アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

またゾロ、自己責任論

2015年01月31日 | ドラミング
イスラム国による人質事件で、政府は、両者が消息を絶った当初からフォローして来たと言う。

それなら何故、首相の中東訪問で、人質を危険に晒すあのような大風呂敷を広げたのか、今もって理解できない。

一方、事件の解決が進まない中、またゾロ「自己責任論」が浮上しているという。

この点、昨日の新聞(朝日)に載った若者の投書にはなるほどと思った。



そこに「目をそむけてはいけない事実」があっても、それを伝える人がいなければ、私たちは知ることができない。後藤さんの早期解放を祈りたい。
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何となく~柴崎友香著「春の庭」

2015年01月30日 | 読書三昧
小生にとっては初めての柴崎さんの「春の庭」を読んだ。
第151回(平成26年度上半期)芥川賞受賞作。



物語~今、太郎が住むアパートの裏手にその家はあった。窓の一部にステンドグラスを取り入れた洒落た感じの青い家だ。ある日、別の部屋に住む若い女性が、アパート越しにその家を覗いているのを目撃した太郎は・・・。

この1年ほどの間に、芥川賞受賞作を何篇か読んだが、その内では、まぁ話の筋が比較的良くわかる作品であった。

とは言え、何故この作品が受賞作なのか、その良し悪しということになるとまったくお手上げだ。

文章そのものは洗練されており、個々の事象に対する描写もすぐれていると思うのだが、要は、それだけのことで、この作品が読者を深くうなずかせたり、感動させたりするものではない。

蛇足:山田詠美さんの選評を「芥川賞のすべて」からお借りして参考に供しよう。

「場面の最後のパラグラフの一、二行が次に続く行間に実にうまく機能している。焦点である〈春の庭〉に重なるいくつもの人生の瞬間を、その行間が印象的なフレームのように正確に縁取っているのである。目の良い書き手には、本来見えないものも映し出せる。いえ、映ってしまうので、文字として現像してしまうのである。柴崎さんは、そういう稀な小説書きに思える。」
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手強い~ブラームス室内楽曲集

2015年01月29日 | 音楽三昧
4月の転居を控え、あれこれ整理にかかっているのだが、LPレコードひとつとってもなかなか片付きそうにない。

先の「箱もの」に続き、昨日午前中にはこんなアルバムが出て来た。



ブラームスの室内楽曲集。
弦楽四重奏やピアノ四重奏などだが、どれも日頃馴染のない手強い相手だ。

というのも、ブラームスと言えば、4つの交響曲かヴァイオリンやピアノ協奏曲ばかり聴いているから、これら室内楽曲は耳慣れしておらず、スットと身体に入って来るということもない。



結局、馴染むまで何度か聴くしか方法はないのだろうが、それにしてもこの写真にあるものだけでも、心して聴くには体力がいる。

幸い、これらは制作年代が比較的新しく(1983年頃の収録)音が良いので、うるさがらず聴くことができそうだ。
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冬が戻って来た

2015年01月28日 | 田舎暮らし
しばらく暖かい日が続いていたのですが、今朝の気温は、-8℃ほど。
冬が戻って来てしまいました。



雪も戻って来ましたが、量はさほどでなく、雪かきもほんの10分ほどで終了。

でも、とても寒いです。
身体がこのところの暖かさに慣れてしまったのか、思わず身震いしてしまいました。

勿論、大寒の内ですから当たり前ですが、来週は立春(2月4日)を迎えます。
春の訪れが待ち遠しいニセコの冬です。
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人生賛歌~宮本輝著「水のかたち」

2015年01月27日 | この一冊
直木賞作家の宮本さんが5年の歳月を費やして書き上げた人生賛歌、「水のかたち」。
「エクラ」07年10月~12年7月連載、上下巻700余頁の大作。



物語~主人公の志乃子は、50歳の誕生日に、昔は骨董も扱っていたという喫茶店「かささぎ堂」の女主人から、間もなく閉店するので「がらくた」をあげると言われ、古い茶碗と手文庫とを貰い受けるのだが・・・。

宮本作品の登場人物には、それぞれに仔細な人生がある。
ガンや糖尿病だったり、離婚や失踪だったりと忙しいのだが、ことの大小はともかく、小生ら庶民と等身大の人物が織りなす日常的な人生なのである。

それが同氏の世界~「宮本ワールド」の魅力になっている。
ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)

蛇足:この本に次の記述があります。これこそ宮本ワールドです。

白糸の滝の水の滴りが150年の時をかけて、主人公の姿に似た「リンゴ牛」と名付けた握り拳大の石を造り出したのを知った主人公の~

"志乃子は、「リンゴ牛」と向き合うたびに、ほとんど反射的にロダンの言葉が浮かぶ。「石に一滴一滴と食い込む水の遅い静かな力を持たねばなりません」

そのたびに、志乃子は、自分という女が生まれて生きたというかたちは、どのようにして残っていくのであろうかと考えてしまう。

すると、このような考えに浸ることは、30代や40代にはなかったと気づき、自分がまぎれもなく50代に入ったのだと思い知るのだ。コーヒーを飲みながら、志乃子は、「リンゴ牛」に心のなかで話しかける。

