Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

今年のお盆は読書三昧

2024年08月17日 | 

母の初盆は昨年済ませたし、今月末にまた帰省しなければならないこともあって、今年のお盆はマンションでノンビリしています。
地震は来るわ、台風は来るわでなんとも落ち着きませんが、なんと楽なこと!
最強と言われた台風は、事前に大騒ぎした割には、この辺りはおとなしく通過してれたようだし。
ここ数日間で読んだ本。

「パッキパキ北京」 綿矢りさ
単身赴任中の夫から一緒に暮らそうと請われ、愛犬を抱いて嫌々コロナ過の北京に行く「私」。元銀座ホステス、36歳の現役ギャルは、夫からせしめたブランド品を身に着け、喧騒の北京の街を好奇心丸出しで今日も歩く。
「蹴りたい背中」で世間をアッと言わせた著者が、中国滞在経験とその観察力で書き上げた綿矢ワールド。

「マイストーリー」 林真理子
自費出版専門の出版社の編集者である太田は、人生を本にしたいという様々な人々の依頼に応対する。
芥川賞作家の娘を持つ母は、良妻賢母の顔の下にかつて娘の担当編集者と性的関係を結ぶという過去を持っていた。
死んだ夫の人生を本として残したいという若い未亡人は、知られては困る過去と飽くなき野望を持っていた。
真理子女史の、ここまで言うか?という、女性に対する意地悪目線炸裂の本です。

「がん闘病日記」 森永卓郎
「来春のサクラが咲くのを見ることはできないと思いますよ」医師からそう告げられたのは、2023年11月8日のことだった。余命4ヶ月の通告。
満身の闘病ドキュメントですが、自分の人生の終わらせ方を何処か醒めた目で見ているようで、余命宣告の様子、抗癌剤の選択、がん保険のことなど、詳細が分かって面白い。
ちなみに、余命宣告から10ヶ月ほどたった最近、8月14日も、著者はまだお元気でいらっしゃるようです。

「板上に咲く」原田マハ
「ワぁ、ゴッホになるッ!」1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。
しかし、美術学校にも行けず、画材を買うお金もなく、弱視も酷い彼は、展覧会に出品するも落選し続ける日々。
”もじゃもじゃに波打つ長髪、分厚いレンズの黒縁眼鏡。つんつるてんの紺絣の着物、裸足に下駄履き。腰には縄で魚籠をくくり付け、弓矢のように絵筆が何本も突き刺さっている”そんな棟方が挫折を乗り越えて辿り着いた木版画、どうやってそれで世の中に認められ、「世界の棟方」と言われるまでになったのか?
赤貧の時代から彼を支え続けた妻の目線から書かれた、愛に満ちた本です。

コメント (12)
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