奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その609)

2018-04-25 08:15:00 | 奈良・不比等
「子どもの病気・常識のウソ(松永正訓著・中公新書ラクレ2017刊)」を読んだ。松永正訓(まつながただし1961生れ)氏は、千葉大学(医学部)卒で、小児外科医である。2006年より「松永クリニック(小児科・小児外科)」院長を務めている。-----
「子どもの病気・常識のウソ」は7部構成で次の通り。「医療の基本のウソ」「風邪にまつわるウソ」「感染症のウソ」「アレルギー疾患のウソ」「お腹の病気のウソ」「パンツの中のウソ」「まだまだあるウソ」となっている。-----
風邪に有効な薬はほとんどない:風邪とは喉(のど)・鼻の粘膜にウィルスが炎症を起こしているのですから、風邪を治すためにはウィルスを殺す必要があります。ですが残念ながらそういう薬は存在しません。人類は風邪ウィルスを退治できないのです。風邪がひどくならないうちにクリニックを受診すれば、早く風邪が治ると思っている人が多いでしょう。これは残念ながらウソです。------
あとがきには「子どもの病気・常識のウソ」の執筆動機が書かれています。クリニックのクライアントにアンケートすると医師から聞きたい話として、「どういう症状があった場合に受診したらいいかタイミングを知りたい」と「ネット情報をどこまで信用していいか教えてほしい」があったとのこと。前者は前著「子どもの危険な病気のサインが分かる本(松永正訓著・講談社2016刊)」で書き、後者が今回の「子どもの病気・常識のウソ」であると。-----
小児科の守備範囲の広さを窺わせる処であり、がんの治療法にしても成人と小児では相当に異なるようだ。核家族が普通の現代に在(あ)ってみれば、祖父母の子育て経験を聴く機会もないのだから、この「子どもの病気・常識のウソ」などの本を座右に置くことは気の休めにはなるだろうと思った。
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