グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

色味が変わるマットPP加工

2019-01-28 10:27:55 | 記念誌・年史のあれこれ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
ある法人さんの記念誌を制作した際、今回の記念誌に関連する言葉をデザイン的に表紙に掲載したい、というご要望がありました。いくつかご提案した中で採用されたデザインは、文字をあまり目立たないような濃度で地紋のように背景に散らす案でした。

「目立たないように」という濃度がなかなか難しく、プリンタ出力したもので「この濃度がいい」と言われても、印刷でそのとおりに出るとは限りません。本紙校正は必須だな、と思い印刷会社さんに相談したところ「マットPP加工でも色味や濃度が変わってしまうので、本紙校正だけでなくマットPP加工まで試した方がいいです」とのお返事。
PP加工とは、印刷用紙の表面にポリプロピレンのフィルムを圧着する加工で、保存性を高めるために本の表紙などはこの加工をすることが多いです。今回もその加工をしますが、普通のPP加工は光沢が出るのに対し、マットPP加工をすると落ち着いた印象になります。今回のようにわずかな濃度差で文字を見せようという場合は、これがどう影響するかがわからないから実際に試してみた方がいい、というアドバイスでした。
これを試すには費用がかかるのですが、クライアントさんのご了承をいただき、マットPP加工をしたものも作成してもらいました。


▲左がマットPP加工無し、右がマットPP加工をしたもの。背景色や文字の見え方が変わりました。


あがってきた色校正は、マットPP加工をしたもの、しないもので色味や文字の見え具合が異なりました。クライアントさんにも加工前・加工後をご覧いただき、ご納得いただいてデザインが確定しました。

年史や記念誌のように何年にもわたって読んでいただきたい、保存していただきたいというものは、ぜひきちんとした色校正をとりたいものです。

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ボトルの形とラベルで購入

2019-01-21 11:22:02 | デザインいろいろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
このところカフェイン摂取量が多い気がして、できるだけカフェインを減らす努力をしています。まずはカフェインの多いドリップコーヒーを飲まないようにしていますが、ときどき無性にコーヒーが飲みたくなります。それでデカフェを試したのですが、インスタントを購入したせいか味がいまひとつ…。コーヒーのことならカルディさん!と思って行ってみました。そこで見つけたのがこれ。


▲カフェインレスの「ルルーインスタントチコリ」


「チコリ」はコーヒーではなく「ヨーロッパ原産のキク科の野菜」だそうで、その根を乾燥し焙煎したものがこの商品です。インスタントコーヒーのようにお湯や牛乳に溶かして飲むようです。
しかしキク科の野菜の根?! う〜んどんな味だろう? お店の方に聞いてみるも「コーヒーと似ているけれどちょっと違う味ですね」。やっぱりわからない…。
悩んだ末にこのボトルの形とラベルで購入を決めました。親しみの持てるボトルの形、ポップな色合い、そしてリラックスタイムを演出する「おいしいカフェラテ」風のイラスト…。
「ジャケ買い」ということがありますが、やはりパッケージデザインというのは大切だな、とあらためて思いました。

さて、お味のほうは。
初めて飲んだ感想としては「失敗したか…」というのが正直なところ。味そのものがNGというより、香りがコーヒーとは全然ちがうのです。しかしラベルに書かれている通り牛乳に溶いて飲んでみたところ、まあまあイケます。
あとからネットで調べてみたら「整腸作用がある」「ダイエット効果も」といった記事もあり評判は上々でした。最近はだいぶ慣れてきてコーヒー代わりにチコリ飲料を飲んでいます。結果的に満足のいくお買い物でした。


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中綴じ製本は4の倍数

2019-01-15 13:09:38 | PTA広報委員の覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
PTA広報誌の見積のご相談がありました。
「年4回の発行でA4サイズなんですが」
「ページ数はどのくらいですか?」とお尋ねすると、
「そうですね…号によって変わるんですが、とりあえず10ページで見積もってください」とのお返事。

PTA広報誌などは通常「中綴じ」という製本方法になります。ページ数の少ないものに向いているうえ安価です。開いた状態の紙を重ねていくので、ページ数は4ページずつ増えることになります。


▲中綴じ製本は4の倍数でページが増えます


そういう事情をご説明し、今回は12ページでのお見積もりをさせていただくことになりました。
中綴じの場合、「あと1ページ増やしたい」と思っても4ページを増やさねばならず、印刷・製本コストにも関わってくるのでご注意ください。


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チラシとポスター

2019-01-10 10:21:31 | DTP覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
同デザインでA4サイズのチラシとA2サイズのポスターを制作することになりました。
まずチラシ(A4サイズ)で制作をすすめ、クライアントさんからのOKが出たところでポスターサイズのものを制作します。
「同じデザインだからそのまま拡大すれば簡単でしょ」と思われがちですが、そのまま拡大すると思わぬところで不備が出ます。


▲ただ拡大しただけでは隙間ができてしまうことも(下の赤い矢印部分)


上の例ははそのまま拡大して下部に隙間ができてしまったものですが、他にも
・罫線の太さが太くなりすぎる(拡大時の設定によっては太さが変わらず、ポスターとしては細すぎる場合も)
・画像の解像度が不足する
・トンボ(仕上がりサイズに断裁するための位置合わせなどなどに使用する目印)の位置がずれる
・塗り足し(仕上がりサイズよりも外にある断裁される部分)サイズの過不足
といったことが起こり得るので注意が必要です。

画像サイズについて補足しますと、ポスター制作における画像の解像度は150dpi〜200dpi程度で良いとされています。(通常の印刷物では350dpi程度が推奨されています)
ポスターはチラシなどとは違い少し離れて見るものなので、細部が多少ボケてもほとんど気になりません。そのためチラシ用の画像に十分なサイズがあれば流用可能な場合もあります。

チラシとポスター、デザインは同じでも制作時の注意点が異なります。サイズによっては印刷方法も変わりますので、ご依頼の際は正しいサイズをお知らせください。


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新年おめでとうございます

2019-01-04 11:06:18 | 小さな会社のひとりごと
新年おめでとうございます。
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。


▲社窓には国立新美術館と2019年の青空が広がっています

昨年は、年史制作、記念誌制作のお話を複数いただきましたが、いずれも無事にお納めすることができました。
2008年に2代目社長となって10年、この間にご縁をいただいたお客様からも定期的にお声をかけていただけるようになり、お仕事の幅も広がって参りました。これも応援してくださる方々、お取引先の皆さま、スタッフや家族のおかげと心より感謝しております。

社長としての11年め、これからもひとつひとつの仕事を丁寧に、そして迅速に、お客様のまだ言葉にならないご希望もしっかりとした形にしてまいります。
本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。





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