会社の「問い合わせ先」に電話して尋ねました。「大判はがきに切り欠き加工した場合の料金は?」とシンプルに。
すると「基本的に定形なので84円です。念のためお近くの郵便局に持ち込んで確認を」というお返事。そこで「A郵便局で定形外と言われた」と伝えたら「確認します」のあと「局や局員によります」という回答に変わりました。
え?え? 重さやサイズでなく局や局員によって郵便料金が異なる⁈
ますます釈然としないまま翌日、通勤途中のB郵便局に持ち込むと、こちらでは何を言われるでもなく定形として受け付けてくださり、当然のように「年賀郵便」になりました。

今回は部数がまとまっていたので「料金別納」で郵便局の窓口で料金を支払いました。少部数でポスト投函するときは切手を貼るわけですが、その場合はいくらの切手を貼ればいいのでしょう?
A郵便局の120円? B郵便局の84円? それによって配達日も変わってしまうんです!

その後、A郵便局から改めて「長方形ではないので定形外になる。シシャ(支社?)にも確認した。これが公式見解です」という連絡が。
一方、SNSでは「日本郵便本社では許可してます」という情報をいただきました。
いったいどちらが正しいのか。正否はもちろんのこと、音声コードの利用を推進するためにもぜひ定形サイズとしていただきたい。

今回の件については引き続き調べていきたいと思います。
情報、アドバイスをお待ちしています。

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小さな会社のイルミネーション

2022-12-22 11:27:49 | 記念誌・年史のあれこれ
東京港区の編集もできるデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
今年になってから、そのお仕事を追いながらお話を伺っている農業法人の社長さんが地域活動のひとつとしてイルミネーションを開催しています。毎年12月中旬から年明け3日くらいまで、周囲が農地という場所でのイルミネーションはひときわ目を引きます。
お話を聞いているときには「イルミネーションといってもちょっとしたものだろう」と思いましたが、思った以上の規模でした。細部もいろいろ工夫が凝らされていて、手作り感のある素敵なイルミネーション。ハートのついたベンチは写真スポットに最適!

イルミネーションの写真

イルミネーションの写真
▲農地で開催されているルミネーション。個人で開催とは思えない規模


ハートのついたベンチは撮影スポットに最適
▲ハートのついたベンチは撮影スポットに最適


イルミネーションの写真。細かい柄の入った瓢箪も
▲ひょうたんも細かい細工を施され、レンコン販売所の灯りに


4年ほど前から毎年少しずつ増やしてきたそうで、今年はだいぶ華やかになりました。
でもなぜイルミネーションを?そう問うと、
「この地域に何かを、人を寄せつける何かを作りたい。この地域の歴史を調べたりいろいろ考えけれど、最終的にイルミネーションにたどりついたんです。イルミネーションで村おこしみたいなことをやっていきたい」

本業があるにもかかわらず地域の活性化を図って始めたイルミネーション。法人としてではなく個人でやられています。
今は生産したレンコンを無人直売所に置き、その売り上げをイルミネーションの購入資金にあてているそう。つまりレンコンを買ってくれた人がイルミネーションの協力者になれるという仕組みになっています。そして少しずつ飾り付けを手伝ってくれる人も出てきているそうです。

これからの夢は?
「みんながそんなの無理だよって言うんだけどね…」と言いながら大きな夢を語ってくださいました。
そのお話は本誌に掲載いたします。
場所は茨城県つくば市田中。農地のためか住所がはっきりしませんが、暗くなってからつくば市田中の「西宮神社」を目指して行けばきっと分かります。
(点灯時間:17時〜21時くらい)

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グラフィックメイトでは社史・年史・記念誌制作についてのご相談を受け付けています。
オンライン相談は初回無料(30分程度)/メール相談無料。
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●こんなこともご相談にのります。
 社史年史ってそもそもどうやって進めれば良いかわからない
 ○周年までに制作したいけれど、間に合う?
 社員みんなで作る方法はある?
 社員はあまり関われないけどどこまでやってもらえる?
 社史年史の有効な使い方は?
 他社さんの見積額や進行について適切か知りたい
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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夜の美術館

