グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

誤植冊子はなぜできる?

2021-10-05 11:07:50 | 小さな会社のひとりごと

東京港区の編集もできるデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
あるアイドルCDの特典冊子に誤植があったそうです。微細な誤字脱字などではなく文章全体が違っている箇所もあるようです。でもアイドルCDならかなり量産するでしょうから、クライアントサイドも含めそれなりのチェックが入っているはず。色校正だって何人もで確認しそうですが…一体どういう状況で発生したのでしょう?

制作する者としてはヒト事とは思えない出来事です。自分への注意喚起のため可能性を考えてみました。

1、クライアントさんのチェックでOKになったものとは違うデータを入稿した。
  何度も修正が入ったりデザイン案が二転三転した場合など、似たようなデータがいくつもできてしまうことがあります。「最新の完成データ」ではないものを入稿してしまうと、思わぬものが印刷されてしまいます。

2、印刷所で、入稿したデータとは違うデータが印刷された。
  大事な印刷物の場合、写真の発色や色の具合などを確認するために実際の印刷用紙で試し刷りをすることがあります。確認したい写真などをレイアウトした仮データを印刷会社に入稿し印刷、仕上がり具合を確認します。実際の印刷時には正しいデータを改めて入稿しますが、印刷会社で仮データの方を印刷してしまった、という話も聞いたことがあります。

それにしても販売まで進んでエンドユーザーの手に届いてしまったというのはなぜなのでしょう?
起こった経緯はわかりませんが、人間のやることにはミスがつきもの。それを最小限に抑えるためには制作側だけでなく、プロジェクトとして各段階でのチェックも必要なように思います。

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グラフィックメイトでは社史・年史・記念誌ほか制作物についてのご相談を受け付けています。
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●こんなこともご相談にのります。
 社史年史ってそもそもどうやって進めれば良いかわからない
 ○周年までに制作したいけれど、間に合う?
 社員みんなで作る方法はある?
 社員はあまり関われないけどどこまでやってもらえる?
 社史年史の有効な使い方は?
 他社さんの見積額や進行について適切か知りたい
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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色校正のチェックポイント【ヨゴレ】

2021-02-16 11:49:03 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
先日、広報誌の色校正が出ました。日頃はPDFで校正されている担当の皆さんは、校正紙で見るとまた違った印象を持たれるようです。
色校正のチェックポイントについては以前にも当ブログに書いていますが、今回はそのとき書かなかった事態が発生しました。ヨゴレです。


▲黒い点々はデザインではありません。


最近はあまりこういう色校正はなかったのですが、今回はこのようなヨゴレがあちこちに。出してもらった複数部で同じところにヨゴレがありました。今回は簡易校正なので本印刷とは印刷機も異なります。本印刷では多分このヨゴレは出ないと思いますが、念のため印刷会社さんに確認しておくと安心です。

そのほかこんなこともチェックしてみましょう。→色校正のチェックポイント【初心者向け】
せっかく色校正を出すのですからしっかり確認して、納得のいく仕上がりになりますように。

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色校正のチェックポイント【初心者向け】

2020-08-12 11:00:25 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
紙媒体の印刷物では、多くの場合「色校正」を行います。社内報の担当になったばかりの方やPTA広報委員の方など、印刷物制作経験の浅い方向けの「重要チェクポイント」をご紹介します。



「色校正ってどこをチェックすればいいの?」とクエスチョンマークが浮かぶ方は、まずは以下の3点をチェックしましよう。

1、 正しい色になっているか。
2、 読みやすい色になっているか。
3、 きちんと表示されているか。

写真の明るさや用紙による刷り色の変化など、他にもチェックポイントはありますが、この3つを押さえておけばひとまず安心です。

1、正しい色になっているか。
企業や学校のロゴやマークの色、製品パッケージの色など、色そのものが重要なものがあります。それらの色が正しく再現されていますか。
色校正で、赤が青になってしまうようなことはまずありませんが、赤が茶になってしまうようなことはあり得ます。データが誤ってRGBで作成されていたためにCMYK変換をしたら色が変わっちゃった〜はありがちです。

