今、私は感動してどうしても皆さんに聞いていただきたくて PC
の前に坐りました。今朝のNHKテレビ生活ホットモーニングをご覧
になられましたか? 私はご覧になれなかった皆様にこのお話を
お伝えしたくてむづむづしているところです。
今朝は料理家辰巳芳子先生〔84歳)の主にスープにまつわるお
話とこれまでの先生の過ぎこし方や、お母さまの料理家辰巳浜子
先生の何にでも細やかな愛情を注がれたすばらしいお話でしたが
、感激で涙、涙です。
以前からお母さまの辰巳浜子先生のテレビも拝見していました
が、ご長女の芳子さんに子供の頃から色々細かく手ほどきをされ
ていたとは、存じませんでした。それに芳子さんがお若い頃、
15年間も、結核で療養されておられたと言うことでしたが、
お母さまのお料理で命が助かったのではないかと思いました。
あの頃は結核で亡くなる方がとても多かったのです。
お料理の材料は勿論すべての機材のお取り扱いもすばらしかった
ようでした。
お野菜の扱い方にも心がこもっていたようで、サラダにする
レタスは、其の前の食事の後片付けが済んだら、大きい入れ物に
水をたっぷり張って其の中にレタスをそのまま入れて,静かに上
から押して水の中に浸しておく。そうすればレタスに疵がつか
ないで綺麗に汚れを落とせる。もしレタスに疵がついていれば
疵からサラダドレシングの酸味だけが取り込まれてしまうので
美味しくなくなるのだそうです。
先生はお宅のお庭に色々とお野菜やら果物を作っておられて、
風土とともに暮すことの大切さを考えておられると言うこと
でした。
先生の鎌倉のお宅には遠くからお医者さんや看護士の方達が
スープの作り方を勉強に来られているそうでしたが、それ迄
点滴ばかりでお料理を一切口にできなかった方たちに提供さ
れて、ご病人たちはとても満足そうだったのが印象に残りま
した。
私も何回もスープの作り方を練習して何方かに差し上げた
いと思いましたが、ふと、私がいただく番かも知れないと思
って思わず苦笑してしまいました(笑い)
先生の大事にしておられる言葉は世阿弥の
"強き けいこ もの数を つくせよ”だそうで、これは
手足を使って十分練習したものでないと、きちんと体得
できないと言うことだそうで、先生は8年間もお父様の
介護をなさっている間に色々のスープをご研究になった
のだとお話しされましたが、本当に心を動かされました。
今日の番組の中で作っておられた玄米スープを書かせて
いただきます。このスープは一日5杯を目標に飲まれる
といいのだとか。便通をよくするそうです。
材料 玄米は80グラム(1/2カップ)
昆布(必ず出し昆布)5センチ角2,3枚
梅干し 一個
水 5カップ
この量は8人から10人が、お一人一日5回飲める分量
だそうですが、お米は洗って笊に上げて6時間その
まま置いて、水気を吸わせておくのですが、それを
少し深めの厚でのお鍋に入れて、火加減は例えば10
のものなら5より少し強めにして玄米を少し脹らま
せる。(やや弱火)
いい加減にかき混ぜずに、呼吸に合わせて、へらを
端から前後に動かして、それを少しづつ左から右へ
と言う風にゆっくりと静かに動かして行くことが大
事で、ぴちぴちいって、お米が少し膨らんだかなと
言うくらいになったら火を3ぐらいに落として(ごく
弱火)20分から30分ぐらい、色が小麦色になるまで
続けるので、できればここまでを何回分かを纏めて
作ってビンにでも詰めておくといいらしい。
お鍋ではなくホーローのポットに炒った玄米1/2
カップと梅干一個、出し昆布2,3枚をいれ、水5
カップを加えて火にかける〔注ぎ口の下の方が底の
方についているものは沸騰した際に吹きこぼれやす
いので、少し上の方についていている物がよく、
ポットだとカップに注ぐ際に玄米がポット(薬缶)
に残るので注ぎやすいそうである。
先生がお使いのものはほぼ三角錐に近い形のしゃれた
ホーローのお薬缶でした。 30分ぐらいことこと煮て
其のスープの玄米に少しお味が残っているようなら十分
に玄米の成分を抽出していないと言うことだからもう少
しお味がなくなる迄煮るようにする方がよく、スープを
取った残りの玄米はお出汁で煮ていただける)