アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

仙巌園と開聞岳

2017年05月11日 | アーバンライフ

過日の「列島縦断かっ跳び新幹線の旅」。
「かっ跳び」のはずが、拙稿ではようやく鹿児島・指宿(いぶすき)に到着です。

ツアー5日目。広島を午前9時ごろ発ったのに、昼前には鹿児島中央駅に降り立ちました。そして、タクシーを連ねて「仙巌園」へ。

そこで昼食をとり、園内の見学です。
先ず、江戸末期、島津藩が独自に開発した鉄を溶かす反射炉と、これにより鋳造された大砲を見学。西洋に人を派遣して技術を習得させ、藩独自に生産した言いますから驚きです。

園内は、ちょうど新緑の季節を迎えていて、周囲の鬱蒼とした森も園内の木々もつややかな緑一色でした。

また、園内には、藩主の別邸だった「御殿」が残っていて、内部を見学することが出来ました。これは中庭の様子。

縁先からは、桜島を望むことができます。

この日は、さらに在来線で「指宿(いぶすき)」へ移動。一泊した後、翌朝、JR最南端の駅「西大山駅」へと向かいました。

バックに見えるのは、日本百名山にも数えられる「開聞岳」です。

こうして、北国を後にした「列島縦断・・・」も、最南端の駅に到着することができました。
また、うれしかったのは、枕崎在住の友人ご夫妻が、指宿まで小生らをお訪ね下さり、10数年ぶりにお会いできたことでした。

コメント

ノリ弁

2017年05月10日 | アーバンライフ

一昨日の衆院予算委員会での質疑で、またまた「ノリ弁」資料が出た。

これは、民進党の福島議員が(森友問題で)財務省が出して来た資料として紹介したもの。

つまり、森友学園が「安倍晋三記念小学院」の設立趣意書を国有地払下げを求める際の資料として(近畿)財務局へ提出したものだが、要は、「安倍晋三・・・」を隠したいがために、資料の表題まで墨塗りして出したというオソマツ。

一方、改憲論議にしても、「読売新聞に(全部書いてあるから)熟読せよ」との答弁で、議場が騒然とする場面も。一強のおごり極まれりの体だ。

こんな人物がトップにいる国を嘆かずにはいられない。

コメント

ドストエフスキー著・亀山郁夫訳「罪と罰」

2017年05月09日 | 読書三昧

過日の「旅」の友として携行し、このほど全巻を読み終えた。文庫版3巻1,488頁。
先の島崎藤村の「夜明け前」に続く名作への挑戦である。

やはり、人類遺産的名作と言われる本の持つ力は偉大で、読了した今は、ただ陶然となっている。

つまり、そこには人間とは? 罪と罰とは? という根源的なテーマが横たわっていて、しかもそれらに対する確たる解答を持ちえないまま読了に至った。

主人公のインテリ青年は、何故、金貸しの老女と義理の妹とを惨殺する必要があったのか。
そして、単に道徳的な見地からだけでなく、種々の苦悶と彼をとりまく人間関係の中から自首するとの結論に至るのだが、なぜそう結論付けたのか。

訳者は、概ね次のように解説している。

「未来の社会を読み込むことのできる稀有の予言力をそなえたドストエフスキーが、その問題意識の中心に取り込もうとしたのは、人間の生命の営みは根本において不変であり、つねに同じ問題で苦しみ悩みつづける(ものであり)、加えて、1861年の農奴解放は、人々の心のなかに静かに息づいていた神との共生を破綻させ、「自由」というもうひとつの神を生み出してしまった。

この自由の幻想は、自分たちの欲望を実現するために、もっとも手っとりばやい手段である金の力への恐るべき妄想をグロテスクにはぐくみ、そして金の力は、それまで自分たちが安住することができたキリスト教の神の世界をも覆すにいたった(という時代認識の変化であった)」と。

全編を貫く心理描写の巧みさには感服しつつも、確たる答えを得ぬまま読了に至った不甲斐さに打ちのめされた。ただ、名作が持つ確たる生命力は実感できた。

コメント

記事ふたつ

2017年05月08日 | ドラミング

一昨日の新聞(朝日)オピニオン欄に載った記事ふたつが興味を引いた。

一つは読者の投書で、五輪や教育を改憲に利用するなというもの。


憲法を最も遵守する義務を負う現職の首相が(自党の総裁の立場とは言え)、時期を示して改憲を呼びかけるなどあってはならない。

そうした違和感を反映してか、同日の投稿川柳にもこれに関連した句が並んだ。
共感するところ大なので、以下ご紹介する。

コメント

桜が咲いた

2017年05月07日 | アーバンライフ

北国にも遅い春が来て、このところのバカ陽気にビックリした桜がそこここで満開となった。

当地(札幌郊外北広島市)には桜並木はないので、よくある「桜の下のジンギスカン」という風景は見られないのだが、個々の桜は方々にあって、今年も市のHPに案内が出ている。

