餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

大平原の小さなお城

2011-07-17 23:46:52 | 本と雑誌
井上喜平治「魚の城」読了。
積読を減らすため古書店には近寄らないようにしていたのに、ふと何気なく入ってしまいました。すると目が合ったのがこの本。昭和36年発行…50年前ですよ。ぼろぼろの古い本です。ブックオフには絶対ないぞ。水族館に勤めている著者の魚にまつわるエッセイなのですが、当時の水族館や水産の事情がわかって面白いし、この方も面白い。画期的な漁獲方法に対して魚の身になってあの漁法はひどいとかあります。
その前に「探偵ナイトスクープ」をたまたま見ていました。子供の頃家島に住んでいたが流されて海底遺跡を見たという依頼が出ていました。本当にあったら大発見だとその場所を探しますが砂ばかりで見つかりません。調べてみたらその頃魚礁にならないかといらなくなった墓石を海に入れていたらしい。しかし大量の砂を積んだ船が転覆して何年も前に埋まってしまったと。
タイトルとなった「魚の城」はその家島の話でした。家島は花崗岩からなった島で昔から良い石材を産している。それで設けようと船一杯石材を積んだ船が航行しますが当然沈む船もあるわけで。それが良い魚礁となっていたことに気付いた漁師が大儲けしますが、いつの間にか知れ渡り皆がとって漁獲量が減る。そこで沈船のようなものを沈めるようになったと。
海底遺跡に集う魚達。瀬戸内海にあったらロマンよね。