人類がこの地球という星に登場して約4百万年という。
その間に、生まれて死んでいった人の数は、いったいどれほどなのであろうか。

この人類の歴史に確かな痕跡を刻んでいった人もあまたいるが、それはごく限られた人たちに過ぎない。残りの天文学的な数の人々は、何かを残すどころか、生まれてきて生きたという跡形すらないのだ。私も、そのひとりとして、やがては姿を消してしまうのだ。

そんな無名の平凡な一庶民の女が、石を穿つ遅い静かな力を持ったとして何になろう・・・"
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スッピン

2015年01月26日 | 音楽三昧
過日、LPレコードの再生に欠かせない「フォノイコライザーアンプ」についてご報告した。

写真を再掲すると、こんな形をした魔法の小箱だ。但し、電源のACアダプターは写っていない。



ただ、このACアダプターは、高い電圧(100ボルト)の交流から低い電圧(12ボルト)のDCをつくっているため雑音が多く、このアンプのように微小信号を1,000倍も増幅するアンプに向いているとは言い難い。

そこで、DIYに使う電気ドリルのバッテリー(12ボルト)を使って専用のDC電源を試作し、接続してみるとうまく音が出た。



これで成功と言いたいところなのだが、実際に音を出してみて驚いた。

要は、従来、ACアダプターの出す雑音とミックスしていた音楽が、言わば、裸(スッピン状態)で出て来たものだから、あちこちアラが聴こえるようになってしまった。

まだ、十分聴き込んでいないので、良し悪しは言いにくいのだが、ある程度、雑音で化粧していた方が、案外、いい音だったりするのかも知れない。
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箱が~

2015年01月25日 | 音楽三昧
過日、モーツアルトコレクションという箱を見つけたとお伝えしたが、今度は、こんな箱が出てきた。

クーベリックのベートーヴェン交響曲全集である。



この箱の表示を見て、イヤにオーケストラの名称がたくさん記されていると思ったら、次のようなコンビで収録されていることがわかった。

 ・第1番 ロンドンフィル
 ・第2番 アムステルダム・コンセルトフェボウ
 ・第3番 ベルリンフィル
 ・第4番 イスラエルフィル
 ・第5番 ボストンフィル
 ・第6番 パリ管弦楽団
 ・第7番 ウィーンフィル
 ・第8番 クリーヴランドフィル
 ・第9番 バイエルン放送交響楽団・同合唱団

ある指揮者が交響曲全集を出す場合、同じ管弦楽団と共演するのが普通だが、この全集では、制作側からそのような提案をして指揮者がこれを受け入れ実現したという。

つまり、同じベートーヴェンの交響曲でも、作曲された動機とか背景は異なり、その曲の演奏に適したオーケストラがあると(制作者が)考え、それぞれのオーケストラを選んだようだ。

ちなみに、第6番の「田園」はパリ管の演奏だが、聴いてみると、これがいかにも田園にふさわしい、さわやかな洒落た曲に仕上がっている。



何とも楽しい「箱」がまた出てきたものだ。
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あなたにもできることがある。

2015年01月24日 | つぶやき
沖縄の人々の願いを無視して、辺野古での米軍のための新(巨大)基地建設が再開されています。

何か支援をしたいと思っても、内地からは遠く何もできずジレンマを抱えておられる方も多いのではないでしょうか。

こうした思いを行動に移した人を中心に、支援の輪が広がっています。



 ・辺野古へカヌーを贈る会(具体的な支援先

 ・1.25 国会包囲ヒューマンチェーン : 辺野古に基地はつくらせない!
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人質の解放などとても無理

2015年01月23日 | ドラミング
安倍首相の中東訪問と、難民支援等の資金供与声明を契機に、「イスラム国」は邦人2名に対する身代金の要求を行って来た。

これは人道上恥ずべき行為で、即時・無条件で人質を解放すべきだ。

一方、政府は、邦人の救出に向け最大限の努力をしていると言うが、他方では、辺野古における新基地建設をめぐり、県知事との面会を拒否するばかりかこれに抗議する県民に対しては激しい暴力を加え続けている。

 ・弾圧の実際 ~ Youtubeの動画があります。

一方では人質を解放せよと言い、他方では、自国民を暴力で弾圧するダブルスタンダードでは、何も解決しないだろう。
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そろそろ~綻びが

2015年01月22日 | ギャラリー
年が変わって3週間。
そろそろ綻びが見え始めたころかも知れません。



これは、新聞(17日付け朝日雑学版)に載った何でもランキングですが、テーマは、「今年こそ、実行したいことは?」というもの。

デジタル読者1,684人からの回答を集計したもののようですが、結果は、まぁ常識的な線に落ち着いていると思います。

問題は、その実行性で、識者によると、「テーマは具体的で、且つ、近未来の快楽とリンクさせることが大切」といいます。

つまり、「5キロ減量できたら、あの服が着られる」とか、「朝起きてジョギングウェアに着替えられたら、チョコを一つ、ジムに到着したらまた一つ」という具合にする。

また、初めから実現できそうもない高い目標にせず、「ダイエットも、週にビール1本、ケーキ1ヶ減らす」ことから始めることが大事。ただ「読書する、ではなく、小説15冊」とする方が実現し易い。

さあ、あなたの今年の目標、進んでいますか? もう、綻びが見え始めているなんてないですよね。
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