アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

音楽ABC~「X」 for Xylophone(ザイロフォン)

2016年08月21日 | 音楽ABC

X for Xylophone(ザイロフォン)

皆さんよくご存じの「木琴」のことです。
別名「シロフォン」とも言いますが、この場合、コンサート用にきちんと調律されたものを指します。また、独自に進化した「マリンバ」の原型でもあります。

鮮明で歯切れのいい音が特長で、活発に上下させたり、グリッサンド、トレモロ、4本バチによる和音などの表現方法があります。

この楽器を効果的に使った曲としては、サン・サーンスの動物の謝肉祭「化石」やハチャトゥリアンの「剣の舞」などですが、皆さんも一度はお聴きになったことがあると思います。

今、手元にある1枚はこれ。
作曲者自身がウイーンフィルを振ったバレエ組曲「ガイーヌ」。勿論、冒頭に「剣の舞」が収録されています。

 

蛇足:この項をネットであれこれ調べていたら、その成り立ちを英文で説明した文章に出会いました。これがとても的確な表現で感心した次第。以下、ご紹介します。

What Is A xylophone?

A xylophone is a musical instrument in the percussion family.
It consists of a set of tuned wooden bars or blocks, graduate in length, that are attached to a base. It is played using a set of mallets.

The bars are arranged kind of like the keys of a piano with each bar representing a musical note. Most bars have a resonator below each bar to make the sound louder.

The standard xylophone has a range from 3.5 octaves to 4 octaves, with commercial xylophones having a range of 3 to 5 octaves.

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音楽ABC~「W」 for Wolfgang Sawallisch(ヴォルフガング・サヴァリッシュ)

2016年07月30日 | 音楽ABC

「音楽ABC」のコーナーを放り出して2年余が経過した。
いくら何でもこのままではまずい。せいぜい最後の「Z」まで掲載すべきと(深く)反省し再開することにした。


Wfor Wolfgang Sawallisch(ヴォルフガング・サヴァリッシュ)

1923年ドイツ・ミュンヘン生まれの指揮者(2013年89歳没)。長年、NHK交響楽団(N響)の客演指揮者として活躍した。

ドイツ正統派の指揮者として、モーツアルト、ベートーヴェンをはじめ、シューベルトやメンデルスゾーン、シューマン、R・シュトラウスなど古典派やロマン派の作品を取り上げ、そのオーソドックスでけれん味のない演奏で日本のファンに親しまれた。

中でも、モーツアルトの交響曲は彼のおはこで、それだけにその親しみ易い演奏は好感が持てる。愛国的なチェコ・フィルハーモニーとの共演でも知られる。

手元に何枚かあるが、ここではチェコフィルを振った第38番”プラハ”と39番のカップリング(上図)をご紹介する。

ネットでは、ベートーヴェンの第6番”田園”が試聴に良いと思う。

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音楽ABC~Viola(ヴィオラ)

2014年06月24日 | 音楽ABC
V for Viola(ヴィオラ)

いつも表舞台にあって派手な音色を振りまくヴァイオリンの影にあって、地味だがしっかりした中音域を支えるヴィオラが好きだ。

特に、モーツアルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」(変ホ長調 K.364)におけるヴィオラの活躍は、目を見張るものがある。

特に、オーデイオファンには、左右のチャンネルが正しく接続されているかどうかを判断する楽曲としても重宝される。

つまり、ヴァイオリンが左に、ヴィオラが右から聞こえるかによって接続は正しいと確認できるわけである。

手元にあるディスクはこれ。



デュメイ(男性:ヴァイオリン)とハーゲン(ヴィオラ)がザルツブルク・カメラータと共演した演奏。

ここでは、五嶋みどりさん(ヴァイオリン)とピンカス・ズッカーマン氏(ヴィオラ)の演奏をお楽しみいただきましょう。バックは、ズービン・メータ指揮ニューヨークフィルで、カーネーギーホール開館100周年の記念演奏会です。

第1楽章だけでも15分ほどかかりますが、開始2分30秒過ぎからヴァイオリンとヴィオラが登場します。ヴァイオリンとの対比で、ヴィオラの持つふくよかな音色をお楽しみいただけたらと思います。

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音楽ABC~内田光子

2014年06月17日 | 音楽ABC
U for Uchida Mitsuko(内田光子)

日本を代表する世界的ピアニスト。
20世紀の(世界の)ピアニスト74人にも、日本人で唯一エントリーされていました。

手元にあるディスクはこれ。





1991年5月12日、サントリーホールでのリサイタルライヴ録音。
演奏された曲目は、写真(2)ではちょっと見ずらいが、オールモーツアルトプログラムであった。

今、このCDを聴くと、ピンと張りつめた会場の雰囲気といい、彼女の円熟した演奏といい、最高だ。

勿論、演奏家が残す音楽はその場かぎりのものだが、現在はこうして良質の音で疑似体験できる。

これも現代のご利益と言えるが、やはり、金も時間も惜しまずリサイタルに出かけ、生の演奏を聴くに越したことはない。

モーツアルト晩年の作品「アダージョ K.540」をご紹介しよう。サントリーホールリサイタルでも最後に演奏された曲だ。動画は、YOUTUBEです。
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音楽ABC~トロイメライ(夢)

