TBSテレビ "サンデーモーニング"よりの抜粋です
集団的自衛権がいよいよ大詰めを迎えようとしています。
日本国憲法は平和主義などを原則として、それを下支え
するさまざまな理念や、解釈が戦後、築かれてきました。
これに対して、現政権は、戦後レジームからの脱却をめざ
して、特に外交安全保障分野では、積極的平和主義と言う
言葉のもと、さまざまな見直しを行っています。
まづは、特定秘密保護法案を成立させ、また、武器輸出を
可能にする防衛装備移動三原則を閣議決定しています。
そして、今回は、集団的自衛権の行使は許されないとして
きた政府見解についても、憲法の解釈を変更して、7月1日
の閣議決定で変更されると言うことになりそうです。
20万人あまりが犠牲者となった沖縄戦、住民を巻き込んだ
地上戦は県民の4人に一人が命を落としました。
沖縄戦没者追悼式が6月23日に行われました。
安部総理
"戦争を憎み、平和を築く努力を惜しまない国民として、私たち
の住む世界をよりよい場にする歩みを、倦まず、たゆまず進めて
いかなくてはならない”
沖縄戦終結から69年追悼式で平和への誓いを述べた安部総理、
その一方で戦争に繋がりかねない集団的自衛権の行使容認の動き
を加速する状況に沖縄の人たちに不安の声が上がっています。
・・・集団的自衛権をやると、また、戦争になるんじゃないかと
不安なんですよ。
・・・絶対来た道に戻らないようなそんな世の中にしていって
欲しい。
しかしこれまで慎重な姿勢を崩さなかった公明党が集団的自衛権
の容認に、大きく舵を切ったんです。
公明党 北側一雄副代表
”わが党の意見を踏まえて修正されている。
自民党高村副総裁
"新3要件についての新しい座長試案を作りましたので、ご検討
いただきたい。”
火曜日に行われた9回目の与党協議、自民党高村副総裁が提示
した試案は自衛隊が武力行使をする場合の意見として、公明党の
意見を取り込んだ形になっています。
修正前 他国に対する武力攻撃が発生とされていた部分が
修正後 密接な関係にある他国と言う表現に。
修正前 国民の生命などが根底から覆される”おそれ”がある
修正後 ”おそれ”を”明白な危険”に変更したのです
公明党北側代表
”わが党の意見を踏まえて、修正されていると私は理解している。
自衛権発動の要件はより明確に厳格になっていると言う意味
ではそちらの方向に向かっている。”
このように、高村氏の試案を評価している北側副代表。しかし
この試案の核とする自衛隊の武力行使について3要件は北川氏が
出したアイデアを元に内閣法政局や自民党が調整し生み出された
ものであることが明らかになりました。そして、金曜日に開かれた
10回目の協議。公明党は、政府が提示した閣議決定最終案を基本
的に受け入れる意向を示し、協議はほぼ、決着する形となったのです。
公明党は一昨日地方組織の幹部を集め理解を求めました。
公明党新潟県本部志田邦男代表
"かなり納得できました。よく歯止めしたと・・・。
静岡県本部蓮池章平幹事長
”やはり、まだまだ現場では、慎重にとか反対とかの声が多いですね。”
公明党が容認に転じたことで、このまま閣議決定になるのでしょうか?
札幌では一昨日集団的自衛権行使容認に反対する集会が開かれるなど
各地で集会やデモが続いています。
デモ参加者
"日本の若者の血が流れることと、どういう風に考えているのか
これから先の世の中をどういう風に思っているのか安部総理に聞き
たい。”
政府は来月1日には集団的自衛権行使容認の閣議決定を行う見通し
ですが、安部総理から納得できる説明を聞くことができるのでしょうか?
関口さん
"それじゃちょっと日程を・・・。”
・・・・そうですね。 7月1日には閣議決定される可能性が高く
なっています。 来月14,15日には閉会中の国会で安部
総理が出席し、審査されることになっています。
関口さん
”集団的自衛権に歯止めがかかるかどうか、沖縄の日に総理が
戦争を憎むと皆さんの前でおっしゃって、それなら、この集団的自衛権
の行使はちょっと違うんじゃないかと僕なんかは思ってしまうんですが、
皆さんいかがですか?”
