奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2885)

2024-08-31 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「白道と黄道」について。----------

“黄道(こうどう)”を知る人は多いが/“白道(はくどう)”を知る人は少ないかも知れない。---------

天動説の宇宙観を表すのに便利なものとして天球儀なるものがある。地球の自転軸の周りを全宇宙の星々が360度びっしりと/鏤(ちりば)められているのだ。有名な星座も一目瞭然となる。しかし/恒星は不動の場所を占めるが/惑星と太陽と月は特別の動きを示す。----------

中でも太陽と月は特異な軌跡を持つ道を進むように見える。それが太陽の場合は“黄道”、月の場合は“白道”として、天球儀に造り込まれ/設置されている。---------

黄道とは/天球上における/太陽の見掛け上の通り道(大円)を云う。白道とは/天球上における月の見掛け上の通り道(大円)のこと。-----------

地動説が当たり前の現代では/地球儀なら子どもでも持っているので有り触れているのだが/天球儀となると/小学校の理科室に行かねば/実物にお目に掛かれないようだ。---------

人間が宇宙を認識する際に/住んでいる地球上の緯度経度地点に立ち/其処の接平面上で東西南北を確かめ/丸い地球でありながら地球中心に向かう重力方向に上下軸を持って/平らな土地を体感し闊歩(かっぽ)しているのだ。----------

太陽や月が当該接平面の東の端から登り/6時間後に南天で南中し/更に6時間後には西の端に沈むのを/私たちは日々目にしている。天文学の教える深遠な宇宙の姿を教科書で知っているが/光学望遠鏡で観る夜空は今でも天球儀と黄道&白道の表す世界に過ぎない。----------

天球儀を巨大化したプラネタリウム(ドーム天井の局面スクリーンに/投影機から発した光を使って/星の運行を再現する装置)は/科学好きの子どもたちに人気の施設であることに変わりない。

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