ちょっとユニークな付録が付く大人の科学と云う雑誌があります。ご存知の方も多いかと。
付録の「カエデ ドローン」なるもに興味を覚え、電子工作もネタ切れのこともあり、ついつい購入してしまいました。
普通のドローンは4個のプロペラがついています。
この「カエデ ドローン」はメインモータ、舵用モータ、翼(羽)から構成されています。
カエデ、文字どおり、カエデの種子の羽の付いた形に似ている、と云うよりは、カエデのタネがひらひらと風に乗って飛んでいくことが着想の原点の様です。タネの飛翔をみて製作者は一枚の羽でも飛ぶのでは無いかと考えたようです。
これが、翼で形はカエデの種の羽のような形です。発砲ポリプレン(重さ2g)で出来ています。普通の発砲スチロールよりは硬くて丈夫で、少々ぶつかっても欠けたりはしません。羽にはヒネリがつけられています。
「カエデ ドローン」は非常に軽く、たった12gです。
これはリモコンで赤外線を使っています。左が電源SW、真ん中がスロットル レバー、右が方向コントローラで単4電池4個を使います。この電池はカエデ ドローンのリチウム ポリマー電池の充電に使います。
これはメイン モータ。このモータがカエデの羽を回転させています。こんな小さなプロペラですが、浮上する時はかなりの風量を出しています。機体の上昇に使われています。
これは舵用モータで方向を変えます。リモコンの方向コントローラで制御します。上昇時は回転していません。方向を変えるときのみ廻るようです。
翼の裏側です。羽の中心が(画像右上)が回転軸になりこの軸の中に3.7V、80mah、重さ2.5gの電池と基板(赤外線受光器)が入っています。電源スイッチも付いています。
この部分です、充電のケーブルがささった状態です。
充電はこんな風にします。リモコンの電源を入れると緑のLEDが点灯、充電完了時に消灯します。(30分でオートオフになり役60%充電されると書いてあります、2回充電すれば満充電になるそうです。
「飛ばせ方」
飛行体を飛ばすには、やはり広いスペースが必要です。平らの所にドローンを置き、スロットルレバーを徐々に上げていきます。
翼が回転を始めますので、そのまま、更に回転を上げます。翼の形が上にしなる様になり、モータの回転音が大きくなり(空気を切る音もあります)機体が浮き上がります。ちょっと浮き上がったら、回転を落とし着地させます。
これを繰り返して上昇の操作のコツを覚えます。
慣れてくると簡単に浮上させることが出来ますが、狭いところでは、方向を変えて飛ばすのは難しいです、と云うのは直ぐに周りのものに
ぶつかってしまうからです。
それと、赤外線での制御ですので、制御信号がうまく伝送できないことがあります。受光側のセンサーは常に回転しています。
上昇しすぎて、天井にぶつかると、浮力が一気に落ち墜落します。この時、スロットルレバーを上げても制御不能です。
赤外線の受光が上手くいっているときは、ドローンの緑のLEDが点滅しています。5m位の範囲では制御可能とありますが、実際はもっと狭い印象です。
と云うのは、飛行中は制御に神経を奪われ、LEDの点滅を見ている暇が有りません。高度が自分の背丈より高くなるとLEDの点滅は見えません。
コツはホバリング状態で、方向を変えることです。(緑のLEDの点滅を監視しながら)
平らなものが無い時は、コーヒの広口ビン(空き瓶)があればこの上に、「カエデ ドローン」を載せるとうまく上昇させることが出来ます。
気をつける事は、人にぶつけないことです。高速回転しているメインモータのプロペラが当たると意外と痛いのです。
スペアとしてメインモータ用プロペラと舵用モータのプロペラが付いています。翼は軽いしぶつかっても壊れることは少なそうです。
目の高さくらいで飛ばすのが一番だと感じました。
こう云ったものを自作するのは、難しいですね。まず、メカニカルな加工や、部品が手に入りません。プログラム作りも大変そうです。
でもこのユニークな「カエデ ドローン」を付録にしてそれなりに再現性がありますので、すごいものです。付録として纏め上げるのは大変だった様ですが。
この「カエデ ドローン」は以前、TVで(何かのイヴェントで)試作段階の物を紹介していました。この時は、まだ、制御が上手くいっていなかった様でしたが。
因みにお値段は¥3,980です。ちょっと、飛ばしてみるには、そんなに高くもないのでは、、、と、思います。