80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

戦後68年日本の平和(7)

2013-08-25 18:19:41 | 戦争体験
NHK テレビ ”戦後68年日本の平和”よりの抜粋



・・・国際情勢が大きく変化する中、アメリカとの関係をどうして

   いけばいいか、番組で行った調査では

   今より強めるべき  26%

   このままでよい   50%

   今より弱めるべき  8%

   解除すべき     5%

   という結果でした。 アメリカとのつき合いをどのように

   したらいいでしょうか?


 木村さん(66歳)(同盟関係を強化すべき)

  ”アメリカの発言を見ると、日米関係、このままでいったら

   危ないじゃないか アメリカも自分の国の国益が一番じゃ

   ないか もっとアメリカとの関係を深くしていくべきだ”

 伊藤さん(大学生 22歳)(今のままでよい)

 ”今まで自衛隊の戦死者がゼロであったことは、やはり9条

  のおかげというよりも、日米同盟に守ってもらったと言う

  ことを忘れてはいけない。”

・・・杉山さんはアメリカにお住まいだったんですよね?

 杉山さん(48歳 主婦)(同盟関係を弱めるべき)

 ”実は私事なのですが、テロに巻き込まれて主人は亡くなった

  んです。 テロ事件がおきてからのアメリカの迷走振りと

  いうか、一気に、アメリカの名の下にわれわれは集結して

  行くんだという感じで、戦争ムードというんですかね、

  もしかしたら大きな戦争が巻き起こって日本も巻き込まれて

  いくんじゃないかという恐怖感がありましたね。今でも恐怖

  感が残っている感じなんですが、道を誤って欲しくないなと

  言うことをすごく感じました。”

 風巻さん(58歳 教師) (同盟関係を弱めるべき)

 ”アメリカにしっかり自立したというか距離を置くべきだと

  思うんですね。例えば、中国とか韓国とか、周りの国々との

  関係をきちっと作って行くことが、アメリカとの対等関係を

  作るこに、非常に重要だと思いますね。”


本橋さん(65歳)

 ”結局アメリカとも、アジアとも仲良くしていかなければ

  いけないということですよね。”

伊東さん(会社員 36歳)(同盟関係を強化すべき)

 ”まあ、正直、アメリカはいろいろやらかしているし、

  100%信認はできないんだけれど、ただ周りを見たとき

  にしょうがないからアメリカを選ぶ。そういう使い方を

  していくしかないんじゃないかと思います。”

・・・・現実的な選択肢として日米同盟が必要なんじゃないか
 
  という一方で、アメリカの戦争に巻き込まれてしまうんじゃ

  ないかという声もありました。アメリカとの関係をどう

  考えていけばいいのか、岡本さん、どう思われます?

岡本行夫さん(マサチューセッツ工科大学シニア フェロー

       元外交官)


  ”はい。日本の防衛費というのは、GDPの比率で言うと、

  世界でも130番目以下ぐらい何です。本当の軽負担で

  すんでいるんですね。日本は戦後、防衛費にお金を使わない

  で全部経済発展につぎ込むことができたから、今の発展がある

  んですね。それはさっきも言いましたようにアメリカ軍という

  抑止力があったから日本は誰からも攻撃されることがなかった

  から。でも、今の集団的自衛権というのは、同盟国としてやら

  なければならない最小限というのがあるんです。例えば、今も

  議論していますけれども、法制局の見解では、北朝鮮から

  ミサイルを発射している。 打ち落とそうかと思ったら、いや

  あれは、サンフランシスコに向かっている。 ああ。万歳、

  といって日本は何もしない。 ああ、いってらっしゃいてな

  もんでしょう。そんなことで同盟関係が成り立つわけがない。

  だって、これは人間の心理の問題ですからね。我々はやっぱり

  安全というものを、痛みを伴わないでもらうことにずっと慣れて

  きていますが、少しでも痛み、つまり集団的自衛権にかかわる

  部分だといやだいやだ、それはもう通用しなくなっている。

  それはだから、国際情勢がそのくらい緊迫化していきていると

  いうことだと思います。”

・・・半藤さんどう思われます?

  半藤さん(作家)

  ”私はあの集団的自衛権というのはなんでやるのかといつも

   思っているんですね。岡本さんの話はよく例に出るから

   そのとおりだと思っていますけれど、安保条約をよく読んで

   みたって、アメリカは日本を守ると書いてありますが、日本

   がアメリカを守るとは一行も書いてないですよ。アメリカの

   上院も下院も批准しているわけですよ。ですからね、アメリカ

   は日本に守ってもらおうなんて何も考えていないと思いますよ。

   ですからね。例として、非常にわかりやすいんですけれど

   本当は、これ、集団的自衛権を日本がやるとなると一番喜ぶのは

   中国だと思います。中国の軍部が一番喜ぶんじゃないかと。

   要するに、日本がやっと昔の日本らしき平和主義を捨てたと

   そういうことを中国国民に言えるわけでしょ。おおっぴらにです

   よ。今度はね。”

・・・岡本さん今のご指摘どう思われますか?