寺島実郎さん
”これが首相と公明党とですね、顔立て興行じゃないですけれど、
顔立てと妥協の挙句に出てきたわけですね。実は奇怪な結末になって
いるんで曖昧且つ、玉虫色ですね。多分本当に、わかっている人少ない
と思うんです。そもそも提起した安保法政懇もびっくりぎょうてん
してると思うんですよ。で、アメリカも首傾げてる、この程度のこと
ならと、何故ならば、もともと同盟国責任としてですね、アメリカと
一緒に戦争をやれる体制に踏み込もうとしたわけですね。
ところが、結論として出てきているのは、個別的も集団的も自衛権
と言う言葉を分けずにね、これまでの自衛権と言う枠内でやれるはずの
ことを再確認しているに過ぎないと言う文脈も見えてくるわけですよ。
で、議論はものすごく混乱していて、国際貢献の話なのか、つまりPKO
に、参加していくって言う類の話なのか、同盟責任を深めるっていう
話なのか、更には、自国民保護の、つまり日本人の生命財産を守るって
ことを強調してみたりですね、とにかく議論が混乱している。
で、国際常識からすれば、日本て言うものは、すでに集団的自衛権を
行使しているもんだと言われているわけです。どういう意味かと言い
ますとね、例えば、イラクに、超法規的に自衛隊を派遣して国際貢献
という名前で、実態は対米協力で、自衛隊を派遣しちゃったわけですが、
そのときでも、特別措置法という枠組みの中で国会で議論して流れを
作ったと、今回見えてきているのは、要は内閣の解釈によって、憲法
解釈によって、融通無碍に動くかも知れないと言うことが重要な
ポイントなんですね。ですから、そういう意味において。我々こう
言う流れがくると言うことなら、野党も含めて、一段と、しっかりと
この国のあり方、特にこの安全保障のあり方について、しっかりと
見識を持って向き合わなければいけないってことが、僕、今の事態
だと思うんですよ。
(つづく)
集団的自衛権がいよいよ大詰めを迎えようとしています。
日本国憲法は平和主義などを原則として、それを下支え
するさまざまな理念や、解釈が戦後、築かれてきました。
これに対して、現政権は、戦後レジームからの脱却をめざ
して、特に外交安全保障分野では、積極的平和主義と言う
言葉のもと、さまざまな見直しを行っています。
まづは、特定秘密保護法案を成立させ、また、武器輸出を
可能にする防衛装備移動三原則を閣議決定しています。
そして、今回は、集団的自衛権の行使は許されないとして
きた政府見解についても、憲法の解釈を変更して、7月1日
の閣議決定で変更されると言うことになりそうです。
20万人あまりが犠牲者となった沖縄戦、住民を巻き込んだ
地上戦は県民の4人に一人が命を落としました。
沖縄戦没者追悼式が6月23日に行われました。
安部総理
"戦争を憎み、平和を築く努力を惜しまない国民として、私たち
の住む世界をよりよい場にする歩みを、倦まず、たゆまず進めて
いかなくてはならない”
沖縄戦終結から69年追悼式で平和への誓いを述べた安部総理、
その一方で戦争に繋がりかねない集団的自衛権の行使容認の動き
を加速する状況に沖縄の人たちに不安の声が上がっています。
・・・集団的自衛権をやると、また、戦争になるんじゃないかと
不安なんですよ。
・・・絶対来た道に戻らないようなそんな世の中にしていって
欲しい。
しかしこれまで慎重な姿勢を崩さなかった公明党が集団的自衛権
の容認に、大きく舵を切ったんです。
公明党 北側一雄副代表
”わが党の意見を踏まえて修正されている。
自民党高村副総裁
"新3要件についての新しい座長試案を作りましたので、ご検討
いただきたい。”
火曜日に行われた9回目の与党協議、自民党高村副総裁が提示
した試案は自衛隊が武力行使をする場合の意見として、公明党の
意見を取り込んだ形になっています。
修正前 他国に対する武力攻撃が発生とされていた部分が
修正後 密接な関係にある他国と言う表現に。
修正前 国民の生命などが根底から覆される”おそれ”がある
修正後 ”おそれ”を”明白な危険”に変更したのです
公明党北側代表
”わが党の意見を踏まえて、修正されていると私は理解している。
自衛権発動の要件はより明確に厳格になっていると言う意味
ではそちらの方向に向かっている。”
このように、高村氏の試案を評価している北側副代表。しかし
この試案の核とする自衛隊の武力行使について3要件は北川氏が
出したアイデアを元に内閣法政局や自民党が調整し生み出された
ものであることが明らかになりました。そして、金曜日に開かれた
10回目の協議。公明党は、政府が提示した閣議決定最終案を基本
的に受け入れる意向を示し、協議はほぼ、決着する形となったのです。
公明党は一昨日地方組織の幹部を集め理解を求めました。
公明党新潟県本部志田邦男代表
"かなり納得できました。よく歯止めしたと・・・。
静岡県本部蓮池章平幹事長
”やはり、まだまだ現場では、慎重にとか反対とかの声が多いですね。”
公明党が容認に転じたことで、このまま閣議決定になるのでしょうか?