2、読みやすい色になっているか。
文字の色が薄すぎたり、背景との色の差がなさすぎたりして読みにくいところはありませんか。
PDFデータで確認していると、読みやすいサイズに拡大することができるので、少々読みにくい色やサイズでも読めてしまいます。しかし実際の印刷物になるとそうはいきません。原寸でもきちんと読めますか。

3、きちんと表示されているか。
データでは表示されていても印刷すると消えてしまうことがあります。よくあるのは、データが「オーバープリント」の設定になっていたために印刷されない、あるいは色ムラになるという症状です。これはデータ作成の問題ですが、パソコン画面では見えているのでデータでは見落とすことがあり、色校正での確認が重要です。

文章や内容は入稿までにしっかり確認し、色校正では「どう印刷されるか」を確認しましょう。

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掲載順にご注意!

2020-07-07 15:03:58 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
ある企業さんの社内報を制作しています。社内の異動があり、それを広報誌に掲載することになりました。
広報担当の方から原稿をいただき、それにそってレイアウト。途中経過はもちろいん、色校正も確認いただいて無事校了。がしかし、いざ印刷!というところでストップがかかりました。
「掲載する順序を変更せよ」ということなのです。

広報担当の方も、広報部の部長さんに確認したうえで校了したとのことですが、さらにその上の方から変更指示が出たのだそうです。
もちろん当社として修正はやぶさかではありませんが、印刷納期の問題もあります。印刷会社からは「いまストップをかけると納期は予定より大幅に遅れる」と返事があったそうで、修正せずに印刷することになりました。

お名前の間違いなどではなかったのでまだ良かったものの、企業や組織においては掲載順も重要ですね。ご発注の際には十分ご注意ください。



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色校正と印刷

2020-02-17 10:06:51 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の学校でPTAの広報委員をしています。広報部で「色校正と実際の色が違う」という話が出ました。
色校正とは、印刷の前にデータの不具合や色の調子を確認するためのものです。色校正は大きく分けると、本印刷と同じ印刷機で出力する「本機校正」、校正用の出力機で出力する「簡易校正」の2つがあります。「本機校正」のほうが精度も高いですが、費用も高くなるので、PTA広報誌などでは簡易校正のことが多いと思います。


▲出力方法が違うので、出力結果も違ってきます

そもそも印刷とはなかなか繊細なもので、同じ印刷機で同じデータを印刷したとしても、その時の湿度や温度によって色が変わってしまうことがあります。時折、1刷と2刷で微妙に色が違う書籍がありますが、それは印刷時の条件の違いなどで生じるのです。
同じ機械で印刷しても色が違ってしまうことがあるのですから、違う機械、違う印刷方式で印刷したら色が違ってしまうのも止むを得ないことでしょう。

最近は「本機校正」に近い出力が可能な簡易校正の機械もありますが、やはり「まったく同じ」とはいきません。
本来は本印刷の見本となる色味を色校正に期待しますが、現実にはあくまでも別のもの。全体の色味のバランスをみる、くらいに考えた方が良いでしょう。

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PTA広報誌 作って楽しく

2019-07-31 11:55:01 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
娘の高校のPTA広報委員をしています。1学期に発行した広報誌の反省会が先日行われ、全体のデザインをお願いしている外部デザイナーのTさんも参加されました。

自分がクライアントの立場でほかのデザイナーさんとお話しすることはまず無いことなので、伺いたいことはいろいろありますが、そこは抑えめにしておきました(笑)。
ただ今回、トータルデザインについて気になっていました。学校では学年カラーが決まっていますが、それがページによって微妙に濃度が違ったりしていました。色校正は担当したページのみを確認するので、他のページと学年カラーが違っていることも、完成品を見るまでわかりませんでした。