 岡本行夫さん

  ”それは、もう、そのとおりなんですよ。米韓相互協約、あれは

   アメリカと、韓国の間、あれは両国ともが集団的自衛権を持って

   いますから、お互いに守りあう。日本は集団的自衛権は持って

   いるんだけれども、それを憲法の下で、行使したくないという

   不思議なものがありますから、法制局の結論がありますから、

   日本はアメリカを守れない。 でも、その代わりに、日本は

   アメリカに120箇所以上のいわゆる施設区域、つまり基地を

   提供して、そして、日米の義務と権利をバランスさせていると

   いうこういう感じですね。”

(つづく)


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戦後68年”ニッポンの平和”(6)

2013-08-24 12:33:41 | 戦争体験
NHK テレビ ”戦後68年日本の平和”を考えるより抜粋

・・・・ここで日米同盟をめぐる両国の最新の動き、そして、

 それを受けた市民の討論をご覧いただいて再び話をしようと

 思います。



 今年6月アメリカ(カリフォルニア州)で自衛隊とアメリカ軍に

 よる大規模な上陸訓練が行われました。今回は陸上自衛隊に加

 えて、初めて海上自衛隊が参加、過去最大のおよそ1000人の

 隊員が派遣されました。離島の防衛上必要なノウハウを学ぶの

 が目的です。背景にあるのは、台頭する中国の存在です。

 見直しが進む防衛計画の大綱、その中間報告では、中国の

 急速な軍事力の近代化や、海洋活動の活発化が地域の安全保障上

 の懸念となっているとしています。現在阿部総理大臣は、これまで

 歴代総理大臣ができないとされてきた集団的自衛権の行使について

 それを可能とした憲法解釈をみなおす意欲を示しています。

 第一次阿部内閣の時に設けた有識者による懇談会を5年ぶりに再会し

 ました。東シナ海や、南シナ海の情勢も変化しています。日米同盟

 の責任はますます重くなってきています。有識者懇談会では共同で

 活動中のアメリカ軍の艦艇が公海上で攻撃された場合、自衛隊が守

 れるようにすることなど、さまざまな検討が行われています。こうし

 た日本の動きを同盟国はどう見ているのか、ケリー国務長官に政策

 提案をしているライシャワー東アジア研究所のケント・カルダー所長

 に伺いました。

 ケント・カルダー所長

 ”日本が集団的自衛権の行使を可能にすることは日米同盟を強化する

  ために重要だと考えております。実際の紛争でアメリカ軍が攻撃を

  受けたときに、日本の自衛隊が助けてくれるかどうか、日米同盟の

  根幹に関する問題です。それができないとなれば、日米同盟は、

  うまく機能しなくなると思います。”

  

  一方アメリカにとって、国際社会での影響力を強める中国は無視

  できない存在になっています。中国との新たな関係を模索してい

  ます。オバマ政権はアジア外交の重要なパートナーである日本が

  中国と過度に対立することを望んではいないと、カルダー氏は

  言います。


カルダー氏

 ”日本は、アメリカにとって重要な同盟国です。アメリカのアジア

  戦略において大きな活躍を果たす要石です。ただ、アメリカと

  しては、国益にそれほど関係のない理由で不必要な紛争にひきず

  りこまれることを望んではいないのです。”

(つづく)

戦後68年ニッポンの平和(5)

2013-08-23 19:22:06 | 戦争体験
NHK テレビ ”戦後68年ニッポンの平和”よりの抜粋

・・・伊勢崎さん どう思われますか?

伊勢崎賢治さん(東京外国語大学教授 アフガニスタンで武装解除

       の実務に当たる。)

伊勢崎さん

 ”ここで気をつけなければいけないのは多分僕が知っている西側

  の国では自分の国を自分だけで守ろうと思っている国はない。

  だから、お仲間を作ろう。それが軍事同盟。NATO。だから

  仲間を作らなきゃ守れない。その仲間が敵対関係にあるのか

  ないのか、また、その仲間自体がどれだけ信頼に足るものなのか

  どうなのか、それをみきわめなきゃいけなくて、多分NATO

  とか米英というのは僕が知る限り、・・・中略・・・NATOも

  米軍もテロとの戦いで苦しみがひどくて、だから仲間のボスが苦

  しんでいるわけです、だから仲間を日本としてどこまで広げれば

  ・・・もしかしたら違う仲間を垣根をとることも日本の役目では

  ないのかと・・・、基本的には半藤先生のご意見に僕は賛同する

  んですけれど。”


  (80ばあちゃん  この方のお言葉は 大変申し訳ないのですが、

   あまりよく聞き 取れないのです。ごめんなさい)

・・・・多分徹底的な対話もよる信頼をもとにした外交。それに対して

 岡本さんは 武力というものもあるという現実的なお話だったんです。

 どうですか? 宇野さん?

宇野常寛さん(評論家 政治から文化まで幅広い評論活動を行う)


宇野さん

 ”そうですね、今テレビ見ている人は保守側の人たちに共感する人が

  多いと思うんですよ。実際問題世論もそうですね。それは何でかと

  と言うと、具体案の不足なんですね。保守の人たちは軍備の強化と

  と言う答えを持っている。それに対して・・・僕は軍備の強化とか

  いいと思わないんですよ。軍備の強化とか、いやだなとか怖いなと

  思う人は土井さんのおっしゃったように、他にどんなカードで日本

  の安全を守っていくのかと軍備の強化とか憲法の改正以外にこんな

  アイデアがあるとかポジテイブな提案をどんどんしていかないとい

  けないと思うんですよ。そのためには国家とは軍隊が必要だとか

  防衛力が必要だと言う前提にたった上でじゃあ、具体的にどうした

  らいいのかと言うときに、そこでタカ派憲法やったりとか軍備の強

  化とかいいったくじゃないと言うことを見せていかないと誰も話を

  聞かないと思うんですよ。”

・・・なるほど。具体的に平和をどうしていくかと考える時にアメリカ

  抜きで議論はできませんよね? 岡本さん?