札幌では一昨日集団的自衛権行使容認に反対する集会が開かれるなど
各地で集会やデモが続いています。
デモ参加者
"日本の若者の血が流れることと、どういう風に考えているのか
これから先の世の中をどういう風に思っているのか安部総理に聞き
たい。”
政府は来月1日には集団的自衛権行使容認の閣議決定を行う見通し
ですが、安部総理から納得できる説明を聞くことができるのでしょうか?
関口さん
"それじゃちょっと日程を・・・。”
・・・・そうですね。 7月1日には閣議決定される可能性が高く
なっています。 来月14,15日には閉会中の国会で安部
総理が出席し、審査されることになっています。
関口さん
”集団的自衛権に歯止めがかかるかどうか、沖縄の日に総理が
戦争を憎むと皆さんの前でおっしゃって、それなら、この集団的自衛権
の行使はちょっと違うんじゃないかと僕なんかは思ってしまうんですが、
皆さんいかがですか?”
寺島実郎さん
”これが首相と公明党とですね、顔立て興行じゃないですけれど、
顔立てと妥協の挙句に出てきたわけですね。実は奇怪な結末になって
いるんで曖昧且つ、玉虫色ですね。多分本当に、わかっている人少ない
と思うんです。そもそも提起した安保法政懇もびっくりぎょうてん
してると思うんですよ。で、アメリカも首傾げてる、この程度のこと
ならと、何故ならば、もともと同盟国責任としてですね、アメリカと
一緒に戦争をやれる体制に踏み込もうとしたわけですね。
ところが、結論として出てきているのは、個別的も集団的も自衛権
と言う言葉を分けずにね、これまでの自衛権と言う枠内でやれるはずの
ことを再確認しているに過ぎないと言う文脈も見えてくるわけですよ。
で、議論はものすごく混乱していて、国際貢献の話なのか、つまりPKO
に、参加していくって言う類の話なのか、同盟責任を深めるっていう
話なのか、更には、自国民保護の、つまり日本人の生命財産を守るって
ことを強調してみたりですね、とにかく議論が混乱している。
で、国際常識からすれば、日本て言うものは、すでに集団的自衛権を
行使しているもんだと言われているわけです。どういう意味かと言い
ますとね、例えば、イラクに、超法規的に自衛隊を派遣して国際貢献
という名前で、実態は対米協力で、自衛隊を派遣しちゃったわけですが、
そのときでも、特別措置法という枠組みの中で国会で議論して流れを
作ったと、今回見えてきているのは、要は内閣の解釈によって、憲法
解釈によって、融通無碍に動くかも知れないと言うことが重要な
ポイントなんですね。ですから、そういう意味において。我々こう
言う流れがくると言うことなら、野党も含めて、一段と、しっかりと
この国のあり方、特にこの安全保障のあり方について、しっかりと
見識を持って向き合わなければいけないってことが、僕、今の事態
だと思うんですよ。
(つづく)