Tさんによるとカラーについては「前年からの踏襲」と「ページ担当者の意向」という場合があるとか。「前年がこうだったからなんとなく、というものについては変更・ブラッシュアップしていって良いと思います」とのこと。また、トータルデザインを重視すると、全体に対するディレクターという立場の人が必要になり、ボランティアで活動するPTA広報誌では大変だろう、ということでした。



当社が業務として広報誌やパンフレットを制作する場合、基本的に当社がトータルデザインをディレクションし、担当の方と方向性を決めていきます。しかし娘の学校のPTA広報誌の場合、あえてそこまではしない、というスタンスであることがわかりました。「作って楽しく、読んでおもしろく。」ということでみなさんが参加しているのですから、それでいいのでしょう。

早くも次号の原稿集めが始まりました。無理せず楽しく参加していきたいと思います。

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大きな用紙で色校正

2019-02-12 12:05:38 | デザインいろいろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
クライアントさんに印刷物のデータを納品したところ「こちらで出力したものの色が正しいかどうかわからない」というご連絡をいただきました。当社で出力したものをお持ちして比較しましたが、確かに色は違います。出力の色はプリンターの機種によっても違いますし、同じ機種でもプリンターの設定や使用年数、あるいは天候や湿度によっても同じ色にでないことがあります。そして紙の種類や紙の色にも大いに左右されます。
白色度の高い紙に出力すると青が強く感じられたり、黄味がかっている紙に印刷するとややくすんで見えたりすることがあります。


下になっている紙は白色度の高いもの、上になっている紙はやや黄味がかっているもの


色を確認するには実際の印刷に使う紙で色校正をとる(本紙校正)のがもっとも正解に近いのですが、何度も色校正をとるのは費用も時間もかかります。そんなときは大きな用紙で色校正をとるという方法があります。A1・A2など、実際の印刷物のサイズよりも大きな用紙に、濃度や色味を変えた複数パタンを印刷してみるのです。一度の本紙校正で複数パタンを確認できるので、色の検討には大いに役立ちます。
当社がお付き合いのある印刷会社さんでは快く対応してくださるので、微妙な色の違いが気になる場合などどうぞご相談ください。

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色味が変わるマットPP加工

2019-01-28 10:27:55 | 記念誌・年史のあれこれ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
ある法人さんの記念誌を制作した際、今回の記念誌に関連する言葉をデザイン的に表紙に掲載したい、というご要望がありました。いくつかご提案した中で採用されたデザインは、文字をあまり目立たないような濃度で地紋のように背景に散らす案でした。

「目立たないように」という濃度がなかなか難しく、プリンタ出力したもので「この濃度がいい」と言われても、印刷でそのとおりに出るとは限りません。本紙校正は必須だな、と思い印刷会社さんに相談したところ「マットPP加工でも色味や濃度が変わってしまうので、本紙校正だけでなくマットPP加工まで試した方がいいです」とのお返事。
PP加工とは、印刷用紙の表面にポリプロピレンのフィルムを圧着する加工で、保存性を高めるために本の表紙などはこの加工をすることが多いです。今回もその加工をしますが、普通のPP加工は光沢が出るのに対し、マットPP加工をすると落ち着いた印象になります。今回のようにわずかな濃度差で文字を見せようという場合は、これがどう影響するかがわからないから実際に試してみた方がいい、というアドバイスでした。
これを試すには費用がかかるのですが、クライアントさんのご了承をいただき、マットPP加工をしたものも作成してもらいました。


▲左がマットPP加工無し、右がマットPP加工をしたもの。背景色や文字の見え方が変わりました。


あがってきた色校正は、マットPP加工をしたもの、しないもので色味や文字の見え具合が異なりました。クライアントさんにも加工前・加工後をご覧いただき、ご納得いただいてデザインが確定しました。