 岡本行夫さん (マサチューセッツ工科大学シニアフェロー

         元外交官)

 岡本さん

 ”いろいろな選択肢、さっき伊勢崎さんもおっしゃったけれども、

  それじゃあ、独力で国を守るのか、どこかの国と一緒に守るのか

  二つの選択肢しかないんです。それでなければ、非武装中立で

  相手の国が攻めてきた時に、もうわれわれは降参しますという

  これはもう日本の数パーセントしか支持する人はいない。

  守らなければいけないという現実に立つと、じゃあ、どこかの

  国を日本が独力でまもるためには、核武装もしなければいけない

  自衛隊も三倍ぐらいに増やさなければいけない。そんなことは

  できませんし、するべきではないと思いますが、どこかの国と

  一緒にやっていくなら、中国ですかロシアですかと言うときに、

  自由と民主主義と言う価値を一緒に持っているアメリカしかない

  そう言うことだと思います。”


  (つづく)


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戦後68年ニッポンの平和(4)

2013-08-22 19:19:52 | 戦争体験
NHK テレビ ”戦後68年ニッポンの平和”よりの抜粋


・・・半藤さん 防衛力を強化すべきだという声が増えているそう

        ですが?

半藤一利さん (作家  昭和史に関する作品を数多く発表

 ”僕は猛反対なんですよ。 防衛なんか強化する必要は全くあり

  ません。日本は守れない国だから、過去の歴史は外へ外へと

  行って守ったんですよ。防衛線を外へもっていったんです

  明治或いは昭和の人たちは侵略だなんて思っていなかったかも

  しれません。自分たちの国を守るために、外へ持って行った、

  北ばかりでなく、南もそうです。東南アジアも。日本の国は

  侵略主義だと思われているんですよ。日本はどうしても自分の

  国を守るために防衛線を外に引いていったんですよ。引かざる

  を得なかったんです。すごい軍隊を作ったんですよ。これが

  世界の国には、日本は侵略主義の国に見られたんですが、でも、

  私たちリアリズムは、この国は守れない国だから、外交力とか

  文化力を発揮して何とか戦争にもって行かないようにしなけれ

  ば駄目なんだということをきちっと認識しなければいけないん

  ですね。”

・・・外交の力が大事?

半藤さん  

 ”そうです。外交の力が一番大事なんです。”

・・・半藤さん戦後日本の外交はどうだったんですか?

半藤さん

 ”戦後じゃなくて、この日本はね、昭和8年に国際連盟を脱退っして

  以来、外交力なんて全く勉強してこなかったんっですよ。
  
  戦争中なんて外交は全くないですよ。岡本さんには悪いけど。

  戦後6年は占領下です。 それからやっと、独立し、昭和27年から

  戦後日本は始まった。戦後日本は安保条約の傘のもとにいたんで

  日本はだから外交はなしですよ。”

・・・外交はなし?


 半藤さん

  ”外交はなしって言うことはないですよ。洗練された外交力は持って

  いない.これは残念ながら・・・。”

岡本行夫さん (マサチューセッツ工科大学シニアフェロー 元外交官)

岡本さん

 ”それは耳が痛いとこがありますけれど、外交戦略きちっとしたものを

  持っていたか、でもね、一番正しかったのは、岸 信介さんが

  日本中の学生たちが反対した中を日米安保条約を改定して、今の安全

  の基礎を作ったということだと思います。 要するに外交が大事なの

  は勿論ですよ。 外交と防衛とは二者選択ではなくて、外交でやる

  べきなんですよ。危なくなったときにセーフティネットとして抑止力

  がある。抑止力とは何かと言えば、端的に言えば、例えば、アメリカ

  の第7艦隊ですよ。あれはジョージワシントンという航空母艦を含む

  全体が3兆円か4兆円かかっているというんですよ。或いはもっと

  かもしれません。そういう巨額の金のかかった艦隊を日本の首都のすぐ

  隣に置いてあるということは周辺諸国に対して自分たちは日本を守るぞ

  という強い決意になっている。だから、仮にどこかの国が日本の自衛隊

  は怖くないといってきても、アメリカと戦争するのはいやですから

  どこの国もちょっかい出さない。そういうメカニズムなんですよ。

・・・そういう力があって、初めて現実的な外交対話がなりたつ?

岡本さん

 ”私はそう思います。”

(つづく)

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戦後68年ニッポンの平和(4)

2013-08-22 18:16:42 | 戦争体験
NHK テレビ ”戦後68年ニッポンの平和”よりの抜粋


・・・半藤さん 防衛力を強化すべきだという声が増えているそう

        ですが?