2022-12-08 14:36:52 | 六本木探訪
東京港区の編集もできるデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
当社のお向かい国立新美術館は、毎週金曜は夜8時まで開館しています(入場は閉館の30分前まで)。そのため仕事帰りに美術館へ、という方もいらっしゃるようです。
先週の金曜夜、私も帰りがけにちょっと立ち寄ってみました。

玉山拓郎氏のインスタレーション
正面入り口を入ってすぐのロビーには玉山拓郎氏による新作インスタレーションが展示されています。夜の美術館で逆円錐形のコンクリートコーンにも赤い光が反射し、不思議な空間が浮かび上がっていました。

夜の美術館に赤い光の作品が浮かび上がります。写真奥にある逆円錐形のコンクリートコーンにも赤い光が反射しています
▲赤い光のインスタレーション。写真奥の逆円錐形のコンクリートコーンにも赤い光が反射



「FASHION FRONTIER PROGRAM」ファイナリストの作品展示

1階ロビーに展示されているのはFASHION FRONTIER PROGRAM2022のファイナリスト8名の作品と、FASHION FRONTIER PROGRAM2021の受賞者3名の作品。昼間は何度か見ていますが夜はまたちょっと違った趣き。等身大のマネキンさんにちょっとビクッとしました。
FASHION FRONTIER PROGRAM2022の詳細はこちら

FASHION FRONTIER PROGRAM の展示作品。夜の美術館で人の姿があるとちょっとびっくりします
▲FASHION FRONTIER PROGRAM の展示作品。



DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン

「日本人が作って来た様々なモノやコトを、世界の一線で活躍する13人のクリエイターが全国13の地域でリサーチ。」というDESIGN MUSEUM JAPANプロジェクトの展示です。ちょうどギャラリートークが行われていてかなりお客さんも入っていました。9日金曜の夜もギャラリートークがあるようなので、ご興味のある方はwebサイトをご覧になってみてください。
DESIGN MUSEUM JAPAN展の詳細はこちら

原 研哉氏のコーナーを示すオブジェ
▲DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン


今回はロビー展示もあり、夜の美術館をいつもと一味違う雰囲気で楽しめました。地下のミュージアムショップもおすすめです。
*国立新美術館の夜間開催については美術館サイトをご確認のうえご来館ください。


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グラフィックメイトでは、印刷物やWebサイトなどメディアのユニバーサルデザインについてのオンライン相談、メール相談を受け付けています(1案件無料)。
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●こんなこともご相談にのります。
 パンフレットを作りたいけど原稿が作れない。
 キャッチコピーはどうすればいい?
 撮影なんて難しそう。でもカメラマンさんなんて頼めない。
 アクセスマップ、乗り換え案内を作って欲しい。
 高齢者にも色覚障がいのある人にも見やすくしたい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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alt属性(altタグ)を使ってますか?

2022-11-25 17:47:43 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。
グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。メディアのユニバーサルデザインとは、さまざまな情報が誰にでも見やすく伝わりやすくするための配慮方法です。

alt属性(altタグ)を使ってますか? ご存じの方は多いと思いますが、利用度はいまひとつのように感じています。
alt属性とは画像の代わりとなるテキスト情報のこと。リンクが外れたりなんらかの原因で画像が表示されない場合でも、alt属性を設定しておけばその画像の説明テキストを表示できます。

またSEO対策としてもalt属性の設定は有効とされているので
「検索エンジンは画像だけでその内容を正確に理解することは困難なので、SEO対策としてalt属性の設定が効果的」
ということはご存じの方も多いはず。

ここでもう一つ意識していただきたいのは、「視覚に障がいのある方にも画像の意味が伝わる」ということです。
Webサイトは、音声読み上げ機能などを利用することで視覚障害の方にも情報を伝えることができます。でも画像などはテキストでないのでそのまま読み上げることができません。alt属性を使って代替テキストを設定しておけば、画像についても音声読み上げ機能で情報を伝えられます。


TwitterやFacebookなどのSNSでも画像にaltを付けられます。
例えばTwitterでは、投稿時に画像下の「件の説明を追加」をクリックすると、ALTの画面が開き「詳細」を入力できるようになります。ここにこの画像で自分が伝えたい内容を記載します。