年史や記念誌のように何年にもわたって読んでいただきたい、保存していただきたいというものは、ぜひきちんとした色校正をとりたいものです。

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プリンタの最新機種デモ会

2018-09-27 11:07:15 | デザインいろいろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
プリンタの最新機種デモ会に参加しました。Canon、FUJIxerox、OKIなど各メーカーさんの最新プリンタ、同じデザインデータを出力し比較できるというものです。メーカーさんのショールームなどではそのメーカーさんの機器を試すことはできますが、今回のように複数のメーカーさんの機種をまとめて比較体験できる機会はなかなかありません。
大変貴重な機会ということで、当社プリンタで思った色が出なかったデザインデータを持参し、各機種で出力してもらいました。


▲左から Canon(1)、Canon(2)、FUJIxerox、OKI の出力

やや黄色味を感じるもの、墨を感じるもの…どれも微妙に色が異なります。
当社で出力したものが制作時のパソコン画面のイメージと違ったり色校正と異なったりするのは、プリンタの経年劣化のせいかな、と思うところもありましたが、必ずしもそれが理由とは言えないようです。メーカーさんごとに特徴があること、調整の仕方によっても色が変わってくること…などいくつかの要因があると伺いました。もちろん使用する用紙にも左右されます。

今回のデータは印刷会社さんで出してもらった色校正がありましたので、それとも比較しましたが、これまた色が異なりました。もっとも、印刷機で出力してもその時その時の気温やインクの盛り具合などで色が変わってしまうとのことなので、「これと同じに出れば正解!」とも言えません。当然、色校正を出した用紙とプリンタのデモで使用した用紙は異なりますし、そもそも自分が見ているパソコンモニタの色の再現性が絶対正しいとは言えないのです。

正しい仕上がりイメージをクライアントさんにご覧いただくことの難しさ、今回のデモ会であらためて勉強させていただきました。

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印刷通販6 色校正

2016-03-22 15:28:18 | 印刷通販
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
当社は一般の印刷会社さん利用の場合はもちろん、印刷通販利用の場合でも色校正をおすすめしています。

色校正とは、印刷物を作成するにあたって、実際の印刷の前に色や写真の出具合を確認する試し刷りのことを言います。色校正にはいくつかの方法があり、必要な精度や予算などによって使い分けます。

「いくつかの方法」というのは印刷会社さんによって異なりますが、大きく分けると2つの方法があります。実際の印刷と同等の仕上がりの「本機校正」と、本機校正に比べると色の再現性が低い「簡易校正」です。「簡易校正」という方法の中にはプリンタ出力程度のものから、比較的色の再現性も良いものまでいくつかの方法がある印刷会社さんが増えてきました。そのため「簡易校正」と言った場合の精度が、依頼した側と印刷会社さん側で異なることもあるので注意が必要です。

この点について、印刷通販さんは非常に分かりやすい紹介をしてくれています。通販…つまりネットからの依頼を前提としていますから、Webサイトで具体的に色の再現性の精度やコストについて説明してくれています。費用も明確なので、色校正の使い分けには大変参考になります。

色校正を納品していただくにあたって困ることがあります。「製本」です。当社のようなデザイン会社がお客様に校正を見ていただく場合は、なるべく実際の印刷物に近い状態で見ていただきたいのですが、校正紙を製本してくれるところがあまりありません。大きな紙に8ページ分、あるいは16ページ分を印刷した校正紙を製本しない状態でお渡ししても、お客様はどう見たらよいのか分かりにくいと思います。16ページ程度のものであれば当社で製本するのも可能ですが、100ページ近い冊子ものなどですと、製本も厄介になってきます。

「簡易校正」を製本して納品してくださる印刷通販があるといいのになぁと常々思っています。





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印刷通販4 納期短縮でホッ!

