三井記念美術館で開催中の「春信一番 写楽二番」と題する企画展を見に行きました。この企画展は、アメリカ・フィラデルフィア美術館が所蔵する4000点以上の浮世絵コレクションから150点の名品を厳選し、日本で初めて紹介するものということです。
最初は、墨板だけで摺られた「墨摺(すみずり)」であったものが、筆によって彩色する「丹絵(たんえ)」や「紅絵(べにえ)」、「漆絵(うるしえ)」を経て、板で着色する「紅摺絵(べにずりえ)」に至り、さらに木版多色摺による「錦絵」に発展していく過程を、個々の作品を見ながら辿ることができました。
春信一番 写楽二番というのが企画展のタイトルでしたが、春信と写楽に偏らず、鳥居清信、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重らの作品が幅広く展示されていました。
それと上方の浮世絵も紹介されています。
私としては、やはり浮世絵全盛期にあたる鳥居清長の八頭身美人を中心とした作品がいいように思われました。