2014年05月30日 | 音楽ABC
T for Traumerei(トロイメライ~夢)

”トロイメライ”と聴くと、あの抒情的なメロディが頭の中に浮かんでしまうほど有名な曲。

シューマンが書いた「子供の情景」という13曲からなるピアノ曲集の第7曲目に置かれた曲です。

 ・第1曲 見知らぬ国と人々について
 ・第2曲 不思議なお話
 ・第3曲 鬼ごっこ
 ・第4曲 おねだり
 ・第5曲 十分に幸せ
 ・第6曲 重大な出来事
 ・第7曲 トロイメライ(夢)
 ・第8曲 暖炉のそばで
 ・第9曲 木馬の騎士
 ・第10曲 むきになって
 ・第11曲 怖がらせ
 ・第12曲 眠りに入る子供
 ・第13曲 詩人は語る

曲集の題名は、「子供の情景」となっていますが、シューマンは、「子供心を描いた、大人のための作品」と述べたと伝えられていて、クラシック音楽として十分鑑賞に堪えうる名曲です。

手元にあるディスクはこれ。
田部京子さんの「交響的練習曲」とのカップリングです。



ここでは、牛田智大君の演奏をご紹介します。お楽しみ下さい。
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音楽ABC~無言歌

2014年05月04日 | 音楽ABC
S for Songs without words(無言歌)


昔、たぶん中学生の頃だと思うが、「無言歌」と聞いていったい何だろうと思った。

つまり、「言葉(歌詞)のない歌」なんてあるのか、あるとしたらどういうものなのか。

それが、メンデルスゾーンという裕福な家庭に生まれた御曹司が、時々の気分にまかせて作曲したピアノ曲の集大成と聞いてナルホドと思った。

そもそも論はさて置き、この「無言歌集」は、彼が生涯にわたって書き続け、全部で全8巻48曲が世に出た。

詳細は、ウイキィに譲るとして、ここでは、メンデルスゾーンの抒情をあますところなく表現していると各方面から絶賛された北海道出身のピアニスト、田部京子さんが演奏する無言歌集をご紹介しよう。



作品19から全曲(6曲)、作品30から3曲、作品38から2曲、作品53から5曲、作品62から4曲、作品67から3曲、作品85と102から各1曲の25曲が演奏される。

田部京子さんの無言歌集

  1. 甘い思い出 (19-1)
  2. 後悔 (19-2)
  3. 狩りの歌(19-3)
  4. ないしょ話(19-4)
  5. 眠れぬままに(19-5)
  6. ヴェニスのゴンドラの歌(19-6)
  7. 瞑想(30-1)
  8. 安らぎもなく(30-2)
  9. ヴェニスのゴンドラの歌(30-6)
 10. 失われた幸福(38-2)
 11. 情熱(38-5)
 12. 浜辺で(53-1)
 13. 浮き雲(53-2)
 14. 胸さわぎ(53-3)
 15. 心の悲しみ(53-4)
 16. 民謡(53-5)
 17. 五月のそよ風(62-1)
 18. 葬送行進曲(62-3)
 19. ヴェニスのゴンドラの歌(62-5)
 20. 春の歌(62-6)
 21. 失われた幻影(67-2)
 22. 紡ぎ歌(67-4)
 23. 羊飼いの訴え(67-5)
 24. 別れ(85-2)
 25. タランテラ(102-3)

特に名高い曲は、「甘い思い出」、「春の歌」や「ヴェニスもゴンドラの歌」など。どれも心にしみる優しさと懐かしさに満ちている。

・作品19-1 「甘い思い出」



・作品62-6 「春の歌」



それぞれ、お楽しみいただければと思います。
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音楽ABC~ロマンス(Romance)

2014年04月17日 | 音楽ABC
ベトナム旅行のご報告などで、このコーナーへのアップが途絶えてしまっていました。ボチボチ再開しようと思います。


R for Romance(ロマンス)

さて、ロマンスと言えば、直感的にベートーヴェンのヴァイオリンと管弦楽のための小品を思い出します。

第1番 ト長調 と 第2番 ヘ長調 があるのですが、哀調に満ちた旋律の美しさで、第2番を好まれる方が多いようです。

ここでは、ソリストにパールマンを迎えたバレンボイム指揮・ベルリンフィルによる第2番をお届けします。どうぞお楽しみ下さい。楽曲は、YOUTUBEから拝借します。

小生手持ちのドーナツは、これ。



アンネ・ソフィ・ムターとマズア指揮ニューヨークフィルによるヴァイオリン協奏曲とのカップリングです。

ムター女史のスケールの大きな演奏を楽しむことができます。
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音楽ABC~クインテット