2015-12-16 13:21:07 | 印刷通販
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
これまで通販印刷での注意点…というか、やや困った事例を書いてきましたが、「通販印刷でよかった〜」ということもありました。

急ぎのご依頼で印刷物を制作し、通販印刷で色校正をとったときのことです。ちょっと特殊な用紙を選択したため、クライアント様がご自身も色校正を確認したいとおっしゃったので、校正紙をお持ちしてご確認いただくことになっていました。ところがクライアント様に急な外出が入ってしまい、色校正のご確認をしていただけないことになりました。「明日なら見られる、ぜひ見たい」とおっしゃっるのですが、1日ずれると納品が間に合わないかも…というタイミング。

さて困ったと思いつつ、ともかく通販印刷会社さんに連絡してみると、納期短縮に対応してくれるとのこと。つまり「3営業日で発送」というところを「2営業日で発送」に変更してくれたのです。もちろん費用的には追加費用が発生しますが、納期厳守である以上、そこはやむを得ません。
通常の印刷会社さんだと「印刷機が空いてないから納期短縮はムリ」と言われかねないところですが、通販印刷さんでは多くの工場と契約されていて、どこかに空いている機械があるのでしょう。
※すべての通販印刷会社が対応してくれるというわけではありません。
※印刷内容によっては納期短縮できない場合もあります。


1日遅れでクライアント様にご確認いただき、納得いただいたもので印刷を進めることができました。もちろん納期には間に合いました!

希望納期を選べるというのは、通販印刷の大きなメリットですね。もちろん、スケジュールには余裕をもって入稿しましょう。




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印刷通販1 納期にご注意!

2015-11-10 13:45:25 | 印刷通販
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
お客様からの「通販印刷を利用したい」というご希望が増えました。とにかく価格が安いというのが大きなメリットである通販印刷ですが、最近では品質も悪くなく、当社でもあながち否定するものではありません。
しかしご利用にあたっては注意が必要なこともあります。

まずは納期です。通販印刷の場合、納期が長い方が安くなるのが一般的です。
お客様ご自身でネットから価格を算出される場合、納期の「日数計算」で気をつけなければいけないことがあります。
※印刷会社によっては下記と異なる場合もあります。

・入稿した日ではなく、その翌日から数える。
・費用の支払い(振込、クレジット決済手続き、代引き手続き 等)をしないと、入稿受付とならない。
・入稿データの受付が完了しても、データチェックで不備があれば再入稿が必要となり、進行が止まることがある。
・色校正をとる場合、校正結果の返事をするまでは進行が止まる。
・オプション加工の内容によっては作業日数が追加される。
・印刷会社からの「発送日」と、お手元に届く「納品日」は異なる。

それらのことを考えずに「安いから」と長い営業日で考えていると、ご希望の日に納品されないことがあります。
いつまでに必要なのか、そのためにはどういう進行になり何営業日で発注すればよいのか、しっかり見極める必要があります。

当社では「通販印刷利用」の場合でも、しっかりスケジュール管理をいたします。お気軽にご相談ください。
その他の注意点はまたの機会に!




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デザインを発注される、その前に。

2014-06-19 16:57:12 | DTP覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
印刷会社さんからパンフレットのデザインをご依頼いただきました。クライアントさんのご要望で特色の銀を使用したデザインを、とのことでした。
銀は一歩間違えるとグレーのようになってしまい、せっかくの特銀刷りが無駄になってしまうのでは?という懸念があります。そのため印刷会社さんはあらかじめ刷り見本を作成されました。



▲左側がグラデーション、右側が5%ごとの網掛け


PP加工もしてあるせいか、思いのほかきれいに出ているではありませんか!(写真ではあまりきれいに見えないかもしれませんが…)
クライアントさんも納得され、特銀での制作が決定しました。

さて、パンフレットは両面刷りです。表面だけに特銀を使うか、表裏ともに銀を使うか。どちらにするかによって印刷費にだいぶ差がでます。
クライアントさんとしては「コストは押さえたい」ということでしたので、表面だけに特銀を使うということで話がまとまり、その前提でデザインも進めました。

