奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その608)

2018-04-24 08:15:00 | 奈良・不比等
「弁護士の格差(秋山謙一郎著・2018刊)」を読んだ。秋山謙一郎(あきやまけんいちろう1971生れ)氏は、創価大学大学院(教育学)修了で、フリージャーナリスト・作家として活躍している。-----
「弁護士の格差」の章立ては次のとおりである。「弁護士が教える弁護士の探し方と選び方」「弁護士の経済格差」「旧司法試験組VS新司法試験組~その格差とは」「弁護士の意識格差」----
1999年以降行われた司法制度改革により、弁護士の人数が今や3万7千人に及んでいる。嘗てはプラチナ資格と云われた「弁護士」であるが、苦労して取得した資格であるにも拘らず今や「司法書士」との差が狭まってしまっていると云う。------
依頼される事件が増えない中で、弁護士余りの状況となり、年収・400万円以下の弁護士が目立って来ていると云う。廃業をする人までいるそうである。「弁護士の格差」の著者である秋山謙一郎氏は司法制度改革の狙いが何であったかについては解説せずに若手弁護士の置かれた惨状を克明に描いている。理系と違って文型のこうした法律士業は過剰になれば食べて行けないのは誰にでも理解できるところだ。では一体何のために弁護士をこのような窮状に追い込む制度改革が為されたのだろうか。社会制度の内、業界を保護するために一定数の上限を設けている分野は数多く残されていると思うが、規制緩和・制度改革して参入自由度を上げても更に活発に発展していく分野と、共倒れ・共食いになる分野がある。弁護士はその一つなのだと思った。文系の資格業界は法律に守られてこそ食べて行けるのだろう。理系は資格を取った処で、そのような「美味しい職業」には有り付けない。
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