半藤一利さん (作家  昭和史に関する作品を数多く発表

 ”僕は猛反対なんですよ。 防衛なんか強化する必要は全くあり

  ません。日本は守れない国だから、過去の歴史は外へ外へと

  行って守ったんですよ。防衛線を外へもっていったんです

  明治或いは昭和の人たちは侵略だなんて思っていなかったかも

  しれません。自分たちの国を守るために、外へ持って行った、

  北ばかりでなく、南もそうです。東南アジアも。日本の国は

  侵略主義だと思われているんですよ。日本はどうしても自分の

  国を守るために防衛線を外に引いていったんですよ。引かざる

  を得なかったんです。すごい軍隊を作ったんですよ。これが

  世界の国には、日本は侵略主義の国に見られたんですが、でも、

  私たちリアリズムは、この国は守れない国だから、外交力とか

  文化力を発揮して何とか戦争にもって行かないようにしなけれ

  ば駄目なんだということをきちっと認識しなければいけないん

  ですね。”

・・・外交の力が大事?

半藤さん  

 ”そうです。外交の力が一番大事なんです。”

戦後68年日本の平和(3)

2013-08-20 17:40:33 | 戦争体験
NHK テレビ ”戦後68年日本の平和”よりの抜粋


・・・最近行われた調査によると、日中双方とも9割の人々が、

   お互いに相手を良くないと思っているというのですが、

   伊勢崎さん どう思われますか?

 伊勢崎賢治さん (東京外語大学教授 アフガニスタンで武装

          解除の実務に当たる)

  ”こういう時期に恐怖を体験して自衛の渇望があるときに

  こういったいろいろな尖閣問題であるとか、所謂外交上の

  ちょっかいをお互いにやりだすと、これやっぱり民衆はもり

  あがるんですね。やっぱりパターン化して、歴史上こういう

  ものがあると、政治家は脅威があると、今までのやり方では

  駄目だと必ず言うんですね。そして社会の一番大事な憲法な

  んかを変えるんですね。最悪の場合はもしかしたら、先制

  攻撃、つまり平和のために先制攻撃するなんてことも起きて

  くるんです。”


・・・岩田さん どうですか?

  岩田温さん  〔秀明大学専任教授 政治哲学や保守思想

          の研究)

  ”私は改憲論者ですから、憲法改正を断行すべきだと思います、

  国軍も必要だと思っております、こういう状況になると政治家は

  利用すると仰いましたが、利用ではなくて、やはり今のままで

  はいけないんだと政治家が思い、国民も思い、変えていく、

  これが現状だと思います”

・・・土井さん如何ですか?

  土井香苗さん(ヒューマン・ライツ・ウオッチ  日本代表

         世界の人権問題に取り組む弁護士)

  ”あの、この9割という数字はすごく重要な数字なんですね、

  これをただ座して見るのではなく、これを変えようと思わない

  のか。 まあ、半藤さんも仰ってますが、戦争になったらいけ

  ないわけですよね。ですから予防に最大の力を使わなければい

  けない。 この中国の嫌いだという9割の人を変えなければい

  けない。そのためにはやれることがたくさんある。特に中国の

  民間に働きかける。外交のソフトパワーって言うか、又やって

  いないというか、少しづつやり始めているんですが、足りない

  ことがたくさんある。何故其処に行かないのか、それが私の

  フラストレーションですね。”


・・・岡本さん こういう緊張が高まっている中で、なんらかの衝突が

  起きないかと心配する声もあるんですが?


 岡本行夫さん  (マサチューセッツ工科大學シニアフェロー

          元、外交官)

  ”あの偶発的軍事衝突の可能性は常に排除できないと思います。

  特に、今、尖閣周辺にいる中国、この間もレーダー照射事件が

  あり、中国の艦船から日本の自衛隊に対してありましたけれど、

  乗組員の下士官や将校たちは94年以来の江沢民の反日教育で

  育ってきた人たちですから、日本との衝突を抑止しようという

  考えは低いので、これはやはり、危ないですね。先ほど、

  市民の人たちの防衛力強化の意識がどんどんどんどん高まって

  いくのは、周辺の状況を見ればどんどんどんどん危ない状況に

  なっていっているので当然だと思いますね。それに対して、防

  衛力強化する必要がないといっている人たちは、戦争の体験の

  思い出に戻るわけですよね。ですから私は日本はまだ戦争の

  総括をしていない。今だってあんなことになりようがないのに。

  しかしどのように、今の日本が当時の日本と違うか、何処が

  悪かったか総括してないもんだから、あっちの方の方たちは

  防衛力強化は駄目だといっているんです、だから総括は必要です。

・・・まさに戦争は時代によって考え方が違いますものね。

 日本は平和憲法を奉じ、これまで68年間戦火を交えることなく

 きました。そうした中、自衛隊の防衛力を増強した方が良いという

 人が増えてきました。


 平成21年 14・1%  平成 24年   24・8%

土井さん自身はどのようにお考えですか?

 土井さん


  ”まあ、分かれたのは現在の日本のおかれた状況、特に中国、

  朝鮮との対峙していく状況を見ればしようがないというそう

  いうことなんだろうと思います。ただ日本人が一致できる点

  もある。しつこいようですが、戦火を交える前にもっとやる

  べきことがある。日本の社会の問題もありますよね、中国の

  社会も、ものすごい問題を抱えていて、だからこそ、反日、

  場合によっては衝突に向かうんですが、盛り上がる状況が

  あるわけですので、その予防のために日本の外交を使うって

  ことはみんな一致できると思うんですが、そこから始めなく

  ちゃいけない。そこの議論をぜひ始めていただきたい。日本

  はすばらしい人権、私の専門とする分野である人権民主主義

  の基本的ベースのある国だと思いますね。中国と北朝鮮と

  比べればですね。その点をもっとしっかり前面に出して北朝鮮

  や中国の人々の欲する社会というものを作る手伝いができると

  思います。それが平和につながると思いますね”

・・・対話のようなことを重要視して交流って言うんでしょうか?