画像を投稿したときの画面写真
▲画像の下部に「件の説明を追加」があります

「件の説明を追加」をクリックしたあとの画面写真
▲ALTの画面が開き「詳細」を入力できます

「SNSはSEO効果なんて気にしてないからaltの記載は不要だ」と思われる方も、ほんのひと手間かけてみませんか。
見えにくい方のためにぜひalt属性の設定をお願いします。

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ユニバーサルデザインの視点から「見え方シミュレーション」をいたします。当社グラフィックメイトのwebサイト「お問い合わせ」から「色覚多様性・高齢者の見え方シミュレーション、ご相談」にチェックを入れてお申し込みください。A4サイズ4ページ分まで無料です。
またオンライン相談、メール相談も受け付けています(1案件無料)。
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白杖を体験しました(ダイアログ・イン・ザ・ダークにて)

2022-09-06 13:40:46 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。
グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。メディアのユニバーサルデザインとは、さまざまな情報が誰にでも見やすく伝わりやすくするための配慮方法です。

「印刷物のユニバーサルデザインに取り組んでいて、色覚や視覚に配慮した印刷物制作を進めたい。音声コードで見えにくい方にも情報を届けたい」
ある方にそんなことを話したところ
「ダイアログインザダークを体験してみたら?」
聞いたことはあったけれどどんなもの?ということで体験してきました。


▲ダイアログインザダークの会場にて。体験中の写真は撮れません

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)」とは、真っ暗な空間で視覚以外の感覚を使ってさまざまなことを体験するエンターテイメントです。
「コミュニケーション向上」「チームビルディング」「イノベーション能力向上」「リーダーシップ養成」「ダイバーシティ推進」等の目的で企業研修のワークショップもあるそうですが、一般向けでは「見えない」を体験するもの、という印象です。

詳細は公式サイトをご覧いただくとして、今回の体験を書いてみます。
定員は8名のようですが今回の参加者は6人。
荷物は貴重品も含め全てロッカーに預けます。腕時計や携帯・スマホなど、光を発するものの持ち込みは禁止。
持っていくのは白杖です。いろいろな長さの白杖があり迷いましたが「おヘソのちょっと上くらい」というアドバイスで選びました。

私たちを誘導(アテンド)してくれたのは全盲のニノさん。ちょっと緊張していた面々に「僕はニノです。でも嵐のニノじゃないよ!」と自己紹介してくれてみんなの緊張がほぐれます。
参加者もそれぞれニックネームで自己紹介。
薄暗い部屋で白杖の使い方を教えていただき、暗さに慣れたところでいよいよ真っ暗闇へ。

これほどまでに真っ暗なことは、記憶にある限り経験がありません。
私は自分が眼を開けているのか閉じているのかさえよくわからない感覚になりました。とにかく真っ暗。
停電で真っ暗といっても懐中電灯やスマホの光があります。月明かりや星が見えることもあるでしょう。
ここではそれらも一切なし。
本当に 本当に 本当に 真っ暗!
恐怖すら感じました。

そんな視覚を奪われた状態で体験したのは「秋を感じる見えない東北の旅」。
白杖や点字ブロック、アテンドのニノさんの声を頼りに進みます。
点字ブロックや路面状態の変化など、普段はあまり気にしていなかった足裏の感覚。
音量だけでなく方向や距離などにも注意を払って聴く音声。
形はもちろん質感や大きさ、柔らかさ、いろいろなことを感じる触覚。
慣れてくると白杖も周囲を知る手段となり、視覚以外から得られる情報を少しでも多く得ようとしていました。
参加の皆さんとは「こっちで〜す!」「○○さん来てますか〜?」とお互いに声をかけ合い、ときに手が触れ手を引き、次第に一体感のようなものを感じるようになりました。

90分という時間があっという間でした。人によって感じることや得るものは違うと思いますが、多くの方に体験してほしいと思いました。
何年も、もしかしたらずっと視覚を奪われた状態の方と、限られた時間だけ体験するのとは全然違うと思います。それでも体験してみることの価値はあると思いました。
ご興味のある方は「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の公式サイトをご覧になってみてください。
プログラムは季節によって変わるようなので、私もぜひまた体験したいと思います。

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