80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

塾の先生(3)

2010-07-22 10:03:55 | 思い出
 二学期になると、だんだん彼の学習の成果が現れはじめました。

 国語もいろいろ漢字を覚えたり、読解力も出てきましたが、

算数では、分数の足し算、引き算、掛け算と割り算まで何でもできる

ようになりましたし応用問題も少しづつ解くことができるように

なったのです。

高校生や中学生になっていた息子たちが、

 ”分数ってなかなかできない子もあるんだよ。○○ちゃん 

  すげえなあ!。”

と驚いていたのです。

 私は、期末の試験が楽しみになってきました。

ところが、或る日彼が返してもらった答案を持ってきたのですが、

以前よりぐっと成績が上がったと彼は喜んででいましたが、私が

見たら、できるはずのものが全く出来ていなかったのです。

 ”どうしたの、この間、こんな問題一緒にやったでしょう?

  あの時殆ど出来ていたのに何で学校へ行ったら出来なくなるの?

  おかしいでしょう?”

と、思わず私は畳み掛けて質問してしまった。

 ”荒武先生の前だと、安心するんだよね。だけど学校だとなんだか

  緊張しちゃって間違えちゃったんだ。”

(つづく)