土井さん

 ”対話だけではありませんが、さまざまな世論に働きかける必要が

  あります。”


    (つづく)

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戦後68年ニッポンの平和(2)

2013-08-19 19:46:24 | 戦争体験
NHKテレビ戦後68年”日本の平和”よりの抜粋

尖閣諸島をめぐる問題や北朝鮮の脅威を背景に、今、人々の

意識に変化がおきています。番組で行った世論調査では、安全

保証や外交に関して日本人の意識は近年変わってきていると

言う人が、65%に登りました。

 今月大阪で開かれた日本の将来について考える勉強会。

この日は日本の防衛力について話し合われました。

参加者の多くはこれまであまり防衛に関心が無かった20代から

40代の人々です。この勉強会を始めたのは、群馬県の病院で働く

伊藤勝さん(40才)です。二人の子どものためにも日本の将来

を話し合う場が必要だと考えました。

 ”どんどん日本にとって不利なことがたくさんおきてます。

  同じ土俵に立つためにも、それなりの強さを持たなけりゃ

  いけないのかと思っています。”


防衛力の強化を望む人が増えています。

内閣府が行っている世論調査でも、自衛隊の防衛力を増強した

方が良いという人が4年前は14.1%今年は24.8%に

増えています。

番組では20代から80代の異なる意見を持った人々に直接

話しを聞こうと集まってもらいました。


 木村さん〔65歳)防衛力強化が必要

 ”私も日本は平和憲法で外国にも攻められないだろうと

  思っていましたが、昨今の尖閣のことなどを考えて見ます

  とやはり自衛力の強化が絶対必要だと思います。”

  
 影山さん〔34歳〕主婦 防衛力強化が必要

 ”喧嘩に例えるとすごく幼稚になってしまうんですが、ぼこ

  ぼこに殴られて、自分のお金も全部持ってかれて、殴られっ

  ぱなしでいいのかななと・・・・。”


 小川さん(20)大学生 防衛力強化が必要

 ”軍事の強化というのは、交渉のカードの一つだと思います。

  勝ち目のない戦いをする国はないと思います。”

 
 伊東さん〔50歳〕主婦 防衛力強化は不必要

 ”防衛力を何処まで強化したら先守防衛だとしても、じゃあ

  どこまでやったらいいのですか?やっぱり、冷戦時代の事

  を学ぶと、それをやっていて未来があるのかと・・・。”

 松本さん(38歳)主婦 防衛力強化は不必要

 ”私自身広島で育っていて、被爆者の声をたくさん聞

  いて育っているんですけれど、何故あの戦争は止められ

  なかったんだろうと言う疑問がずっとありましたが、今、

  そちらの流れに少しづつ近づいている気がして、強い

  日本にしなければならないという方向に向かわされて

  いるんっじゃないかと危惧しているんです。”


 そんな議論が続く中一人の大学生が声を上げました。

 
 清水さん 〔22歳) 大学生 防衛力強化不要

 ”純粋に疑問なんですけれどアメリカの抑止力という

  のは働かないというのが前提なんですか?”


 飯田さん〔82歳)女性 防衛力強化必要

 ”アメリカばかりに頼るんじゃなくて、日本人が守らなくて

  どうするんですか?”

 
 相沢さん(44歳)自営業 防衛力強化必要

 ”他の国はみんな自分で守っていますよ。ただ日本で

  そういうと、日本はおかしいんじゃないの?”

 飯田さん

 ”右傾化しているって言われちゃう・・・。”

 相沢さん
 
 ”何故かそれをそうだねって思っちゃう・・・。”

 

 こうした意見に対して、子どもたちへの影響を懸念

  する声があがりました。

 小森谷さん〔39歳〕主婦 防衛力強化不要

 ”やっぱり、世間の流れが国のために戦うべきだと

  なったら、子どもたちは本当に信じやすいし素直

  だから、かつての68年前がそうだったじゃない

  ですか? 日本のために僕たちが行くんだって

  なったじゃないですか?”

  安田さん〔49歳〕防衛力強化必要

  ”すみません。私20年も海外で生活していたんで
 
   ちょっと見方がずれているかも知れないんですが

   日本に帰ってみて、何でこんなに安心していられ

   るんだろうと思っております。”

 猪熊さん〔84歳)もと少年兵

  ”私は、そういう考え方には反対なんです。私は国を

   守るということで、15歳で戦争に行きました。

   志願していったわけですよね。国を守るためと思った

   からなんですね。平和のためという名目で戦争が開始

   されるんですね。人と人が殺しあうのが戦争なんです。

   そういうことは絶対にしてはならないということを

   考える必要があるんじゃないですか?”