これは、輪厚川緑地の桜。
JR千歳線沿いのサイクリングロードから撮ったが、まだ寝ぼけまなこの林をバックに浮き立つ桜が見事だ。


これは、広島公園の桜。隣のテニスコートでは練習に来た高校生が数人、何やら打ち合わせなどしていた。

これは、ツツジの仲間と思うが、明るい黄色が眩い。桜とその艶やかさを競うようにあちこちで咲いている。

この華やかさもこの時期だけのもので、来週末くらいには、今度は新緑に席を譲ることだろう。

コメント

大原美術館展Ⅱ

2017年05月06日 | ギャラリー

過日、北海道立近代美術館で「大原美術館展Ⅱ」を見た。

これは、2012年に開催された同展に続く企画で、1920~30年にパリにあこがれた邦人画家たちの作品を中心に、同館が所蔵する絵画(一部、陶器など)71点を展示している。

勿論、この時期、パリで活躍していたピカソやマティスなどの作品も2・3あって、(それらに魅せられた)邦人画家たちの想いに共感した。ご一覧をお勧めしたい。

 ・大原美術館展Ⅱ
 ・期間:2017年4月22日~6月11日
 ・時間:9:30~17:00
 ・場所:北海道立近代美術館
 ・料金:大人1,300円

蛇足:バーナード・リーチ氏の作品「楽焼走兎図大皿」を拝見できたのは何より幸いであった。

また、下記のような作品が印象に残った。

 ・児島虎次郎 「里の水車」
 ・ピカソ 「鳥籠」、「フランコの夢と嘘」(ゲルニカの原型)
 ・藤田 嗣治 「舞踏会の前」
 ・岸田劉生 「童女舞姿」など

コメント

88歳

2017年05月05日 | アーバンライフ

イヤ~、急に暑くなりましたね。
昨日の道内の最高気温は、北見市近郊の置戸町で31.2℃だった由。

夕方、散歩に出たら熱風が押し寄せてきて大変でした。日差しも強いので、できるだけ建物や立ち木の影を選んで歩くようにしました。

ところで、今回の旅行(「列島縦断・・・」)の参加者(7組14名)の内、最長老は88歳の男性でした。

このツアーの基となったJRの「フルムーンチケット」は、夫婦(や親子などのカップルで)88歳以上という条件があるのですが、この場合(年齢に限って言えば)一人でクリアしていることになります。

で、話題は、その88歳の紳士がとてもお若く元気だったことです。
確か、広島に泊まった翌朝だったと記憶しますが、JR広島駅で(博多へ向かう)新幹線を待っていた際、その方がやおら柔軟体操を始めたのです。

見ていると、身体がとても柔らかく、屈伸運動の際、両手の先がピタリと床に付いてしまうのです。

そこで、「お若いですね」と声をかけたら、「健康維持のため、毎日、柔軟体操と散歩を欠かさない」とおっしゃっていたので、なるほどと思いました。

小生も一応、毎朝ラジを体操をやり、夕方散歩もしていますが、上半身の屈伸運動で両手を床に付けるなどとても無理。せいぜい床上20cmくらいか。

ということで、今から10年余後、果たしてご紹介した紳士のように元気に旅行などできるだろうかと不安になりました。

コメント

古希を迎えた憲法

2017年05月04日 | ドラミング

昨日、札幌大通公園で札幌弁護士会主催の憲法施行70周年記念集会が行われ、約1,400人の市民が参加した。午前には、同じ大通り公園で「戦争をさせない北海道委員会」主催の集会も開かれた由。

小生ら夫婦もこれに参加し、上田文雄前札幌市長や精神科医香山リカさんらの話を聴き、その後札幌駅までパレードした。札幌大通り公園は、ちょうど桜が咲きだしていて、大勢の市民でにぎわっており、集会は恰好の宣伝の場となった。

お話をされる上田前札幌市長。香山さんも登壇した。

その後パレードへ。札幌駅近くでは、観光客の方も交え大勢の市民が見守っていた。

蛇足:備忘録的に、同弁護士会が集会にあてたメッセージを掲載しておきます。

施行70年の日本国憲法の価値を再確認し個人が尊重される社会の実現に取り組む宣言

本日、日本国憲法は、施行から70年を迎えました。

日本国憲法は、一人ひとりの個人が、かけがえのない存在であるという「個人の尊厳」を核心的価値としています(第13条)。日本国憲法は、個人の尊厳を保つため、国民主権、基本的人権の尊重を定め、さらに、恒久平和主義(前文・第9条)を誓っています。いかに政府でも、これら憲法の諸原則を侵した政治を行うことはできません(立憲主義)。