ところが! 入稿してから「両面とも特銀で」ということにオーダーが変更になったのです。明日には色校正が出るというタイミングで、色校正の出力には間に合いません。
それでも裏面の特銀データを作成し大急ぎで再入稿。印刷会社さんも再色校の予定を組み、印刷日程も変更…と大わらわでした。

後から仕様変更となったために色校正の回数も増え、結果的に余分なコストもかかってしまいました。途中からの仕様変更はさまざまなところに影響があります。印刷の仕方だけでなく、どういう印刷をするかによってデザインも変わってきます。
仕様をしっかり固めてから制作にかかったほうが、結果的にコストも抑えられ、制作日程も短縮できると思います。
ご発注の際はどうぞご注意ください。




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色校正は色を見よう

2013-09-19 15:13:56 | 小さな会社のひとりごと
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。

先日、完成した冊子についてお客様からお問い合わせがありました。
「冊子に掲載した製品写真の色がおかしい」というものです。

この冊子、大元のクライアントさんは某食品メーカーさん。間に編集会社さんが入って当社が冊子のデザインをさせていただいています。
今回ご連絡があったのは間に入っている編集会社さんからでした。

お話によると「Aという製品とBという製品のパッケージが同じ色になっている」とのこと。そもそもは同じシリーズの製品なので、パッケージデザインはそっくり、色がオレンジと赤という違いです。それが今回、どちらもオレンジになっていたというのです。

当社から入稿したデータを確認しても、それぞれオレンジと赤になっています。あれこれ原因を調べた結果、印刷会社さんが「同じ製品なのに色が違う!」と思って、わざわざ調整して色を同じにしたそうです。色校正の時点ですでにそうなっていたそうですが、だれも気がつかなかったとか。

最近は色校正がデザイナーのところまで回ってこず、印刷会社→クライアントというルートで完了してしまうことも多くなっています。確かに製品の色などはクライアントさんのほうが把握していらっしゃるでしょうけれど、クライアントさんは往々にして色校正=文字校正とお考えのことが多いようです。内容や文章の「てにをは」ばかりを気にされて、肝心の「色」の校正をされていないのです。

内容や文章は入稿までにしっかり確認し、色校正では色の具合をじっくり見ることをお勧めします。




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印刷の技!

2012-10-30 15:26:49 | デザインいろいろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
先日、和菓子に掛ける帯のデザインをご依頼いただきました。数案ご提案した中から、小豆をイメージしながらもちょっと「和モダン」な感じのものを選んでいただきました。そして用紙は和紙風で「江戸小染」の“はな”という、模様が入ったやや凹凸のある用紙です。

凹凸のある用紙は印刷が難しく、ぜひとも色校正をとりたいところでしたが、時間の関係で色校正を出せません。そこで印刷会社さんが工場への立ち会いをアレンジしてくださいました。印刷中の現場で色を確認しようというわけです。

そして今日が印刷の当日。工場に到着すると、まさに色見本と色を合わせているところ。ベテランの職人さんが細かく調整しながら色を見ています。普通紙に出したものは色見本よりやや赤みが強く出ていました。ところが実際に使用する「江戸小染」では色見本より黒みが強く沈んだ色に出てしまいます。

もう少し赤みがあったほうがいいのですがマゼンタは100%なので、墨をとったりシアンをとったりといろいろ調整いただきました。インクの盛りや圧もさまざまに調整してくださり、ようやく「これなら!」という色になりました。

印刷の現場に立ち会ったのは初めてですが、このように細かい調整を何度もしてくださって刷り上がってくるんですね。これがまた「増刷り」となった時に同じ色を出すのも本当に苦労されるとか。デジタル化されてデータ入稿となっても、用紙の違い、その日の気温や機械の調子など、さまざまな要素によって色が変わってしまうそうです。

印刷の現場を拝見できたのはとても貴重な体験でした。




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