 安田さん

  ”それは其れで解りますが、其れで国を守れるのかと 
  
   非常に不安に思います。”

・・・・

 ”世論調査の結果にもありましたが今、人の意識がすべて

 変わってきています。今回集まっていただいたのは主婦

 ですとか、ごく一般の人たちなんです。その人たちが、

 自分の言葉で熱く語っていました。”


・・・・・・

 ”国を守るために強化するがどうか議論が分かれているん

 ですが、今画面の下に出ている意識が変わってきた65%

 変わっていない25%、其処から話しあいをすすめさせて

 いただきたいと思います”



 岩田温さん〔29歳)秀明大学専任講師


     政治哲学や保守思想を研究

 ”私はそういう議論をすること自体、非常にいいことだと

  思います。意見の左右は別にしていい話だと思います。

  私は今のVTRを見ていて、一つのやっぱり無理、それは

  戦後にあった無理の部分。それはですね、日本の平和主義

  という憲法ですね、平和憲法の思想がその欺瞞が暴かれつ

  つあるんだろうと思いますね。諸国民の公正と信義を信頼

  していれば我が国の平和と安全は守られるんだという考え

  方を立前にしてきたんですが、実際には自衛隊と日米安保

  条約によって守られてきたんですよね。"



・・・・ 国際貢献の活動をされてきた土井さんいかがですか?

土井香苗さん(ヒューマン・ライツ・ウオッチ日本代表)

       世界の人権問題に取り組む弁護士

  ”そうですね。 そういった現場ですとか我々はずっと

   行ってきていますので、 日本はずっと平和でしたけれど

   世界は平和ではなかったんですよね。 まあ、そういった

   紛争など武力衝突とか始まってしまったら本当に悲惨です。

   それを予防する議論が全然深まっていないなあという

   今、現状でも、そういった印象を受けますね。”

 ・・・半藤さんいかがですか?


 半藤さん

  ”今の話と違うんですけどね。私は日本の近代史を勉強して

  きましたが、日本の国は守れない国なんですよ。基本的には

  これは明治維新から、近代的国家ができあがってからこのかた

  日本の政治家も軍人もこの国をいかに守ろうかとみんな知恵を

  絞ってきたのですが、この国は北の端って言うのかな、南の

  端って言うのかな、北海道から沖縄まで北から南まですごい

  海岸線の長さで世界でも海岸線の長さは6番目なんです。

  アメリカや豪州よりも長いんです。全部海岸線に面している。

  あけっぴろげなんです。

  しかも真ん中には峨峨たる山脈がとおっている。

  私たち人間は皆岸辺に住んでいるということなんです。こんな

  に奥行きの無い、何処へも海岸から逃げようの無い国はないん

  です。

・・・・その人々の気持ちは今どうなんでしょうか?

 半藤さん

  ”だから地勢学的な位置の日本はいかに守りづらいか現状が

   わかっていないんですよ。 それがわかっていないから

   今の人たちはそう言うんですよ。みんな勉強していないから。

   ですからね。ちゃんときちんと勉強すれば、この国が武力

   なんかで守れない事がわかるんです。明治以来、明治、大正、

   昭和、守れないから、外に出て行ったのですよ。”

・・・・今のこのままの議論で半藤さん、どこか心配なところは・・・?

 半藤さん

  ”心配ですよ。勿論。何もしていないから、この国を武力かなんか

  で守ろうってなっているんですよ。”

・・・岩田さん どう思います?


岩田さん

  "私は全くそうは思いません。私は武力によって守れると思います。”

半藤さん

  "守れませんよ。”

岩田さん

  "戦後60年間、我々が平和だったのは、これは平和憲法があったから

  ではなく、これは自衛隊の皆さんが一生懸命働いてくれたことと、

  強固な日米同盟があった。此処に尽きると思います。”


半藤さん

  ”そうですよ。勿論それでいいんですよ。それでも、今のように

   武力によって国を守れるという風に考える人が多くなっている

   のは・・・。”  

岩田さん

  "武力だけで国が守れるかどうか解りませんが、武力も有力な手段

  の一つであると思います。”

・・・・国際貢献をされてきた伊勢崎さん どう思われます?

 伊勢崎賢治さん(東京が外語大学教授 アフガニスタンで武装解除

         の実務に当たる)

 ”うーん。あの今、多分、日本人は右と左に分けるとしたら、

 どちらにしても、老若男女全ての人が自衛に対する渇望という意味

 で最高潮に達していると思われる。それはしょうがない。何故かと

 いうと、大震災がありましたね。原発事故がありました。放射能

 の恐怖があったわけですよね。戦後一番大きな反対運動として

 反原発、脱原発運動が湧き起こりましたよね。それでも結果止まり

 ませんでした。

 自分のこの恐怖感というのが深層心理の中にずっと残り続けていて、

 次に日本人が考えるのは勿論タカ派の政治家が利用しようとすれば

 利用できることなんですが、原発施設がねらわれる恐怖、それが

 自衛に対する活動を止められない状況になっていると思います。”

 宇野さん

 ”僕はあのVTRを見てちょっと驚きだったんですが、何かさびしい

 人とか、不遇な人とが不安を和らげるためにナショナリストになっ

 たりとか結構タカ派の言説に巻き込まれていると思っていたんで

 すよ。でも今のVTRでは超普通の人たちなんです。普通の人たちが、

 日本の外交大丈夫なのかとか、本当に軍隊とか、今の位置づけで

 いいのかと真剣に考えはじめているんですよね。

 この漠然とした不安に対して、保守の人たちっは明確な回答を

 持っているんです、改憲とか、国軍を作って重武装していこうとか

 僕は個人的には、今の自民党の改憲案でいいとは思わないし、そん

 なタカ派政策で大丈夫なのと結構怖いんですよ。でもね、それに

 対するリベラの人とかは、処方箋を持っていないんですよ。

 その差がね、今の世論調査に出ているんですよ。”

・・・・半藤さん いかがですか?