日本国憲法は、私たちの基本的人権の礎となりました。そして、施行から70年間、日本は恒久平和主義の誓いのもと、ただの一度も戦争や武力の行使により他国民を殺傷することがありませんでした。
しかし、今、日本国憲法は、最大の危機に直面しています。

2013年(平成25年)、特定秘密の保護に関する法律(特定秘密保護法)が、強行採決により成立し、2014年(平成26年)に施行されました。特定秘密保護法は、知る権利(憲法第21条第1項)をはじめとする基本的人権を侵害するものです。さらに、主権者である国民が必要な情報を知らされないこととなり、民主主義、ひいては国民主権原理に対する脅威となるものです。

2015年(平成27年)には、同じく強行採決により平和安全法制整備法及び国際平和支援法(安保法制))成立しました。安保法制は、第9条により戦後一貫して認められないとされてきた集団的自衛権の行使を可能とするなど、第96条の改正手続によらずに第9条を改変したに等しく、立憲主義に反するものです。

2016年(平成28年)には、この安保法制に基づき南スーダンでの国連平和維持活動に派遣されている陸上自衛隊に「駆けつけ警護」の新任務が付与され、憲法違反状況の既成事実化が進められています。

そして、2017年(平成29年)現在、憲法改正の動き、とりわけ「緊急事態条項」の創設を目指す動きが具体化しています。この「緊急事態条項」は、戦争や内乱、大災害などの場合、国会の関与なしに政府が法律と同じ効力を持つ政令を出す仕組みですが、「緊急事態」の名の下に基本的人権が侵害される危険性が極めて高いことは、歴史が証明しています。

今まさに、国会に提出されているいわゆる共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正法案)も、権限が肥大した国家、警察による、監視杜会を招き、ひいては国政に自由に意見表明できなくなるなどといった問題があり、当会もその成立に強く反対しています。

一連の流れは、立憲主義をないがしろにし、日本国憲法の諸原則を侵すものであり、個人の尊厳が守られない社会を招来するものです。

当会は、かかる流れに抗して、日本国憲法の価値を護るための活動を展開してきました。直近においても、本年3月24日に共謀罪法案に反対する会長声明を発するとともに、同年4月5日に「STOP!共謀罪札幌市民集会」を開催しました。

当会は、日本国憲法施行70年の憲法記念日にあたり、日本国憲法の核心的価値が個人の尊厳にあることを再確認し、これからも、国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の諸原則を護り、立憲主義のもと個人が尊重される杜会の実現に取り組み続けていくことを宣言します。

2017年(平成29年)5月3日 札幌弁護士会会長 大川哲也

蛇足2:この集会の様子を伝える翌日の新聞(朝日)の記事。

コメント (2)

My Favorite Analog!~モーツァルト「グラン・パルティータ」

2017年05月03日 | この一枚

このところ、コレギウム・アウレウム(黄金の楽団)が演奏する古典交響曲などを聴き、録音している。

これは、同楽団によるモーツァルトのセレナード第10番 K.361「グラン・パルティータ」である。

この楽団は、ドイツ・キルヒハイムにあるフッガー城の「黄金の間」に本拠を置いて、楽曲が作曲された当時の演奏を忠実に再現すべく古楽器を用いたりしているのだが、時代を反映した優雅で柔らかな響きの演奏には、いつも感心させられる。

一方、このモーツァルトの「グランパルティータ」は、13管楽器のために作曲された7楽章からなる規模の大きなセレナードで、その主題の明確さや美しさ、変奏の巧みさで群を抜いている。

ご存じの方もおられると思うが、あの映画「アマデウス」の中で、サリエリがこの主題を称して「神の声」と(モーツアルトの才能に嫉妬しつつ)語る場面が印象的であった。

コメント

「9条」の力

2017年05月02日 | アーバンライフ

明日3日は、憲法施行70年の記念日。

先の大戦で、中国を始め近隣諸国の2,000万人と自国民320万人の尊い命と引き換えに獲得した平和憲法の下、この70年間、1人も殺し殺されることなく来たことを誇りに思う。

これは、各種のマスコミが実施した世論調査にもよく表れている。
ここでは、1日のしんぶん赤旗に掲載された記事をご紹介しよう。

こうした世論がある一方、安倍政権は、「機は熟した」との認識から憲法改悪に突き進む動きを見せており、決して油断できない。

それは、現下の「共謀罪」法案にも示されている。内心の自由までをも処罰の対象にする「共謀罪」など、現憲法下で許されるはずがない。必ず廃案に追い込もう。

蛇足:今朝の新聞(朝日)に掲載された憲法に対する世論調査から、改正の是非を訊いた結果をご参考までご紹介しよう。

これによると、改憲派(41%)は憲法を何故変えるのか、どこを変えたいのか絞り切れておらず、先ずは「改憲ありき」ということのようだ。

コメント