2014年03月15日 | 音楽ABC
Q for Quintetto(クインテット)

室内楽の演奏形式のひとつで、いわゆる五重奏のこと。

正確には、5つの声部から成る独奏楽器の合奏をいいます。
一般的には、弦楽四重奏に弦楽器・管楽器・ピアノなどを加えて演奏するスタイルを指しています。

勿論、弦楽四重奏などの方がよりポピュラーですが、ここではシューベルトのピアノ五重奏「鱒」を聴きたいという思惑もあって、ピアノ五重奏を取り上げました。



 ・ シューベルト ピアノ五重奏曲 イ長調 D667 「鱒」

釣り人に騙されて釣りあげられてしまう「鱒」の悲愁を歌った同名の歌曲を第4楽章に取り入れた名曲です。

ここでは、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという構成で演奏されます。

演奏は、こちらでお楽しみいただけます。
ピアノが田部京子さん、カルミナ四重奏団にコントラバスのペトル・イウガさんが客演しています。
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音楽ABC~ピチカート

2014年03月02日 | 音楽ABC
P for Pizzicato (ピチカート=ピッツィカート)

どなたもよくご存じですが、ヴァイオリンなど本来は弓でひく弦楽器の弦を指ではじいて音を出す演奏技法をいいます。

クラシックでは、この奏法によるコミカルな楽曲が作られた他、メインテーマの提示(例えば、チャイコフスキーの「白鳥に湖」”ワルツ”の冒頭部分)や、曲の趣を転換する際などによく使われています。



一方、ジャズやポップス音楽では、コントラバスによるピチカート奏法がリズム音源として重要な役割を担っています。

ここでは、この奏法のみで演奏される「ピチカート・ポルカ」(ヨハン・シュトラウス2世・ヨーゼフ・シュトラウス作曲)をご紹介しましょう。

2012年ニューイヤーコンサート(ウイーン)におけるマリス・ヤンソンスとウイーンフィルによる演奏です。写真はネットから、楽曲はYOUTUBEから拝借します。
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音楽ABC~道なかば

2014年02月22日 | 音楽ABC
このコーナーも折り返し点を過ぎましたが、お楽しみいただいていますか。
コメが少なく視界不良ですが、先ずは完走をめざします。

終了後、全部をまとめるのは大変なので、道なかばながらダイジェスト版を作りました。
それぞれにユニークな曲をお楽しみいただければと思います。

A」 for Andante Cantabile ・ チャイコフスキーの「弦楽四重奏曲第1番」第2楽章のメロディ。ソチ五輪でも頑張った浅田真央さんの優美なスケーテイングでどうぞ。



B」 for Bolero (ボレロ)・ フランスの作曲家ラヴェルが作った管弦楽曲の傑作。お勧めは、これ

C」for Chopin's pot-au-feu ・ 美味しいポトフを食べて眠くなったら、ショパンの「子守唄」をどうぞ。

D」 for Divertimento (ディヴェルティメント) ・ 王侯貴族の晩餐伴奏音楽。極めつけはモーツアルトのディヴェルティメントK.334



E」 for Elephants in Carnival of the Animals ・ サン=サーンスの「動物の謝肉祭」の中の曲でコントラバスで演奏されるワルツ

F」 for From the New World (新世界交響曲) ・ ドヴォルザークの交響曲第9番だが、ケルテスがウイーンフィルを指揮した伝説的名演が名高い。

G」 for Glockenspiel (グロッケンシュピール) ・ 独特の音を出す打楽器だが、モーツアルトの歌劇「魔笛」に使われている。

H」 for Hilary Hahn (ヒラリー ・ ハーン) ・ 米国生まれの美人ヴァイオリニスト。彼女の演奏で、モーツアルトのソナタをどうぞ。

I 」 for Intermezzo (インターメッツオ) ・ オペラの間奏曲のこと。マスカーニが書いたカヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲が名高い。

J」 for James Horner (ジェームズ ・ ホーナー) ・ 映画「タイタニック」を担当した作曲家。セリーヌ・デュオンが歌う主題歌はミリオンセラーとなった。

K」 for Karl Bohm (カール ・ ベーム) ・ オーストリアの指揮者(故人)。モーツアルトの交響曲第40番をこちらでどうぞ。

L」 for La traviata (ラ ・ トラヴィアータ) ・ オペラ「椿姫」。冒頭に歌われる「乾杯の歌」が有名。オペラの雰囲気とともにどうぞ。



M」 for Moonlight Sonata (月光ソナタ) ・ ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」。南米チリ出身のピアニスト、クラウディオ・アラウ(故人)が弾く「月光」をどうぞ。

以下、引き続き、後半もお楽しみ下さい。楽曲は、いずれも YOUTUBE から借用しています。
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