 半藤さん

  ”私もそう思っているんですよ。私たち処方箋が出せないから

  駄目だと思っているんですよ。だけれど、この処方箋はそう

  簡単に出せるものじゃあないんです。今の原発の話がありました

  けど、私たち民衆も海岸線に住んでいるし、原発が海岸線に

  54基もあるんです。これが狙われたらどうするんですか、

  放射能が出てきますよ。”


・・・ここで一つデータをご覧いただこうと思うんですが、日中

  両国で、お互いの国をどう思っているか、最近行われた調査で

  日中双方とも、9割の人が、お互い相手をを良くないと思って

  いるんです。


    (つづく)



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戦後68年ニッポンの平和

2013-08-18 19:34:44 | 戦争体験
NHKテレビ NHKスペシャルシリーズ

”戦後68年”ニッポンの平和を考えるよりの抜粋


半藤一利さん〔作家 昭和史に関する作品を多く発表)

 ”私は、昭和20年空襲にあい、死にかけたが何とか

 生き返ったのですが、83歳迄よく生きてきたなあと

 思っています。”

宇野常寛さん

 〔評論家 政治と文化など幅広い評論活動を行う)

”僕の父親は自衛官だったのですが、全国あちこち転勤

 していたのですが、比較的、僕は平和とか戦争の問題

 について考えることが多かったのですよ。

 でも、今のVTRを見ますと、僕が小学生の頃から

 大分空気が違っていますよね。自衛官の息子でもないと

 あまり考えにくいんですよね。クラスで平和とかについ

 て一生懸命議論しようみたいなこととか、道徳のビデオを

 見ると、皆しらけるのですよ。でも、今、ビデオを見る

 と決してそんなことがなくて、冷戦の頃よりも軍事とか

 防衛とか外交についてみんなで考えていこうという空気

 ができているじゃないかと・・・。”


岡本行夫さん 


 〔マサチューセッツ工科大学シニアフェロー、元外交官)

 ”私は実は終戦直後の生まれなんですね。5人に4人とか

  いう戦後生まれの先頭なんですね。 この68年間日本

  を見ていまして、貧困から立ち上がって復興、繁栄と

  なってきたんですね、終戦記念日は時と共に、だんだん

  薄れて歴史と共に埋没していくのかと思ったら、逆に

  今日的意義がますます問われるようになってきています。

  それは今日の日本がおかれている状況というものが戦後、

  いまだかつてないくらい深刻な状況になってきたのでは

  ないかと・・・。”

 男性アナウンサー

  ”戦後68年の終戦の日、日本の平和はどうなるんだろう

  かという漠たる不安が漂っていますよね。”

 女性アナウンサー

  ”日本にとりましては状況は大きく変化しています。

   それにともなって私たち日本人の意識も変わってきて

   います。尖閣諸島の南150キロ、日本の最も西にある

   与那国島、今回行われた町長選挙で陸上自衛隊の配備

   計画をめぐって島を二分する激しい戦いが行われました。

   国もその選挙の行方に注目していました。

 菅官房長官

  ”南西諸島の防衛に万全を期するために、自衛隊の与那国

   配備というものは私たちは必要だという風に考えており

   ます。”

 

  島の漁業関係者の間では自衛隊の配備を望む声が高まって

  います。

  漁業者
  
  ”尖閣に行っている仲間がすごいっていってましたね。

  日本の漁船を見ると追い掛け回してくるって。普通の国

  だったら、国境には、軍隊がバーッと守っているでしょう。

  警察官二人しかいないって。”

  一方自衛隊の配備に反対しているのは、女性や高齢者です。

  ”沖縄戦のとき、アメリカ軍が上陸してこなかったのは日本

  の基地が与那国島になかったからと考えているんです。

  基地があると火種をつくちゃうんですね。基地があること

  が安心じゃないのですよ。基地があって、ぎりぎりでにら

  みあっているという事自体がとても危険だと思う。”


  当選したのは、自衛隊の配備を訴えた現職の町長。

  住民の理解を得ながら計画をすすめていくという。



 (つづく)

戦争犯罪人

2013-08-16 06:06:23 | 最近のできごと
前回の終戦記念日の私のブログの投稿に対して

ばんたかさんとついへいじさんから、おばあちゃんは

間違っているとのご指摘を受けましたが、私はそうは思って

おりませんので、此処に、私見を述べさせていただきます。


私が言っているのは、A級戦犯のことです。

彼らは昭和天皇がいろいろ大御心をいためられて 戦争に

突入しないように御下問があったにも関わらず、深く考え

もせず、いい加減なお答えをして、国を戦争へと導いて

しまったのですから、責任は重大だと思います。

当時、私の祖父は貿易をしていましたので、アメリカの力

を知っていたので、戦争に勝てるはずがないと言ってい

ました。

それは一つには軍事費を国の歳費の3割からどんどん増や

していって、戦前は9割も軍事費に使い国民の生活のためには

何の政策もなく、大蔵省も軍のためとなると、予算はいいなり

だったそうで、軍はそれをいいことに軍備のために、お金を

どんどん使いましたし、陸海軍の高級幹部のための設備は

すばらしいものをつくりました。〔これは戦争中にもそういう

特別な贅沢を極めたクラブがありました。)

