LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

6月東京ミーティングの報告

2020年06月21日 | Weblog

 東京の緊急事態宣言が明け、早々の6月7日(日)、巷間では東京アラートの只中、ミーティング開催を決行しました。コロナ感染者数がなかなか減らない中での開催は如何なものか、世話役としては悩みどころでしたが、自粛期間中の電話相談に切迫感も有り、相談先を求めている方もあろうかと開催を決めました。
 勿論、予防対策は万全に、定員は通常の半数、検温、マスク着用で臨みました。

 さて、当日のテーマはトランスジェンダー。しかも百人いれば百通りに分かれると言われるXジェンダーが話題の中心となりました。


 最近の傾向として、幼少期から性別違和を訴える子ども達が増えています。その背景にあるのは、メディア等でLGBTが取り上げられることが増え、社会的認知度も増し、若い親御さん達の理解が進んできたことがあると思います。これが更に思春期に入ると、性自認、性指向の違和感はますます強まり、子ども達は混沌と葛藤の渦に巻き込まれていきます。その中からある子どもはトランスジェンダー、あるいはXジェンダーではないかと自問自答が始まります。(もちろん同性愛で悩む子どもも、自分のセクシュアリティがわからず不安に陥る子どももいます)
 従来、男女二元論が当然、男は男らしく、女は女らしくという教育がなされていた時代は、セクシャリティで悩むこと自体あり得ないこととされ、実際に悩んでいる当事者は誰にも言えず苦しんできました。今やその枷は徐々に薄れ、悩める子ども達はネットで情報を得、自分自身の答えを見つけることができるようになったのは喜ばしいことです。
 ところが、中高生以上の親世代にはXジェンダーの認知はまだまだです。トランスジェンダーのFTMやMTFは男女二元論で理解することができますが、Xジェンダーはそうはいかない。男でも女でもないという無性、男でも女でもあるという両性、他に中性、流動性もあり、男女二元論で生きてきた親世代には理解しがたいものがあります。理解を超えて、そのまま受容するしかない。この理解の壁を、子どもを愛する親心で乗り越えられるといいのですが・・・

 最近は講演会への参加者に、男性然、女性然としながら「長年、性別の違和感で悩んできました」と仰る方が見受けられるようになってきました。潜在的に性別違和の方は多いのではないかという印象です。そういう方々にとっては、Xジェンダーというカテゴリーが現れたのは、自分自身を受け入れる良い兆候と言えるでしょう。

 けれども、依然としてセクシュアリティにおける親子の壁はかなり大きい。それを乗り越えられるのは親子の情しかないのでしょうか。今や社会全体の価値観の変換が求められていると思います。                    M


FTM Female to Male  トランスジェンダー男性
MTF  Male to Female トランスジェンダー女性

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