Zooey's Diary

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ロシア旅行⑤エカテリーナ宮殿

2017年08月15日 | ロシア旅行2017


サンクトペテルブルク2日目。
ピョートル大帝の娘、女帝エリザベータによって造られたエカテリーナ宮殿。
この名前は、エリザベータの母、エカテリーナ1世に因んでつけられたと言いますが
何といっても有名なのは、女帝と呼ばれるエカテリーナ2世。



1980年に欧州でベストセラーになったというアンリ・トロワイヤの「女帝エカテリーナ」は
久しぶりに引っ張り出したら、上下2段のごく細かい字で450ページ、読みにくいこと甚だしい.
ごく簡単に記すと、ドイツの貧乏貴族の娘ゾフィが母皇エリザベータに見初められ、
ピョートル大帝の孫、ピョートル3世と結婚するが、この夫、精神的にも肉体的にも子供のまま。
二人は結婚当初から仲が悪く、何年たっても初夜は訪れない。
並々ならぬ野望を持ったゾフィは、とっとと夫を見限り、ロシア語をものにし、
ロシア国教に改宗し、政治哲学を勉強し、名前もエカテリーナと改める。
愛人との間に子供を作り、結局クーデターを起こして夫を葬り去り、自らが女帝となる。



”私は結婚した当初から、彼について冷静な判断を下してしまっていた。
私は自分にこう言い聞かせた「もしおまえがあの人を愛すれば、
おまえは地上でもっとも不仕合せな女になってしまうだろう。
おまえ自身の性格からして、おまえが見返りを期待しない筈がない。
エカテリーナよ、まず自分自身のためを考えるべきだ”(「女帝エカテリーナ」より)



エカテリーナは小柄で顎がとがっていて、少女時代は自分の容貌に劣等感を持っていたといい、
肖像画を見ても決して美人ではありません。
しかしその才覚でもって、30年余も女帝として君臨し、あまたの愛人を侍らせたのだそうです。
自分の孫からも「王冠を冠った娼婦」と呼ばれるほど。
中野京子によると最新の研究では、その愛人の数は生涯で21人だったと。

その豪華絢爛たるエカテリーナ宮殿。
有名な「琥珀の間」は撮影禁止だったのだけど、あまりに素晴らしかったのでこれはネットから。
ここの琥珀は、第二次大戦中ナチスによってすべて持ち去られたのだそうですが
24年の歳月をかけて、2003年に復元されたのだそうです。
6トンの琥珀が使われているというこの部屋、壁がすべて琥珀!眩いばかりでした。


(琥珀の間・ネットから)

ところでこの旅行中、私はリュックにも肩掛けにもなるというA5版ほどの大きさの
バッグを使っていたのですが、この宮殿に入る時、荷物チェックで拒否されてしまいました。
ここはリュックは駄目だというので、片方の肩にかけ、しっかり手で押さえていたのに。
ローカルガイドのガリーナさんが貸してくれたナイロンのエコバッグに入れて
なんとか許されたのですが、見ると、もっと大きいリュックでも許されている人もいる。
なんで?と訊くと
ガリーナさん曰く「ロシアの規則はワガママですから」。

参考にさせて頂いた本
「女帝エカテリーナ」アンリ・トロワイヤ
「名画で読み解くロマノフ家12の物語」中野京子
コメント (4)
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