そういう風であったのに、昭和天皇から、戦争突入していいのか

と御下問があった際に、今更、何の準備もできていない、勝ち目

はないとはお答えできなかったのです。

誰かが言ってくれるだろうという人たちばかりで、再度の陛下の

御下問にもちゃんとお答えはしていなかったのです。

陛下がご信頼されていた山本五十六元帥でも、仕方がないので、

2年間はもちますとお答えになっていたそうです。陸軍も海軍も

政治家もそんな風だったようです。

私たち庶民が食べるものに困っていた戦争中も軍の高級幹部たちは

豊かなお暮らし、一般の兵士たちも国民よりはいい物を食べていた

のです。 横浜大空襲の後、父の部隊を尋ねていったときにも、

父が、お弁当を持っていけなかった私たちに、この子達に何か食べ

させてやってくれと、下士官に頼んでくれたのですが、大麦が少し

しか入っていないおいしい大きなお結びと冷凍のみかんやサツマイモ

をいただきましたが、そのおいしかったことこんな贅沢な食事を

しているのかと驚きました。私たちの食事はまずい農林何号とか

言うサツマイモ一個とかその蔓まで食べたり、海草めんとかいう真っ

黒い、海草の粉にうどん粉少々を混ぜた味のない、ぱさぱさした

食べ物で、お出しなどは全くなかったし調味料もあまりない時代

ご飯ではなくいろいろ雑穀の混じったお雑炊でしたし、お弁当を

持っていくこともできなかったのです。


気の毒だったのは、外国へ出兵させられていた兵士たちです。

食べ物の補給が追いつかず、本当に栄養失調で脚気になったり、動け

なくなったりしていたようです。

戦後、戦争犯罪人として収監されていた人々も段々釈放され、講和条約

が成立した後、日本の国内では、戦争犯罪人を名誉回復させて、

遺族年金まで支給するようになったのです。 国を戦争へ追いやった人

たちの名誉をどうして回復させたのか私にはわかりません。

たとえ法律的に回復させたといっても、その責任がなくなったわけでは

ないのです。そしてそのA級戦犯の遺族まで国から年金を支給されている

とか。長年にわたって私たちの血税を使っているのです。

私は戦争で、焼夷弾、焼夷爆弾、機銃掃射を受けたり、家も焼かれまし

たし大事な勉強道具もすっかりなくしましたが、それでも国から一銭

も補償されたことはありませんけれど、それに追い込んでいかれた高級

軍人が何の責任も取らず、その後家族が優遇されていたのですから不公平

だといわざるを得ません。戦争で家や家族を失って孤児になったお子さん

たちのご苦労は大変なものでした、私の家にも何かくれないかと物貰いに

きていました。孤児収容所はできましたが、其れで十分な待遇を受け

たとはいえません。

私は戦争に巻き込まれた方々には(日本人だけでなく)本当にお気の毒

というか申し訳ないと言う思いで一杯です。

皆さんはどう思われますか?




終戦記念日

2013-08-15 14:38:42 | 戦争体験
終戦からもう68年たったとか。大体終戦ってなんでしょうか?

敗戦記念日というべきだと、我々老人の間では言っています。

近頃、近隣の国々の方々から、日本は歴史認識が浅いという指摘

がありますが、その通りではないかと思っております。

大体日本人は何にでも真綿でくるんだ様な口調で、あまり相手を

糾弾してはいけないような風潮が、こういうところにも影響して

いるのかもしれません。

今日問題になっている総理大臣や大臣方の靖国神社参拝にしたって、

靖国神社に戦犯が一緒に合祀されているから、余計おかしくなって

いるのでしょう。そういうことを外国から言われてから、

もう何年か何十年か、それについて、何の手立てもされていないの

です。

こんなことはよその国では起きないのではないでしょうか?

戦犯とはどういうものなのか、もう一度しっかり検討してみる必要

があります。

昭和天皇はお優しく思慮深い方のように私は思っておりますが、

天皇のご教育係の考え方が間違っていたのではないかと思います。

一番上のお方が、何か物を言えば、何か間違ってしまった人に、

責任問題が出てくる。だから、天皇にはストレートに物を言わない

ように教育しようという目論見があったようです。

だから、昭和天皇は日中戦争になりそうになったとき、又太平洋戦争

の前にも随分大御心をなやまされて、ご心配になられて何度も陛下は

大丈夫かとご下問になられたり、もう一度再考せよと仰せられたにも

かかわらず、時の政府の高官たちは、誰しも心の中ではこれは危ない

と思いながらも、勝てないといえば、それまで国の予算の大きな部分

を占めた軍備を認めた大蔵省も、それを使った、陸海軍の首脳部の

責任問題にもなりますので、絶対勝てないと思いながらも、みんな

誰か言ってくれるだろうと、無責任を決め込でいたのですから、

明らかに戦争に持っていった責任があるはずですが、

その人たちを68年間も神様として合祀しているなんて、とてもおかし

なことではないのでしょうか。戦争で亡くなられた兵士たちのご家族の

方々は、皆様の大事な大事なだんな様や息子さん、ご兄弟を戦争で失う

原因をを作った方々と一緒に大事な方々が合祀されていることに、全く

違和感をお持ちになられないのでしょうか?

私は不思議でなりません。

戦犯になってしまわれた方のうち、間違ってそういう風にされてしまわれ

た方々もあるそうで、よくよくお考えになって合祀していいかどうかお決

めください。